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ドル円相場が想定レートに接近、急激な円高は株にネガティブ材料

2024-08-25 | 今日の東京市場

米国株式市場は利下げ期待を背景に堅調です。一方、日本株は急激な円高が株価の上値を押さえています。

 

図は全産業の為替想定レート(日銀短観)、大企業製造業の想定レート、ドル円と日経平均です。

全産業の想定レートが144.37円、大企業製造業は142.84円、週末のドル円が144.77円です。想定レートより、ドル円が円安ならば企業の収益にはプラス、円高であればマイナス。

2020年から始まった円安は想定レートを大きく上回り、企業収益に大きく貢献、結果的に

株価を押し上げました。

しかし、ドル円の反転は企業業績の不安材料となりつつあります。9月の中間決算を前にドル円が140円を下回るようなことが起きると海外売上が高い企業の株価がもう一段売られてしますかもしれません。

ドル円がどの水準で落ち着くのかが大きなポイントです。

日本株は米国株より割安です(益利回り)。こういう相場の時には、割安、高配当、売上成長が期待できる株に投資しましょう。

 

〇海外

米国市場は、8月上旬に急拡大したクレジットスプレッドは低下傾向。AT1債もクレディ・スイスショックから回復し、順調に上昇しています。エマージングETFも買われています。

リスクオンの動きです。

 

〇インド

米国市場上場のETFの騰落率(年初来)では、トルコとインドが逆転。インドに資金が流れています。

インド市場ではBSE小型株指数が史上最高値を更新。先週の小型株指数の上昇率は3.39%とセンセックス指数の0.81%を大きく上回りました。指数構成銘柄の騰落率1位は、自動車部品メーカーのラネ・マドラスで、騰落率は39.34%でした。この企業の時価総額は384億円、売上高が385億円、純利益1億円です。

インドの成長はまだまだ続きます。NISA(つみたてNISA)ではインド組入れるようにしましょう。つみたてNISA対象は、ピクテ iTrust インド株式の1銘柄。

成長枠ではHSBCインド・インフラ株式をはじめ、イーストスプリング・インド・インフレ株式ファンドなどのインフラ関連や中小型銘柄を対処としてファンドが良いと思います。

債券ファンドより株式ファンドが良いです。社債のクレジットがすでにタイト化し、上場期待は利下げのみだからです。

 

 

データ:Bloomberg

証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

国際公認投資アナリスト(CIIA)

AFP

藤井理

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投資基準は、高配当、割安、成長、 

2024-08-17 | 今日の東京市場

ドル円の急激な円安を追い風に日経平均が急騰。とりあえずホッとしたものの週末のドル円は149円台から147円台半ばまで売られています。

週末の日経平均は38000円台で終わりましたが、先物は37600円台まで下落しました。米国株は堅調ですが来週の日本株は下落して始まりそうです。

 

・日経平均とドル円

日経平均とドル円の相関は強く相関係数は0.81(2年、週ベース)です。このことから、

日米金利差の差拡大はドル買いに繋がりやすいと言えそうです。米国利下げ期待が高まる中、日米金利差は縮小傾向にあると言えそうです。

円の安さを示す指数としてBIGMAC指数や購買力平価もあげられます。

 

・BIGMAC指数

日本のBIGMAC指数は3.19で米国やユーロ圏は約半値。中国や韓国より低く、インドより少し高い水準です。

・購買力平価とドル円

OECDによるとドル円の購買力平価は94.68円。現在のドル円が147.63円なので乖離が46.36円(35.8%)かけ離れています。

円高要因が積み上がるなか、日経平均の上値が重くなっています。

 

〇米国株

先週の米国株指数では半導体指数であるSOX指数が先週比9.78%高と、ダウ平均(2.94%)

やナスダックの5.29%を大きく上回りました。ダウは7月17日の高値(終値)から約98.7%、ナスダックは7月10日の高値から94.55%の水準まで回復。一方、日経平均の戻りは米国株と比較し鈍く、7月11日の高値から90.14%の水準です。

〇日本株

 

来週の日本株は今週の反動で下落して始まりそうです。しかし、9月の権利落ちを控えて

いるため、高配当株は堅調に推移するでしょう。割安、高配当銘柄を拾うようにしましょう。

 

今週、5大商社の中で、株価の上昇率が日経平均をアンダーパフォームした銘柄は伊藤忠の6.49%(日経平均は8.67%)だけでした。

 

〇トルコからインドへ

8月上旬からトルコETFが売られはじめました。なかなか収まらないインフレ率、通貨安を背景として売りが出ているのでしょう。一方、インドETFは堅調に推移。年初来ETFの騰落率はトルコとインドが逆転するかもしれません。

