開けたはずなのに梅雨っぽい天気が続いている。温度はさほど高くないのだが湿度が高く不快に感じる。第四回目の新型コロナワクチンを打ち始めている。接種希望者の出足はやや低調だが、それでも毎日十五人ほどの方が打ちに来られる。どうも四回目というのは予防効果が一二三回目に比べると半分以下のようで、打った方が良いでしょうかと聞かれると打った方が良いでしょう程度の返事しかできていない。第七波が来ているのは間違いないのだが、重症度や感染度についての説明は不十分だ。どうも日本人は0%と100%志向が強く、少し外れると非難され責任を追及されるので担当者はハッキリ言わない。世の中に起きること全てに確率があり、それを添えてそれに従って物事を決めて行くのが科学的な態度で、そうした方法で最善が目指せる。
町中の診療所で老医は今日より少しでも良い明日をと毎日願いながら診察室の椅子に座っている。