電脳筆写『 心超臨界 』

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( マルクス・トゥッリウス・キケロ )

1910年当時、米国人の食事の脂肪比率は32%だった――丸元淑生

2024-07-07 | 09-生物・生命・自然
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当時の欧米諸国の平均的な食事では、脂肪の比率が約40パーセント(重量ではなくカロリーによる比率。以下同じ)になっていたのだが、わが国では肉食民族といわれていた彼らも、昔からそのような高脂肪比率の燃料で走ってきたのではなかった。食事が急激に変わってそうなり、ガンや心臓病や糖尿病などが増加したのだ。そこではっきりしたのは、人間は脂肪の比率が40パーセントというような高脂肪燃料で走ってきた車ではないということだった。そのような燃料で走っていると車の調子がおかしくなることだけは確かなのだ。


◆1910年当時、米国人の食事の脂肪比率は32%だった

『何を食べるべきか―栄養学は警告する』
( 丸元淑生、講談社 (1999/1/1)、p80 )

良い食事の条件は、燃料となる栄養素の比率が人間のからだに適していることである。

食事でとった栄養素のうち、からだのなかで燃料となりうるのは、炭水化物、脂肪、タンパク質の三つである。

車にたとえると、その三種類の混合燃料でわれわれは走っているわけだ。では、どういう混合比率がからだによいのかというと、実はそれがよくわかっていなかった。

栄養に関しては人を実験台にしていろいろ調べるわけにはいかないので(病気や死につながるのだから当然である)、確かな証拠をえるには、じっとチャンスを待っていなくてはならないことが多い。

たとえば、非常に多くの人が悪い食事をするようになり、そのために病人が多くでてきたことが確かめられるというようなチャンスである。

そのチャンスが1960年代後半に出てきて、“三種燃料”の脂肪の比率が高くなりすぎると、いろいろ病気が出てくることがわかった。多数の研究によって、心臓・血管障害、ガンほかの疾病との相関が確かめられたのだ。

当時の欧米諸国の平均的な食事では、脂肪の比率が約40パーセント(重量ではなくカロリーによる比率。以下同じ)になっていたのだが、わが国では肉食民族といわれていた彼らも、昔からそのような高脂肪比率の燃料で走ってきたのではなかった。

食事が急激に変わってそうなり、ガンや心臓病や糖尿病などが増加したのだ。

そこではっきりしたのは、人間は脂肪の比率が40パーセントというような高脂肪燃料で走ってきた車ではないということだった。そのような燃料で走っていると車の調子がおかしくなることだけは確かなのだ。

では、何パーセントくらいの比率がよいのかというと、だれにも数値をあげうる根拠はなかったが、判断の基準になるものとしては、1910年頃の米国人の食事があった。

米国農務省が1910年以降、系統立った食品需要の調査をつづけてきていたため、“三種燃料”の混合比率を1910年まで遡(さかのぼ)って知ることができたのだ。それによると、1910年当時の米国人の平均的食事の脂肪比率は32パーセントだった。

果たしてその比率が理想的なのかどうか、にわかには断定できなかったけれども、ガン、心臓病、糖尿病ほかのいわゆる成人病ははるかに少なかったことは確かだった。そこで50年前の食事に戻るべきだという主張がうまれたが、食事を変化させる何かの大きな力があるからこそ現代人の食事は高脂肪の方向に変化しているわけで、栄養学者がそういう主張をしたからといって、大多数の人が50年前の食事にかんたんに戻るはずはない。

とすれば現代人は、元来それで健康を維持するはずの食事によって、ずるずる病気になっているということになる。
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