電脳筆写の記事の中からこれはと思うものを メルマガ『心超臨界』
にて配信しています。是非一度お立ち寄りください。
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★歴史の是正を世界に宣揚せよ――小堀圭一郎・東京大学名誉教授
【「正論」産経新聞 H30.08.10 】https://tinyurl.com/y7648e4x
★日韓揺らす徴用工判決に準備を
――西岡力・モラロジー研究所教授/麗澤大学客員教授
【「正論」産経新聞 H30.08.08 】https://tinyurl.com/y8emyclt
★菅直人政権と瓜二つでは――櫻井よしこ
【「美しき勁(つよ)き国へ」産経新聞 H30.08.06 】https://tinyurl.com/ycdt7932
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●良き日本人をやめる
『世界史の教訓』https://tinyurl.com/ybfbgfjk
【 中西輝政、扶桑社 (2018/8/2)、p228 】
私は、大学卒業以来40年以上を国際政治学者として、また歴史家として国際政治や国際秩序の歴史を勉強してきました。平成24年の春に大学を去るに当たって自分なりの結論といいますか、今後背負っていかなければいけない学問上の大きなテーマだと思ったのは、「国際政治と日本の心」はどうすれば両立できるのだろうかということです。これほど難しいものはありません。
よく、日本は「外交音痴」だとか、「世界を知らない」とか、「国際政治に弱い」とか、いろんなことが言われます。また、日本人は戦略的思考が乏しいともいわれます。たしかに、そうだと思います。では、なぜそうなのか。私は、この40年間、その問題をずっと考えてきましたが、そこにある一番大きな障害こそが「日本の心」なのです。
この「日本の心」がある限り、日本人は国際政治や外交を得意とすることができないのです。絶対に、といってもいいでしょう。それとこれとは根本的に相矛盾するものだからです。
私は、海外のいろいろな国に住んで、それぞれの国で国際政治や歴史を勉強しました。そして日本人が最もいい外交官になるにはどうしたらいいのか、日本人が最もすぐれた国際情報収集家、あるいは優秀なスパイになるにはどうしたらいいのか、日本人が国際場裡でキッシンジャーのように大活躍する外交官を生み出すにはどうしたらいいのか、と考えてきました。
答えは「日本の心」をなくすことです。良き日本人であることをやめることです。そうしたら、その人は日本外交を完璧にこなすことができます。ですからこの二つは、それほど対極的なのです。
なぜ「日本の心」は国際政治に向かないのか。そもそも、国際政治とはどういう営みなのか。そして、「日本の心」の本質とは何なのか。最後にそのことを掘り下げて考えていきたいと思います。
言うまでもありませんが、我々にとって国際政治というものは避けては通れません。しかし、できるなら日本人はそんなものには触れないほうがいいと思います。日本人としては、そのほうが、はるかに幸せに生きることができるからです。ですから、外交や国際政治を志す日本人には、「精神的な幸せ」ということでいえば、「人生を棒に振る覚悟」が要ります。それは、たとえ学者でも同じです。
私も、国際政治の実際の現場に数々立ち会ったことがあります。また、世界中いろいろなところを旅行し、しばしば戦場を訪れたりしたこともあります。また、今のシリアのように内戦をやっているところもたくさん訪れました。戦争と外交は現象としては違いますけれども、本質は同じです。そのたびに思ったのは、やはりそういう営みにはできるだけ触れないほうがいい。そのほうが幸せである、ということです。別に危険だから、というわけではありません。そのほうが日本人としての心を失わずにすむ、というような思いをずっと重ねてきたからです。
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★歴史の是正を世界に宣揚せよ――小堀圭一郎・東京大学名誉教授
【「正論」産経新聞 H30.08.10 】https://tinyurl.com/y7648e4x
★日韓揺らす徴用工判決に準備を
――西岡力・モラロジー研究所教授/麗澤大学客員教授
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★菅直人政権と瓜二つでは――櫻井よしこ
【「美しき勁(つよ)き国へ」産経新聞 H30.08.06 】https://tinyurl.com/ycdt7932
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●良き日本人をやめる
『世界史の教訓』https://tinyurl.com/ybfbgfjk
【 中西輝政、扶桑社 (2018/8/2)、p228 】
私は、大学卒業以来40年以上を国際政治学者として、また歴史家として国際政治や国際秩序の歴史を勉強してきました。平成24年の春に大学を去るに当たって自分なりの結論といいますか、今後背負っていかなければいけない学問上の大きなテーマだと思ったのは、「国際政治と日本の心」はどうすれば両立できるのだろうかということです。これほど難しいものはありません。
よく、日本は「外交音痴」だとか、「世界を知らない」とか、「国際政治に弱い」とか、いろんなことが言われます。また、日本人は戦略的思考が乏しいともいわれます。たしかに、そうだと思います。では、なぜそうなのか。私は、この40年間、その問題をずっと考えてきましたが、そこにある一番大きな障害こそが「日本の心」なのです。
この「日本の心」がある限り、日本人は国際政治や外交を得意とすることができないのです。絶対に、といってもいいでしょう。それとこれとは根本的に相矛盾するものだからです。
私は、海外のいろいろな国に住んで、それぞれの国で国際政治や歴史を勉強しました。そして日本人が最もいい外交官になるにはどうしたらいいのか、日本人が最もすぐれた国際情報収集家、あるいは優秀なスパイになるにはどうしたらいいのか、日本人が国際場裡でキッシンジャーのように大活躍する外交官を生み出すにはどうしたらいいのか、と考えてきました。
答えは「日本の心」をなくすことです。良き日本人であることをやめることです。そうしたら、その人は日本外交を完璧にこなすことができます。ですからこの二つは、それほど対極的なのです。
なぜ「日本の心」は国際政治に向かないのか。そもそも、国際政治とはどういう営みなのか。そして、「日本の心」の本質とは何なのか。最後にそのことを掘り下げて考えていきたいと思います。
言うまでもありませんが、我々にとって国際政治というものは避けては通れません。しかし、できるなら日本人はそんなものには触れないほうがいいと思います。日本人としては、そのほうが、はるかに幸せに生きることができるからです。ですから、外交や国際政治を志す日本人には、「精神的な幸せ」ということでいえば、「人生を棒に振る覚悟」が要ります。それは、たとえ学者でも同じです。
私も、国際政治の実際の現場に数々立ち会ったことがあります。また、世界中いろいろなところを旅行し、しばしば戦場を訪れたりしたこともあります。また、今のシリアのように内戦をやっているところもたくさん訪れました。戦争と外交は現象としては違いますけれども、本質は同じです。そのたびに思ったのは、やはりそういう営みにはできるだけ触れないほうがいい。そのほうが幸せである、ということです。別に危険だから、というわけではありません。そのほうが日本人としての心を失わずにすむ、というような思いをずっと重ねてきたからです。