9月24日 理レター
皆様お世話になっております。世界資本市場はやな感じです。イタリア格下げ、米国経済失速と株式市場にはネガティブな材料ばかり。そもそも、オバマ大統領が就任されれた時から米国は実体経済を中心に景気回復を目指すと公言していました。オバマ大統領は金融市場には興味があまりありません。あくまでも実体経済。かつてのクリントン大統領、ルービン財務長官路線から180度の転換です。
世界株式時価総額は年初から15%減少。オバマ大統領就任時のドル円は90円から100円前後でしたから円は20%以上の円高。株式市場はSP500 指数は40%、DAXは21%、TOPIX は-7.5%とハンセンH指数28%と日本だけがマイナスという状況。日本にとっては円高がネック。
日本企業は日本という枠から飛び出してアジア単位で企業展開していかざるを得なくなるでしょう。それに伴い今後日本を背負っていく世代は言語力と協力なリーダーシップが要求されます。いままでのような、中間層をあつくするのではなく、個性にとんで世界で通用する人間の育成が早急な課題です。日本で残る産業は観光と知的産業。労働コストが下落すれば別でしょうが厳しい現実が待っています。どうやって勝ち抜くか、自分でプレミアムをつけ、どうアピールするか。なかなか難しい時代となりそうです。
ところで、株式市場ですが、今回の下落はあのジョージソロスのけつまくり宣言から始まっています。今回の下落は金融構造改革が軸にあるためそんなに簡単に資金は戻ってきません。テクニカルに購入しても儲からないということです。レバレッジを効かせた株式投資はやめたほうがよさそうです。株式投資はあくまで余裕資金で長期投資が原則。世界シャアを狙える銘柄。価格競争力が強い銘柄で配当性向が高い銘柄を拾って最低でも2年ぐらいのロングスパンで投資と言うスタンスがよいと思います。
欧州の混乱は収まりません。サラ金からお金をかり、その利息を払うために闇金に手を出し、借金に借金を重ねたギリシャ君。もう万歳、ごめんなさい状態。1年国債利回りは135%。
ギリシャを救うには、国債の元本カットと長期化。今後発行のギリシャ国債にドイツの保証を付ける。その後は、ユーロ共同債を発行する。公務員の人員削減、年金カットと国民にとっては厳しい道となることでしょう。
世界同時株安でアルセロールミタルの株価が暴落しています。時価総額は2兆円。先日、新日鉄・住友の時価総額が2.4兆円、ポスコが2.3兆円です。鉄+住金がアルセロールの時価総額を超したのは2007年8月以来のことです。
CB市場は新期銘柄の発行が止まっているなか9月末に償還を迎える銘柄が多々あります。
どんどん少なくなっていきます。その中で、エルピーダとCSKの最終利回りは魅力的です。
個人向け社債購入するならこれらのCBを購入した方が利回りが高いし、うまくいけば上昇益も狙えます。
米国では資金が長期債に流れ10年国債は一時1.7%を下回りました。30年債も3%割れと順調。FEBの金融政策が長期債利回りを促すものでまだまだ30年債の利回りは低下するでしょう。まずはリーマンショック後につけた2.5%がターゲット。
気になるのは、コモディティーの動き。世界経済の失速から下落基調にあります。
金がどのタイミングで下落に転じるか?下落しだすと怖いです。また、資源国通貨の下落。これはもう始まっています。
個人的には豪ドルがどこまで下落するか?これによってパワーリバース問題がまた再燃しそうです。
来週も大変な相場になりそうです。チャートでの売り買いは止めた方がよいと思います。
そういう時代ではなくなりました。
◆年初からの各国株式指数パフォーマンス
銘柄 週末引け 年初比 円換算 相関係数
(%)
日経平均 8560.26 -16.31 ----- -----
NYダウ 10771.48 -6.96 -12.29 0.367
ブラジルボベスパ 53230.36 -23.19 -34.44 0.569
アルゼンチンメルバル 2482.63 -29.54 -37.14 0.730
FT100 5066.81 -14.12 -19.77 0.778
DAX 5196.56 -24.84 -28.45 0.754
ロシアMICEX指数 1327.19 -21.37 -29.54 0.582
ムンバイSENSEX30 16162.66 -21.20 -32.18 0.428
上海A 2548.52 -13.32 -15.71 0.462
ハンセンH 9033.09 -28.83 -33.17 0.556
韓国総合 1697.44 -17.24 -24.67 0.682
国債金利
◆国債金利(先週末%)
2年 5年 10年 30年
米 0.16(0.17) 0.91(0.80) 2.04(1.91) 3.31(3.24)
独 0.59(0.38) 1.08(0.86) 1.86(1.77) 2.70(2.73)
日 0.13(0.13) 0.34(0.33) 1.00(1.00) 1.92(1.97)
米国で30年国債金利が低下傾向にあります。FRBによるカーブ政策期待。
長短金利差は縮小方向にあります。
◆クレジットスプレッド(米国5年国差との差)(%)
BB 4.80(4.69)BBB 2.12(2.05) A 1.07(1.10)
CDSインデックス
米 145(125) 欧州 197(176) 日本 200(157)
http://www.j-cds.com/jp/index.html
CDS参考値
◆来週の経済統計
米
26日8月新築販売件数 予想294K 前回298K
27日7月S&Pケースシラー住宅価格指数 予想 前回141.3
29日GDP 2Q 予想1.2% 前回1.1%
30日シカゴNAPM 予想55.5 前回56.5
日本
30日8月雇用統計
国債入札
米国:27日2年・28日5年・29日7年債入札
日本:27日2年債入札
データ:Bloomberg
