モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

原動力は?

2017-10-06 21:25:38 | 大人 パステル・色鉛筆・他

菅原 色鉛筆

大竹です。今回ご紹介するのは菅原さんの色鉛筆画です。ご自身で撮影された写真を元に制作されています、

前回に続き、今作もまた濃密な仕上がりとなっていますね。毛並みの質感が本当に素晴らしいです。お腹のあたりのモフモフ感なんて、見ていると思わず顔を埋めたくなってしまいます!笹を持つ腕の部分も、胸の黒い毛に埋もれないよう気を遣って描かれていました。写真だと小さくて見えづらいのですが、実物を見ると口から覗く小さな歯の硬い質感がよく表現されていて、パンダの柔らかい毛並みの中で質感のアクセントとなっていて面白いですね。お食事をするパンダのドッカリと座っているシルエットも上手く捉えられています!
菅原さんの作品からは毎回動物に対する愛情をヒシヒシと感じます。動物が描きたい!と強く思う反面、背景になるといつも力尽きてしまうんです…とご本人が仰っていましたが、背景の方もメインのパンダを殺さず、穏やかな空間を出す為に仕事をされていますね!手前の草はパンダや見る人の近くにあるので、パンダと同じようにしっかりと描き込み、地面の土や背後の笹はスッと抜けていくように柔らかく描かれています。平面の紙の上でも空間が広がっているので、よりパンダものびのび生きているように見えますね!

生徒作品展で子ども達から感想文をもらうのを誰よりも楽しみにしている菅原さんは、また媚びを売る為、旬なパンダを題材に選び「これで次回の展覧会も感想文長者ホクホク間違いなし!」とにんまりしていましたが、仕上がる頃に小原先生の「次回の展覧会は大人だけ京橋の立派な画廊借りてますよ!言ってませんでしたっけ?」の一言で、「えー!それじゃぁ子ども達が気軽に見に来られないじゃないですか!もう感想文ももらえないってこと?」と膝から崩れ落ちていました。邪な理由でこんなに可愛らしいパンダの絵を描いていたんですね。
これだけ素晴らしい作品を生み出す原動力となっていたのですから、子ども達の感想文パワー、恐るべし!

コメント
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