玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

早朝に小鳥のさえづり

2005年07月25日 | ねったぼのつぶやき
  老いのせいで?(こんな言葉はまだ使いたくないが)か 、睡眠時間が少なくて済むようになり目覚めが早くなった。4時ごろになると朝刊がポストに配られているので、その時間を目安に置きだすことになる。

 毎朝の手順は決まっている。あらかたのブラインド、窓を開け風を通す。ポットに水を差しコンセントに差し込む。洗面をする。朝刊を取りに庭に下りる。仏様の花の水、お茶を変え、線香をつけ今日あることの感謝を捧げる。朝食であるお茶漬けの準備をしてテーブルにつく。

 ユックリと新聞を繰りながら、お茶漬けをすすり、漬物を食み、タップリのお茶をいただく。私の朝食はすこぶるシンプルだ。たったそれだけで充分なのだ。たまにはヨーグルトや果物も食するが本来はいらない。テレビは勿論ラジオすらも、この時間においては一切が雑音と化す。

 聞こえてくるのは開け放った窓から小鳥のさえずり、交歓の声のみ。車の往来はもとより、人の気配も全くない。この、時にうるさいと思えるほどの小鳥の交歓のさえずりが心地よくて、早起きがちっとも苦にならない。小鳥のさえずりが途絶えた一瞬の静寂の時間さえも、より深いしづけさを教えてくれる。

 そんな中、朝刊を一時間以上かけて読む。あっちのページ、こっちのページと行きつ戻りつしながら。その時間こそが至福の時間といえようか。それにしても暗いニュースばかりが多くて気重になるのが実態だけれども。

 7時を過ぎる頃からご近所のゴミ出しの音や、通勤を始める靴音などが混ざり合い、8時ごろになると通学の生徒で賑わい始め、そうなるとさえづりはピタリと聞かれなくなる。喧騒な時間に差し掛かる前に、彼らは自分たちの楽園である上水路のほうへ移動していく。しかし果たしてそこは楽園だろうか?。人間の都合で段々狭められつつ・・・・でなければいいが。

 

コメント (2)
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