「生命の設計図」であるゲノム(全遺伝子情報)をすべて読むという構想が1980年代に浮上した時、多くの科学者は懐疑的だった。30億文字の読み取りは膨大な時間と費用がかかる。1文字当たり10ドルで総費用300億ドル、数十年かかると見積もられた。読みとり作業は単調な繰り返しで「一人前の科学者のする仕事ではない」との意見もあった。 . . . 本文を読む
足利紫山(しざん)師(安政6年生まれ、昭和34年101歳にて示寂)に相見したのは、老師93歳のときであった。そして「夢」という墨跡をいただいたのは、老師97歳のおん時であった。それ以来この一字を床に掲げて礼拝してきたわたしの瞼に、何かと浮かんでくる、夢のような美しい思い出のいくつかがある。 . . . 本文を読む
人が、禅とはいかなるものかと問えば、自分は禅とは夜盗の術をまなぶに似たるものと答えるであろう。ある夜盗の息子が自分の父の年老いたのを見て思った。「親父が商売をやれぬとすれば、この己より外に自家(うち)の稼ぎ手はないわけだ。己が商売をおぼえねばなるまい」。彼はこの考えを父親にひそかにもらし、父親もこれを承知した。 . . . 本文を読む
戊辰戦争で庄内藩が降伏したとき、西郷隆盛は庄内藩を罪人のように扱わなかった。つまり「もし自分が庄内藩士であったら、やはり同じように、最後の最後まで主君・徳川家のために戦っていたはずだ」という気分が、西郷にはあったらしい。 . . . 本文を読む
全盲になって初めての研修終了後、その会社の専務から、「これまでいろいろな研修を受け、また実施してきたが、こんな研修はない。いままでで一番よかった」といわれたのが、中田さんに自信を与え、その後の活動の根源になった。 . . . 本文を読む
ある時期、イチロー選手が、ライバル・チームのピッチャーに何試合にもわたって抑え込まれ、ヒットが打てなかった。そのことについて、インタビューアーから聞かれた。「あのピッチャーは、あなたの苦手のピッチャーですか」。
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新型コロナウイルス・パンデミックに対する各国の対応ぶりを観察すると、まさに「世界が同じこと」をやっています。新規陽性者が増えればロックダウンをして人の動きを止め、どこでもワクチン接種に血道を上げている。それは「恐怖を与えれば、人類はどういうふうに行動するか」という実験だったと、私は思っています。そして、目に見えない恐怖を与えられたら、見事に人間は「お上の言葉」に従うという結果が出ました。 . . . 本文を読む
学校教育においてフランクフルト学派の教師たちが既存の秩序の否定を教授し、若者の反抗心を先導しました。教育現場の主導権を握った彼らは、反対意見を封殺しながら批判理論の拡大再生産に励んだわけです。その成果が「リベラル」という言葉の変質です。今や、リベラルとは本来の自由な思考ではなく、左翼思想、さらに言えばマルクス主義思想の持ち主の意味で通用するようになり、リベラル政党だった民主党は左翼革命政党と見なされるまでに変身しました。 . . . 本文を読む
専門家会議の招集後に決定された新型コロナウイルス感染症対策本部の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」(2月25日)では、「患者の増加のスピードを可能な限り抑制し、流行の規模を抑え」ながら、「重症者の発生を最小限に食い止めるべく万全を尽く」して、「社会・経済へのインパクトを最小限にとどめる」と定められました。結局、今日に至るまで、この時の専門家の方々の洞察と、基本方針の目標のままに、日本の新型コロナ対策は堅実に進められてきています。
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実は「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」には菅義偉首相も加わっており、前述の本(『歴史教科書への疑問』)でこう述べているのである。「『従軍慰安婦』の強制連行など実際にはなかったことが明らかになっているにもかかわらず、それが堂々と中学生の歴史教科書に載っているのは、非常に問題であります。(中略)わが国の近代について、青少年にゆがんだ認識を与え、誤った国家観をいだくことを助長することは、もっと問題であります」 . . . 本文を読む
一つは、この不況もなだらかに起きていれば、微調整が可能であった。洪水が大氾濫にならずにすんだ。それなのに、微調整ができないような、いわば崖(がけ)から突き落とすような劇的な不景気にしてしまった奴、つまり張本人がいるということです。それをやってのけたのが、当時、大蔵省銀行局長であった土田正顕(つちだまさあき)なんです。 . . . 本文を読む
チャーチルの回顧録では自分の提案だと言っているんですけど、百歩譲って彼の提案だとしても、ルーズベルトがいない時にどうしてそれを提案できたのだろうかという疑問が当然生じてくるんですよね。しかも、自分で東欧を売り渡しておいて「私は何も知らなかった」というヤルタの釈明はできるはずがないんですよ。その他の、たとえば日本のことなどについては、自分が知らなかったと言いたいわけでなんでしょうけど、そうはいかないだろうという気がしてね。 . . . 本文を読む
ソ連には隣接する諸国の独立を認める意向が微塵もなく、すべての他国をソ連の衛星国またはそれに準ずる制圧のもとにおこうと努めるのが、ソ連の基本方針であるからです。ゆえに、帝政ロシアおよびソ連に対して、戦わずして、また、抵抗せずして、友好と中立を保った国は歴史上ひとつも存在しえなかったのです。唯一の例外がフィンランドであり、英雄的な抗戦の実績によって、「さほど悪くはない条約」を獲得することに成功しました。 . . . 本文を読む
悪いのはすべて日本人とされている。そして本来は戦争をしたくない平和の使徒・アメリカが仕方なく重い腰をあげて日本を懲らしめる正義の戦いを受けて立ったという文脈になっているのだが、これはどう考えてもあまり公平な話とはいえないだろう。ともかく当時の国際情勢を全体として記述し、自国の過誤と暴走をきちんと述べることはもとよりだが、他国の悪意と干渉をも記し、相互関係をできるだけ客観的に説明することがそれにも増して大切なことだろう。 . . . 本文を読む








