玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*神社と寺と手帳

2017年01月09日 | 捨て猫の独り言

 世田谷区に住む長男が元旦に顔を見せた。双子の子供のうち下の子だけを伴って二人連れで来た。その妹は大学が早々に決まっている。受験を控えている姉は自宅学習ということだった。「行くこともすることもなく三箇日」ということで大歓迎である。しかしこの日は長男は運転して帰らねばならないから、残念なことに男同志で飲み交わすことができない。例年は二日の日に四人で来るので、そのようなことにはならなかった。そして二日と三日は箱根駅伝のテレビ中継が延々と流れていた。

 二日の午後に、近くにある小川(しょうせん)寺に出かけた。青梅街道を挟んで向かい側にある小平神明宮は参拝客が列をなしている。神社の裏口から入ってサービスの甘酒をいただき、忍耐強く待つ参拝者の列を観察してすぐに退出する。神を恐れぬこのような不届きな行いを毎年繰り返している。そのうち天罰がくだることだろう。そのあとに小川寺に行くとこちらは静寂に包まれている。「年に一度行くだけなのに初詣」というが私はこの寺が好きで年に何度か訪れる。(寺の裏庭のカゴノキ)

  

 境内に水仙が花があった。思わず顔を近づけて香りを嗅いでみた。昨年の正月には家の玄関に水仙の生け花が置かれていたことを思い出した。賽銭箱の上に置かれていた「円覚」という小冊子を持ち帰った。鎌倉にある臨済宗の円覚寺が発行している。その冊子に「大悲の人・鈴木大拙」と題する若松英輔氏の随筆があった。それを読んで円覚寺から通りを隔ててすぐのところにある東慶寺に鈴木大拙のお墓があることを知った。そのほかにも東慶寺には西田幾多郎、岩波茂雄、出光佐三、安宅弥吉、小林秀雄などの墓所があると紹介している。

  

 ところで今年も近畿ツーリストの社名の入った能率手帳を分けてもらった。能率手帳は日本能率協会が「時間目盛り」を採用した手帳として1949年に誕生した。その時間目盛りに関係なく私は備忘録ていどに手帳を利用している。読んだ本の気に入った個所を書き写したりする。それでも空白部分がほとんどだ。日々気づいたことをメモして空白を少なくしたいものだ。2015年から「能率手帳」が「NOLTY(ノルティー)」に変更された。「New Style(新しいスタイル) Original(そしてたったひとつの存在で) Life Time(ずっと毎日) Your Will(あなたの想いを叶えたい)」とかなり強引な名称変更に思えるのだが。

コメント (1)
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