駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

垂直の記憶

2021年11月08日 | 世界
             

 山野井泰史さんという人をご存じだろうか、たまたまアマゾンの書評で「垂直の記憶」という本が高い評価を受けていたので買って読んだ。山野井さんは登山家で世界の垂直絶壁(主にヒマラヤそしてばしば単独)を登攀してきた人だ。勿論、何度も敗退(頂上を極めず下山)しており、凍傷で手足の十本の指を失ってしまった。それでも垂直の岸壁を登攀しようとする意欲を失わない、驚くべきことに妻の妙子さんも泰史さんに負けない登山家で二人で登ったギャチュンカンの登山で重い凍傷になり指十本全て第一関節で切断されてしまった。それでも登山を断念していない。
 この本を読んで一番不思議に思ったのはなぜそんなにしてまで、垂直の絶壁が登りたいかということだ。彼は自分でもよくわからない、登っていなければ生きられないのだと答えている。
 世の中には凄い人が居るものだ。こういう人が世界を変えてきたに違いない。
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