脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

料理をしながら脳の活性化

2024年07月17日 | 前頭葉の働き
ことの発端は「うちの畑で取れました」と空芯菜が届いたことです。空芯菜は夫の大好物。スーパーの棚で発見しても、お店のメニューで見つけても、ゲットの方向に突き進みます。もちろん大喜び。
友人のご好意、夫の期待に応じることにして「ちょっと丁寧に作ってあげましょう」と普段は省略している空芯菜の下拵えをする道具を引っ張り出しました。
ほんとに久しぶりだったので、ここで大失敗。
最初の一本「こんなに使いにくかったはずはないのに…」と戸惑ってしまい、試行錯誤。
実は、それほどあれこれはしませんでした。差し込む方向が間違っていただけという単純すぎる間違いで、一人だけで笑うのはもったいないですよね。
葉を取り避けた茎の中に金属棒を差し込めばいいのです。まるで空芯菜麺です。

それからニンニクスライスで香りをつけた油で炒めます。普通はオイスターソースや塩味でまとめるのですが、ちょっとこだわってみました。
ハラール認証はちみつ醤油。

これは立命館アシアパシフィック大学に在学していたイスラム圏からの留学生と地元フンドーキン醤油株式会社とのコラボでできた醤油です。
長男の会社では、日本の優れたものづくりの力を生かして、東南アジアのムスリム人口が求めている食品その他を、供給する仕組みを構築してきました。その一環としてのハラール醤油ですから大切に使っています。

最近は空港や一般のお店でも、この日本ハラール協会のハラール認証マークを目にすることが増えてきました。
丁寧な空芯菜炒め、完成!

肝心の夫の感想ですが、残念なことに「普通の方がいいなあ」ザクザク切って炒めるだけの手間要らずなんですが。
残念な結果に終わったのですが、作っている最中はあれこれ思い浮かべて楽しかったので、格別のダメージは受けませんでした。
考えてみると、食事作りは脳の活性化には有効ですね。
脳の活性化のために有効だと勧められているデュアルタスクの例として、料理作りがあげられています。その内容は「歌を歌いながら料理をする」と言うものです。
実際に料理をする人はわかると思いますが、外から見ると料理をしているとしか見えない場合でも、脳の働きから言えば、デュアルどころではなくいくつもの条件を立てては、選択を繰り返していくと言う作業が含まれています。歌は歌わなくてもいいのです。
ただし料理をすることに意義を認め、楽しみも感じながらという条件。が必要になります。喜びもなくイヤイヤやらされているというような状況では、歌を歌ってもとても脳は活性化されません。

石窯焙煎コーヒーを飲ませてくれる伊豆市戸倉グリーンポケット。ランチも美味しく最近はよく行くのです。
グリーンポケットのディル

先日行った時に「ディルの花は美味しいんです」とサラダに飾ってありました。我が家にはディルはないけど、フェンネルならある。ディルを真似てフェンネルの花をジャガイモ料理に使ってみました。ウインナの上にちょこんと乗っています。

模倣とちょっとした応用編。ジャガイモ料理を作る時、私の前頭葉は活性化していたと思います。

友人が桜島の芽ヒジキを送ってくれました。この珍しい食材を前に、私の前頭葉はちょっとふざけたがりました。

この小鉢を作ってすぐに友人に写メールを送りました。「芽ヒジキの上に、オカヒジキ」
さっそく返信。「あれれ〜ダブルヒジキだね~。
美味しそう。海が近いと少しは涼しいですか?」と会話が広がりました。

こういう姿勢は大切だと思います。自分なりの喜びや楽しみを、いつでも見つけようとする姿勢は、イヤイヤ歌いながらイヤイヤ料理するよりも、何倍も脳をイキイキさせてくれるのですよ。
もちろん料理に限りません!前回記事で紹介した好子さんのように居心地の良い居場所作りだって同じこと。人生をいかに肯定的に楽しめるかということだと思います。

by 高槻絹子





コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。