駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

ノムさんの記録に思う

2008年06月20日 | 人物、男
 楽天の野村監督が1454敗の最多敗戦記録を達成した。たくさん負けて、不名誉ではないか、いえそんなことはありません。これは凄い記録です。1457勝というから僅かな勝ち越し、これはご愛敬ですね。なぜ凄いかというと、これだけ負けたのは実力の劣る球団の監督を長く続けたことを意味するからです。
 監督は自ら望んで就けるわけでもなく、続けられるものでもありません。球団幹部、ファン、マスコミ陣の三者の評価が絡んだ巡り合わせの末の座なのです。この三者の評価は単純なスカラーの和ではなく、ベクトルの足し算で出てくるらしく、しかもスポーツ関係者がスポーツマン精神に満ちているという訳ではありませんので、ベクトルの方向もなかなか定まらず、出てくる結果は予想外のことも多いのです。そうして長く監督を務めることができたのは凄いことなのです。なんだか監督本業のことを差し置いて、球界の事情を訳知り顔に書きました。もちろん野村監督が監督として優れた手腕の持ち主であることは申すまでもありません。
 なぜこんな見方を書いたかというと同じ捕手出身で優れた野球脳の持ち主V9陰の功労者森祇晶を意識したからです。森は打者としては野村に遠く及びませんが選手監督としての球団成績では野村を凌駕しており、監督としての手腕も劣らないと思います。しかるにその評価待遇はいかがなものでしょう。
 なにがそうさせたか、なぜ、そうなったか。それは野村の諧謔の精神のように思えます。
 付け足しですが、私は森をノムさんと同じように高く評価しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする