先日、某ホールの音響&照明調整室でちょっとした仕事をしました。仕事といっても、カセットデッキにテープを放り込んで、録音ボタン●とスタートボタン?を押し、会合終了後に停止ボタン■を押してテープを止め、早送り??して、テープを回収しただけのことです。
それはさておき、音響&照明調整室のラックには、PA専用機器に混じって、カセットデッキとかMDデッキといった民生用のAV機器も収められていました。そんな中に、見覚えのある装置を発見!私も使っているレーザーディスク(LD)とDVDのコンパチ機、PioneerのDVL-919です。下の写真は自宅のDVL-919。
実はこのDVL-919、今年初めで生産が終了してしまいました。いや「DVL-919」に限らず、LD再生機の生産が終わってしまったのですよ。
Pioneerのリリース(今年1月14日付け)によれば、
パイオニア株式会社は、これまでレーザーディスクプレーヤーの生産・販売を継続してまいりましたが、今後、約3,000台(DVL-919、CLD-R5、DVK-900、DVL-K88の4機種合計)の生産をもって、レーザーディスクプレーヤーの生産を終了することを決定いたしました。
1981年10月に発売して以来、日本国内で累計約360万台が販売され、多くのお客様にご愛用いただいてまいりました。しかしながらDVDやBD(ブルーレイディスク)などの新たなメディアが市場に定着する中、生産に必要な専用部品の調達が困難となってきたため、やむなく生産を終了することとなりました。<以下略>
ですと。
最終ロットの「約3,000台」は、あっさりと予約注文で完売だったらしいです。古いクルマを持っている人が「部品どり」するためにもう一台同じ車種を持ったりするみたいに、DVDでの再発売が到底望めないような「貴重」なLDソフトを持っている人たちが注文したのでしょうか。でも、きっと、オークション出品をもくろむ下衆(失礼!)方々も混じっているんだろうな。
今年初めにこのニュースを聞いた時、私には二つの感慨がわき起こりました。一つは、まだDVL-919を作っていたんだという驚きです。なにせ、私がDVL-919を買ったのは9年前の2000年3月(約8万円でした)ですし、発売されたのは98年10月ですよ。代替わりがめまぐるしいAV機器としては超々長寿命の製品だったんですね。
もう一つの感慨は、リリースの後半に書かれているように、Pioneerが「補修用性能部品」を少なくとも今後8年間は保有しつづけてくれることです。もっとも、経済産業省のご指導で「ステレオ」商品は8年間の保有が半ば義務づけられているわけですが…。でも、妙な海外メーカーの極安品なんか買ったら、まともなアフターサービスが受けられない可能性がありますからね。
いずれにしても、LD再生機がこの世を去ることになりました
。約20年間という寿命は決して長くはなかったし、一般家庭への普及も大したことはありませんでしたが、「お疲れさまでした」「ありがとう」です。
さて、私が持っているLDソフトは約20本(右の写真です)。既にDVD版のものを買ったり、DVD-Rにコピーしたりしていて、ここ4~5年くらいは、ほとんどLDを観る機会はありませんでしたし、「PC席」近くに置くべくDVDプレーヤーを買い増しした2年前からは、DVL-919の電源を入れることすらほとんどなくなりました。
たまに使わないと、ゴム部品が変形したりして劣化が進むでしょうから、機会をみてDVL-919でDVDやCDを見聴きしたいと思っています。
ということで、一言。
さよならレーザーディスク