〇インド

今週のインド株式市場では大型株指数であるセンセックス指数やNifty50指数の騰落率が中小型指数を上回りました。

センセックス指数の騰落率(週)は1.97%(現地通貨)で、騰落率が最も高かった銘柄は

テック・マヒンドラの8.09%、2位がHCLテクノロジーの7.12%でした。

ハイテク関連銘柄の上昇が目立ちました。

 

インド市場はIPOが相次ぎ、大型IPOである大手電動二輪車メーカーのオラ・エレクトリック・モビリティー、ソフトウエアメーカーのユニコマース・eソリューションズ、子供用品販売のブレーンビーズソリューションズの株価が急伸しており、市場に活気があります。

 

インド株投信は積み立てもしくはNISA枠で年間40万円ぐらい投資すると良いとおもいます。私は、NISA枠で毎年40万円はインドファンドを購入する予定です。

個人的には61歳から80歳まで積み上げ、75歳から取り崩す予定です。

 

 

・インド株紹介

HCLテクノロジー

HCLテクノロジーはソフトウエアの開発会社です。ワイヤレス通信や電子商取引などの設計・検査などの製品開発をしています。

株式時価総額は8兆円、売上高が2兆円、利益は2930億円です。

予想PERは26.57倍、配当利回りが3.24%で、インド株としては割安な水準と言えそうです。

 

 

〇話題

ビンテージギター

近年ビンテージギターの価格が急騰しています。ビンテージギターとは1980年ぐらいまでに生産されたギターを意味しています。

特に値段が最近上昇している機種として、エピフォン・カジノがあげられます。

20年前には40万円程度だった1967年製が120万円まで上昇しています(IRR5.6%)。

製のテレキャスターは出遅れ感があり、今後上昇する可能性が高いと思いました。

1967年~1968年製の価格動向を分析すると高い価格の上昇が期待できます。

株式投資も面白いですがビンテージギター投資も面白いですよ。日々の値動きはありませんが長期投資としては面白いです(配当が付かないの欠点です)。

 

次は1963年から1965年のストラトが良いですが、すでに手が出ない価格になっております。最低で500万円からが相場です。状態によっては1,000万円越えも。

 

 

データ:Bloomberg

証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

国際公認投資アナリスト(CIIA)

AFP

藤井理

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この相場は、ごちそうレシオで乗り切れ!

2024-08-10 | 今日の東京市場

こういう相場には、ごちそうレシオが有効。ごちそうレシオは、私が2008年のリーマンショック時に開発したレシオです。混乱時の投資尺度として有効です。この指数を利用し、購入した株は儲かりましたよ。

そこで、今回は、相場混乱時に有効とされるごちそうレシオについて解説します。

 

◎ごちそうレシオとは。

ごちそうレシオは株主優待の価値を現在の単元株で除して算出する指数です。この値が1より大きければ、株価が割安、小さければ割高と判断します。

つまり、1より大きい株は買いということになります。

投資年齢、性別により理論株価が異なります。

 

1ごちそうレシオ算出に必要なデータ

Excelシートがあれば簡単に計算できます。

  • 株主優待の価値
  • 平均寿命
  • 自信の年齢
  • 割引率(例10年債金利)

 

2計算方法

・日本人の平均寿命は男子81.09年、女子87.14年です。

まず、自身の平均寿命までの残存年数を求めます。

例えば、30歳女子の場合、約57年(87マイナス30歳)です。

・次に、優待券の価値を求めます。

・株主優待の現在価値は、企業によって異なります。

松屋フーズ(9887)、株価:5500円(単元株55万円)

株主優待:1年10枚の食事券(3年以上保有は12枚)

(一部メニューを除く全てのメニューから1品が無料)

 

同社のHP(例松屋)

各種サイズご注文いただけます。
※下記メニューにはご利用いただけません。
〇各種弁当まとめ買いセット
〇うな丼ダブル
〇うな丼トリプル
〇うなぎコンボ牛めしダブル
〇うなぎコンボ牛めしトリプル

 

ネットで調べると、優待利用で一番高いメニューは1180円だそうです。

仮に1000円とすると、3年以上株主は優待券を年10枚もらえるので、年間1万円です。

30歳女子の場合、平均寿命まで57年なので57万円の優待が貰えます。

2024年8月9日時点の単元株が55万円なので、

ごちそうレシオは1.03(57万÷55万)。

3年以降は優待が12枚もらえるので手前2年が2万円、残りの55年については

年1.2万円なので、2万円+(1.2万円×55年)=68万円

ごちそうレシオは1.23と求められます。

 

実際には配当金ももらえるので、配当金を考慮した場合のごちそうレシオはもっと高くなります。

(現在価値をもとめる場合、正式には期間利回りで引き戻しますが、そこまで細かく算出してもあまり意味がないので単純計算でよいと思います)

 

男子は女子より平均寿命が短いのでレシオは低くなります。

なお、株主優待は日本独特のシステム。

日本株に有効な投資レシオです。

 

これでノーベル経済学賞もらえるかなあ?