~^^~ 理
皆様お世話になっております。世界資本市場はやな感じです。イタリア格下げ、米国経済失速と株式市場にはネガティブな材料ばかり。そもそも、オバマ大統領が就任されれた時から米国は実体経済を中心に景気回復を目指すと公言していました。オバマ大統領は金融市場には興味があまりありません。あくまでも実体経済。かつてのクリントン大統領、ルービン財務長官路線から180度の転換です。
世界株式時価総額は年初から15%減少。オバマ大統領就任時のドル円は90円から100円前後でしたから円は20%以上の円高。株式市場はSP500 指数は40%、DAXは21%、TOPIX は-7.5%とハンセンH指数28%と日本だけがマイナスという状況。日本にとっては円高がネック。
日本企業は日本という枠から飛び出してアジア単位で企業展開していかざるを得なくなるでしょう。それに伴い今後日本を背負っていく世代は言語力と協力なリーダーシップが要求されます。いままでのような、中間層をあつくするのではなく、個性にとんで世界で通用する人間の育成が早急な課題です。日本で残る産業は観光と知的産業。労働コストが下落すれば別でしょうが厳しい現実が待っています。どうやって勝ち抜くか、自分でプレミアムをつけ、どうアピールするか。なかなか難しい時代となりそうです。
ところで、株式市場ですが、今回の下落はあのジョージソロスのけつまくり宣言から始まっています。今回の下落は金融構造改革が軸にあるためそんなに簡単に資金は戻ってきません。テクニカルに購入しても儲からないということです。レバレッジを効かせた株式投資はやめたほうがよさそうです。株式投資はあくまで余裕資金で長期投資が原則。世界シャアを狙える銘柄。価格競争力が強い銘柄で配当性向が高い銘柄を拾って最低でも2年ぐらいのロングスパンで投資と言うスタンスがよいと思います。
欧州の混乱は収まりません。サラ金からお金をかり、その利息を払うために闇金に手を出し、借金に借金を重ねたギリシャ君。もう万歳、ごめんなさい状態。1年国債利回りは135%。
ギリシャを救うには、国債の元本カットと長期化。今後発行のギリシャ国債にドイツの保証を付ける。その後は、ユーロ共同債を発行する。公務員の人員削減、年金カットと国民にとっては厳しい道となることでしょう。
世界同時株安でアルセロールミタルの株価が暴落しています。時価総額は2兆円。先日、新日鉄・住友の時価総額が2.4兆円、ポスコが2.3兆円です。鉄+住金がアルセロールの時価総額を超したのは2007年8月以来のことです。
CB市場は新期銘柄の発行が止まっているなか9月末に償還を迎える銘柄が多々あります。
どんどん少なくなっていきます。その中で、エルピーダとCSKの最終利回りは魅力的です。
個人向け社債購入するならこれらのCBを購入した方が利回りが高いし、うまくいけば上昇益も狙えます。
米国では資金が長期債に流れ10年国債は一時1.7%を下回りました。30年債も3%割れと順調。FEBの金融政策が長期債利回りを促すものでまだまだ30年債の利回りは低下するでしょう。まずはリーマンショック後につけた2.5%がターゲット。
気になるのは、コモディティーの動き。世界経済の失速から下落基調にあります。
金がどのタイミングで下落に転じるか?下落しだすと怖いです。また、資源国通貨の下落。これはもう始まっています。
個人的には豪ドルがどこまで下落するか?これによってパワーリバース問題がまた再燃しそうです。
来週も大変な相場になりそうです。チャートでの売り買いは止めた方がよいと思います。
そういう時代ではなくなりました。
◆年初からの各国株式指数パフォーマンス
銘柄 週末引け 年初比 円換算 相関係数
(%)
日経平均 8560.26 -16.31 ----- -----
NYダウ 10771.48 -6.96 -12.29 0.367
ブラジルボベスパ 53230.36 -23.19 -34.44 0.569
アルゼンチンメルバル 2482.63 -29.54 -37.14 0.730
FT100 5066.81 -14.12 -19.77 0.778
DAX 5196.56 -24.84 -28.45 0.754
ロシアMICEX指数 1327.19 -21.37 -29.54 0.582
ムンバイSENSEX30 16162.66 -21.20 -32.18 0.428
上海A 2548.52 -13.32 -15.71 0.462
ハンセンH 9033.09 -28.83 -33.17 0.556
韓国総合 1697.44 -17.24 -24.67 0.682
国債金利
◆国債金利(先週末%)
2年 5年 10年 30年
米 0.16(0.17) 0.91(0.80) 2.04(1.91) 3.31(3.24)
独 0.59(0.38) 1.08(0.86) 1.86(1.77) 2.70(2.73)
日 0.13(0.13) 0.34(0.33) 1.00(1.00) 1.92(1.97)
米国で30年国債金利が低下傾向にあります。FRBによるカーブ政策期待。
長短金利差は縮小方向にあります。
◆クレジットスプレッド(米国5年国差との差)(%)
BB 4.80(4.69)BBB 2.12(2.05) A 1.07(1.10)
CDSインデックス
米 145(125) 欧州 197(176) 日本 200(157)
http://www.j-cds.com/jp/index.html
CDS参考値
◆来週の経済統計
米
26日8月新築販売件数 予想294K 前回298K
27日7月S&Pケースシラー住宅価格指数 予想 前回141.3
29日GDP 2Q 予想1.2% 前回1.1%
30日シカゴNAPM 予想55.5 前回56.5
日本
30日8月雇用統計
国債入札
米国:27日2年・28日5年・29日7年債入札
日本:27日2年債入札
データ:Bloomberg
~^^~ 理