モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

主役はどっち?

2021-12-17 20:35:47 | 大人 デッサン


米本 鉛筆

大竹です。本日ご紹介させて頂くのは米本さんのミオスでの最後の作品です。
米本さん私物のボクササイズのグローブを描かれましたが、主役はどちらのグローブか分かりますか?

ヒント1 構図
ヒント2 描き込み
ヒント3 焦点

…どうでしょう、分かりましたか?正解は左側のグローブです。制作前半は右側のグローブの方が書き込む要素も大きく、上に重ねているのもあって主役にしたい左側のグローブが埋もれてしまっていました。そこで、右側の背景の明るさを落とし、指で擦ってコントラストを弱めたりして目立ち過ぎない様に抑えました。逆に、左側は濃い黒、明るい白を隣り合う様にバリバリと入れ、存在感を強くしています。主役を引き立たせる為に様々なテクニックを使い、全力で描き切っています。また、革のクタッとした部分と、パンパンに張っている部分の対比も見事に描かれており、紐のくたびれた感じからグローブの使用感も伝わってきます。米本さんのモチーフに対する愛着が作品のクオリティに表れていますね。ここまで描き切るのは大変な作業だったかと思います、お疲れ様でした…!

鉛筆デッサンに限らず、絵画制作では見たものをただそのまま描くのではなく、そこからもう一歩先に踏み込む必要があります。主張したい物はどれなのか?それをどう見せたいのか?そして、演出する為にどんな事をすれば良いのか?制作中にどうも迷走してしまう…という方は、まずは制作前にじっくりと考え、エスキースを重ね、計画を立てて進行していくと良いでしょう。

オマケ 水曜午前クラスの忘年会にお誘い頂きました。私と小原先生はご馳走になってしまいました。いつもお昼にお弁当を買っているお店だったのですが、中には初めて入りました。今年最後の授業日に皆さんと色々とお話し出来て楽しかったです。皆様ありがとうございました!

コメント (2)
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