私は、ボックス相場に強い藤井レシオという指数も開発しましたよ。機会があれば紹介します。これはノーベル経済学賞を受賞したシャープレシオを応用したレシオです。

 

 

・インド株紹介

 

トレント:トレントはファッションや化粧品など小売りチェーンを展開しています。

年間売上高が約2500億円、利益は260億円。売上成長率は15.14%(前年比)。

時価総額2.5兆円の企業です。

先週の株価上昇率は13.37%(指数マイナス1.01%)と中型指数で最大の上昇率でした。

 

 

データ:Bloomberg

証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

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AFP

藤井理

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投資のチャンス到来

2024-08-04 | 今日の東京市場

世界同時株安、米国上場の各国ETFの騰落率(1W)は、日本がマイナス5.8%、トルコがマイナス4.9%、イタリアがマイナス4.35%、スペインがマイナス4.11%、ドイツがマイナス3.74%、インドはマイナス1.15%でした。

株式市場が下落する中、資金は国債に流れ、各国の国債利回りが急低下。米国債では2年国債が3.87%、10年債が3.78%と4%を下回りました。一方、クレジット市場では、低格債が売られスプレッドが拡大。また米国金利の急低下で日米金利差が縮小したため、円高が進んでいます。

 

円高を受け、輸出関連企業を中心に日本株が急落。日経平均の高値は7月31日に付けた39,188.37円。週末の終値が35,909.70円なので、2営業日で高値からの下落幅は3,278.67円です。日経平均構成銘柄の下落率一位(1W)はSCREENの18.37%、次がエーザイで17.43%、その次は日立建機の17.35%です。

 

また、東証グロース株指数の騰落率は先週比マイナス9.6%と小型株も大きく売られました。

 

皆さま、大丈夫です。株式市場は幾度の暴落を繰り返し上昇してきました。世界中の年金基金が株式市場で資産を運用しています。株式市場は破綻することはありません。

行き過ぎた上昇の巻き返し。特に日本株は円安が日本企業の利益を押し上げたため、日本株の急落に繋がっています。

為替が落ち着けば、株価も落ち着くでしょう。

 

この下落は投資のチャンス。売られすぎた銘柄を安く買うチャンス。日本製鉄は業績を上方修正。ユーロ円CBコールの行使を宣言したので、3000億円(1500億円×2本)のCBが実質的には自己資本に転換されます。配当利回りは5%、予想PERが10.1倍、PBRは0.62倍なので下値リスクが比較的低いと思われます。

 

 

投資信託の騰落率(年初来)

・eMAXIS SLIMシリーズ

オルカンの先週1週間の騰落率はマイナス2.47%、S&P500がマイナス2.13%でした投資信託は価格が1日ディレーするので5日の価格は円高、株安の影響で一段安。

下落率が低い銘柄はインドでマイナス0.64%でした。年初来騰落率はプラス。

・バンガードシリーズ

VOOがマイナス2.08%、VTIはマイナス2.52%、VTはマイナス2.49%。年初来騰落率はまだプラスです。

 

・インド

円高が進んだため、センセックス指数などは5%程度売られました。一方、インド市場では株価が堅調に推移していたため、各銘柄の下落率は1%前後でした。

 

世界株が下落する中、インド市場は堅調に推移しています。小型銘柄指数の騰落率は0.62%、上昇率1位は、医療品メーカーのニューランド・ラボラトリーズで上昇率は32.09%でした。

時価総額は約2500億円、売上高が265億円、純利益が52億円の企業です。

インドでは小型銘柄の底上げが始まっているため時価総額が増加しています。

 

インドは外国人の個別株投資が制度上できません。日本人が投資する場合は投資信託が中心です。センセックスやNifty50の構成銘柄は上昇余地が小さいで、投資する場合には中小型銘柄に投資するファンドや、インフラや消費関連ファンドを選ぶようにしましょう。

 

 

データ:Bloomberg

証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

国際公認投資アナリスト(CIIA)

AFP

藤井理

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