世界共通の本初子午線の基点としてグリニッジ天文台が公認される以前、フランス人にとってのゼロ度の経線はパリのサン・シュルピス教会を通っていた。真鍮の標識はその事実を記念したものであり、1884年にグリニッジにその名誉を奪われたものの、元来のローズ・ラインとしていまも残っている。 . . . 本文を読む
わたしが足の裏の礼賛者になったのは、参禅をしてしみじみと足の裏を見るようになってからである。あるときはひとり山上に坐して、足の裏を太陽に向けて日の光を当ててやったり、あるときは月下に坐して、月の光を当ててやることもあった。
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いうまでもなく私の関心は日本語の起源問題そのものにはない。前項以来、現代のこの方面の最新学説を紹介することで、日本語は孤立言語とは断定できないまでも、歴史的由来をただすことがきわめて困難な言語の一つであり、したがって日本文化そのものがユーラシア大陸から独立した“栄光ある孤立”を守る正当な根拠をもっている一文明圏だということに、読者が納得してさえくだされば、それで十分なのである。 . . . 本文を読む
86年夏、中曽根首相は衆参同日選挙に踏み切り、自民党が大勝。秋の国会で国鉄関連法案が成立しました。法案成立後は東日本旅客鉄道の設立準備責任者として新会社の就業規則から封筒のデザインまですべてを決める作業に追われます。こうして、87年4月1日早朝、膨大な移行作業が無事に終わり、新生JRの列車が走り出しました。 . . . 本文を読む
1941年12月7日(現地時間)、ハワイの真珠湾攻撃の際、カネオヘ海軍航空基地(現在、海兵隊基地)を攻撃した零戦部隊の指揮官であった飯田房太海軍大尉(戦死により中佐)は、自らの零戦が米軍の反撃で被弾したため、生還するのは困難と判断し、米軍格納庫に向って突入を図った。いわば、特攻攻撃の第一号と呼ぶべきものだ。アメリカ海兵隊は戦時中、飯田大尉の勇猛果敢な戦闘精神に感激し、同所で戦死した海兵隊員たちとともに飯田大尉を丁重に葬った。 . . . 本文を読む
かつてであれば災害発生時に、地元テレビ局がいち早く撮影クルーを現場に派遣し、その映像をキー局が使用することで発生直後の模様をリポートするのが常だった。大規模災害になるとヘリを飛ばし、キー局から大量の記者、レポーター、撮影クルー、中継車を現場に派遣するのが災害報道のセオリーだ。しかし2021年7月3日には静岡県熱海市伊豆山地区の逢初川で大規模な土砂災害が発生した。131棟もの建物が倒壊し、26人の死者を出した。だがニュース番組の多くで流されたのは、被災地近くに住んでいた人がスマホで撮影しSNSにアップした動画だった。
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テレビ局も同様で巨大な固定費の源である正社員の数を減らし、残った社員を総マネージャー化すれば、基本的に赤字にならない。というのは番組製作にかかる運営費、人件費などの諸経費を全て製作会社が持つからだ。製作会社は自分たちでスポンサーまで見つけてきて、スポンサーのCM込みで番組を放送する。いわば放送波レンタル業になってしまえば、テレビ局自体は赤字化しないのだ。 . . . 本文を読む
リニア建設は、上場企業の投資案件としても、鉄道輸送体系の観点からも、地震対策としても、合理性がありません。国鉄改革の枠組みが幸いし、非常に儲かる会社となったJR東海の経営者が、その収益を使って鉄道人としての夢を実現したいという思いは、同じ元国鉄職員として筆者にも理解できます。ただし、従来型の第二新幹線ならともかく、リニアには賛成できません。筆者にとって不可解なのは、上場企業としてのJR東海に投資している株主たちが、これほどビジネスとして筋が悪い計画をそのまま見過ごそうとしていることです。 . . . 本文を読む
ネットによる寡占を許すと、必ず寡占してからの大幅値上げが始まります。アマゾンも本屋を潰し、取次を潰してから、市場占拠後にエルゼビアと同じ手を使うことが危惧されます。本の価値をつり上げるばかりでなく、出版社の価格決定権や編集権まで握りアマゾンの気にくわない本は売らないなど、思想統制につながりかねません。 . . . 本文を読む
朝貢システムは非常に興味深い。各朝貢国はその国の特産品を持っていくが、中国皇帝の懐の広さを示すために、朝貢品の3~5倍の返礼品を与えていた。金正恩が習近平を訪ねたときは1本2万元もする茅台酒(マオタイしゅ)やら景徳鎮(けいとくちん)(磁器)やら一部屋に一杯の貴重な品々がテレビで公開されたが、それと同じ。「朝貢貿易」という言葉すらある。 . . . 本文を読む
2018年10月、ハドソン研究所で行われたマイク・ペンス副大統領のいわゆるペンス・スピーチで「北京はハリウッドが中国を極めて好意的に描くようそのつど要求し、そうしないスタジオとプロデューサーを罰する」とはっきり言いきっていますね。 . . . 本文を読む
いっとき共産主義者が唱えた迷文句に、「帝国主義国(自由経済諸国を指す)が核実験でまきちらす灰は黒く汚れているが、共産主義国が核実験で生みだす灰は白く清らかである」という抱腹絶倒の珍論がありました。しかるに竹内好は百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう)一歩を進めて、アメリカやソ連が保有する核兵器は核戦争の可能性をはらんでいるが、北京政府が持つであろう核兵器は、これだけは例外的に格別に、核戦争を防ぐ力になる、と保証したわけです。 . . . 本文を読む
国際教科書改善連動は国際間の無用な偏見や誤解をとり除くのを狙いとする。従って、日本人グループは修正を必要とするのは日本の教科書だけでなく、韓国の教科書も同様であって、せめて石川啄木のような日韓併合に反対した日本人がいたことくらいは韓国の歴史教科書にのせてもらいたい、と申し出た。ところが、韓国人歴史学者たちから「とんでもない!」と一喝されてしまうのである。 . . . 本文を読む
44、5から50過ぎになると、能のやり方は一変すると世阿弥は言う。それは肉体的条件のほうがすっかり変わるからである。年には勝てぬ、というところがある。たとえば、すぐれた新聞記者でも、この年ごろからは現場を若い記者のように走り廻ることがむずかしくなるであろう。それで大新聞社は困っているのだ、と大新聞の人に聞いたことがある。
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