香那 中3 油彩
サヤカです。寒暖差に毎日振り回されています。せめてどっちか決めてほしいですね…今回は、中学三年生の香那の作品を紹介します。
前回の点描の油絵とは打って変わって、しっかりとした筆致で夏を表現しています。左の花火を描いた作品は、昨年9月の生徒作品展に展示していた作品で、季節もピッタリ、印象に残っている方もいるのではないでしょうか?展示中にも香那の作品を見て、小学生クラスや学生クラスの生徒さんが「花火の絵がすごく綺麗!」「何年生の人が書いたの?!」と話題にあげているのを耳にしました。
主役がより魅力的になる画面の切り取り方や色使いが巧みです。
左の作品は橋や奥に広がる街並みの明度をぐっと下げることで、花火の鮮やかさ、華やかさを再現できています。対照的にパッと明るい花火の彩色も絶妙なバランスで素晴らしいです!また、低い位置から見上げる『あおり構図』にすることで、奥行きと高さが伝わり、より迫力のある絵になっています。
右の作品は、まるで穏やかな波音が聞こえてきそうな没入感を与える作品です。海と空以外は、左右対称に直線で描かれています。それによって、曲線的な外の景色に自然と注目が向きます。陰影や着彩の技術がしっかりしているので直線が多くても、画面が生き生きとしていますね!
どちらも場面は夏ですが、迫力溢れる熱を感じる夏、穏やかで爽やかさを感じる夏といったように違った夏の側面を臨場感たっぷりで描きました。
現在制作中の油彩は、暖色と寒色を大胆に使い分けた非現実的な空想の世界です。中学生とは思えないほど落ち着いていて思慮深い香那なので、違う技巧を用いた作品にそれぞれ挑戦しているのでしょうか?これからの作品もとても楽しみです!