駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

第六波の下で

2022年02月23日 | 世の中
             

 新型コロナの第六波が日本を覆っているが、もう二年以上で疲れ倦んで話題にしたくないという心境の人も多いようだ。
 我思う故に我ありとデカルトは言ったそうだが、我思うように世界は見えるというのが2022年2月の状況と言い換えたい。
 昨夜は二ヶ月ぶりに馴染みの和食割烹で食事をした。四名個室と七名のカウンターの店にお客は我々を含めて四名のみだった。市内で一二三の店なのでとても美味しいのだがお値段も中々のものだ。
 食後少しご主人と話をしたのだが、第六波が一番厳しい、店を開けない日もあるとのことだった。凌ぎのお弁当も焼け石に水で止めるという。飲食店にはマンボウがボディブローのように効いてきている。特に値の張る店の需要は、あっても少数で必須のものではなく、半分以下に減っているようだ。包丁一本さらしに巻いて、腕と意気で築き上げた店も苦しいようだ。
 翻って経済的に恵まれているように言われる開業医も、新型コロナによる受診抑制で収入が減っているところが多い。勿論、飲食店ほどではないが職員を減らすところも出てきている。みなさん、何となく元気がない。
 二年というのは結構長い時間で、これから感染は消退すると見られているがどれくらい掛かるかはっきりしない。新型コロナにより強いられた社会の変化をどう受け止めどう対応してゆけばいいのか、誰もが考えなければなるまい。元に戻せばいい、元に戻るだろうという人は考えが足りないと思う。
 そういえば親父が教授にエッセン、デンケン、アルバイテンと言われたと教えてくれたなあ。
コメント (3)
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