この5月15日で沖縄復帰50年だった。マスコミもこのことをめぐって連日大きく取り上げていた。それはそれで意味あることだと思うが、沖縄の現地では、非暴力の新基地反対運動を連日続けている人たちがいる。1秒でも1分でも土砂の投入を遅らせようとトラックの前に立つ。諦めたらそれで終わりという思いだ。
日本政府は本当に基地が完成できると思っているのだろうか。工期は大幅に遅れ、さらに軟弱地盤問題が解決できるのかどうかの見通しさえ明らかにしない。責任の所在は、民意を裏切る形で埋め立てを承認した仲井真元知事か、強権で民意を無視し続ける安倍元首相をはじめとする歴代首相か。この国には責任をとろうとする政治家は誰一人としていないようだ。(ヤマボウシとお地蔵さん)
本土と沖縄の意識のギャップを確認するために、目取真俊氏のブログ(5月9日)をつぎに紹介したい。
『大浦湾側の埋め立て工事ができたとして、完成まで15年はかかる、という。はたして、15年後に東アジアの状況はどうなっているだろうか。政治・経済・軍事など多方面で日本は中国に差をつけられ、戦争の形態も大きく変わっているだろう。辺野古の新基地はいまだ完成せず、米軍は普天間基地を使い続けている。結局、金と時間と労力を無駄にして、「移設」は進まなかった。そういうバカげた将来が目に浮かぶ。
敵基地攻撃だの反撃だのと能書き垂れているが、日本の周辺にある中国、北朝鮮、ロシアは核保有国だ。そこにミサイルを撃ち込んだらどうなると思っているのか。自分が住んでいる地域や、日本各地にある原発には相手国のミサイルが飛んでこないと思っているのか。戦場になるのは沖縄で、日本「本土」は大丈夫、とでも思っているのか』