モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

水のデザイン-学生編-

2024-05-22 22:26:05 | 学生


左上 瑞希 中3 / 右上 千佳 高2
左下 明日菜 高1 / 右下 郁人 中2

ナツメです。今回は学生クラスより水のデザイン作品をご紹介します!4月に作ったテキスト「無色透明の水の描き方」を参考にして描きました。流石は学生と言うべきか、素晴らしい描写力と独創性です。作例として本に載せたいくらいの力作揃いですね!本の中で紹介した波紋の描き方に加え、「上級編」と称して巻末に掲載した水の王冠にもチャレンジしています。

瑞希
鳥の足先から広がる波紋。目に飛び込んでくる赤色が印象深いですね。脚が水に反射している様子、丁寧に描かれた波紋など非常によく観察して描いているのが伝わります。水面のコントラストを強くするため明るいところはあまり塗らずに残しており、透き通った水の清涼感が出ています。

千佳
水を受ける両手を描きました。恐らくカサネ先生が描いた表紙の水滴を参考にしてくれたのだと思います。映り込みを捉えた水自体の描写も素晴らしいですが、水と手が関わった時に起こる現象の方にスポットを当てることで千佳がどこに興味を持ったのかがダイレクトに伝わるメッセージ性の強い画面になりました。

明日菜
水の王冠を描くだけに留まらず、水中の様子まで描いてくれました。ぱしゃっと軽い音が聴こえて来そうな躍動感。形だけではなく空気中の水は黄色、水中の水は紫と色で対比させることで違いを明確に表現しています。奥行きを出し辛い真横からの構図でよくぞここまでよくぞここまで描きました。

郁人
ペットボトルの水を勢いよく注ぐ様子。水面に暗めの緑青をメインで置いているため、注がれて跳ねる水飛沫がとても見やすいですね。水面の波紋は細い筆でストロークを重ねて描いているのに対し暗い深緑はざっくりと乗せているので水深の深さも感じます。カラフルながらどこか涼しげな一枚です。

予備校時代、デザインでとにかく一番大事なのは「わかる」ことだと耳が痛くなるほど教わり、大学の制作でもそれを実感しています。ターゲットに正しく伝わらない限りどんなにいい商品を作っても手に取ってもらうことができません。その点で、今回の4人の作品は何を描きたかったか、水のどこを面白いと感じたかが一目で伝わることがまず素晴らしい!液体をリアルに描く描写力だけでなく、伝えるための構成力も引き続き培っていって欲しいです。

 


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