駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

独身友楽?

2020年09月28日 | 小考

              

 

 週末街に出かけた。人出は八割ほど戻っており。飲食店も混んでいる様子だった。ちょっと贅沢とは思うが、いつまで元気で旨いものが食えるかわからない年になったからと、カウンターの割烹を予約しておいた。二年前からの年に三、四回程度のお客だが大将はよく覚えていて歓迎してくれた。先客にアラサーと思しき若い女性同士の客が二組居た。

 高々十席ほどの店で三十半ばと思われる大将と三十そこそこの女将の二人で切り盛りしている。お値段はお値打ちのものでも二人だと福沢さんが一人では足りない。お値段と女将が大人しく愛想がもう一つのせいもあるのか、繁盛とまではいかないようだ。前日で予約が取れなかったことはない。

 先客は若いし女性なので、我々老夫婦より話が弾み、隣の二人は上司や同僚の噂話をして笑いこけていた。斜め向こうの二人は話の内容はよくわからなかったが、相当アルコールが強そうで何杯もお代わりしていた。茄子の煮びたしから始まり天ぷらお刺身に牛の赤身の炙りそしてイクラご飯に梨のコンポートまでおいしくいただき、結局一合だけでほとんど飲まない我々の方が先に店を出た。大将と女将は道まで出て最敬礼で送ってくれた。

 家内が帰り道、あの子たち結婚してないのかしらと先客の女性たちに素朴な疑問を呈した。さあ、どんなもんだろう。彼女たちが富裕層の印象はないが我々とは感覚が違うようだ。余計な詮索と思うが、世の中は微妙にすれ違いながら回っている。

コメント (2)
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