9月30日 理レター
皆様お世話になっております。相場は荒い展開が続いております。NYダウは週末240ドル安。ただし、年初からの下落率って米国は他の国と比較して低いです。欧州が軒並み20%、日本含むアジアで15%から20%の下落。なんか米国がずるしているようです。それにしても香港H株や本土B株はひどいです。年初から30%下落。これ外国人投資家向けの市場ですから換金売りが出ていることは容易に想像できます。この世の終わりのような下げ方をしております。思えばあの列車事故以降なにか流れが変わってきました。個人的には中国はハードだけ先走ってソフトの面での遅れているという印象を受けました。日本の場合はソフトがベースになってハードが後からついてきています。中国の場合は逆。まだまだ時間がかかりそうですね。虚像がちょっと剥げたようです。ただ、最終的にはどうしても中国、インドの市場は重要です。10年単位で見守る必要がありそうです。
クレジット市場では、最近、個別銘柄のワイドニングが目立っております。当然のことながら電力はまた振り出しに戻ったため急上昇。王子紙などのほっておいても良いような銘柄の上昇に転じています。一方、週末に三井住友FGによる完全子会社が報道されたプロミスのCDSは649bpから278bpまで急激にタイトニング。消費者金融は軒並みタイト化。
CB市場はつまらない一週間でした。エルピーダの2回はやっと最終利回りが評価されてきたようで2回債の価格が3回債を恒常的に上回ってきました。それでもまだ残存2年で3.6%です。スワップスプレッドはL+325bp。まだまだ魅力があります。そういえば新生CSK が来週から再上場します。CSKも住友商事の完全子会社化。2度目の人生がスタートです。
金などのコモディティーが妙な動きをしております。米国は12月決算、あと2カ月しかありません。ポートの中身はぼろぼろ、運よく30年債を保有していればよいですが30年なんて普通のファンドもってません。株は下がるしどうしようと思ったとき、そうだまだコモディティーがプラスだ!!売らなきゃ!っていう流れになりそうです。金ちゃんの動きが気になりますね。
ギリシャは延命装置がまた強化されました。ただし、1年国債の市場利回りは100%を上回っています。こんな金利で持つわけないですね。元本がどれくらい減らされるか?償還期限はどうなるか? イタリアの国債が最近上昇しております。市場は次の獲物を探しております。
◆年初からの各国株式指数パフォーマンス
銘柄 週末引け 年初比 円換算 相関係数
(%)
日経平均 8700.29 -14.94 ----- -----
NYダウ 10913.38 -5.74 -10.58 0.399
ブラジルボベスパ 52324.42 -24.50 -36.73 0.610
アルゼンチンメルバル 2463.63 -30.08 -37.37 0.780
FT100 5128.48 -13.08 -17.58 0.795
DAX 5502.02 -20.42 -24.39 0.773
ロシアMICEX指数 1366.54 -19.04 -27.29 0.628
ムンバイSENSEX30 16453.76 -19.77 -30.22 0.601
上海A 2471.10 -15.96 -17.69 0.522
ハンセンH 8917.36 -29.74 -33.45 0.601
韓国総合 1769.65 -13.72 -22.16 0.575
以前よりもだいぶ相関が出てきました。
国債金利
◆国債金利(先週末%)
2年 5年 10年 30年
米 0.24(0.21) 0.95(0.87) 1.91(1.83) 2.91(2.90)
独 0.54(0.38) 1.16(0.90) 1.88(1.74) 2.63(2.91)
日 0.14(0.12) 0.36(0.34) 1.02(0.98) 1.92(1.85)
米国のツイストオペの効果は賛否両論です。個人的には30年債は低下すると思います。
現状で金利が上昇に転じた場合は、スタグフレーションが起きかねません。その場合はドルは下落。なんとしても阻止せねばなりませぬ。
◆クレジットスプレッド(米国5年国差との差)(%)
BB 4.79(4.80)BBB 2.10(2.12) A 1.11(1.07)
CDSインデックス
米 144(145) 欧州 201(197) 日本 200(197)
http://www.j-cds.com/jp/index.html
CDS参考値
◆来週の経済統計
米
3日9 月ISM製造業景況感 予想50.3 前回50.6
5日9月ADP雇用統計 予想 70K 前回91K
5日9月 ISM非製造業景況指数 予想52.8 前回53.3
7日9月失業率 予想9.1% 前回9.1%
日本
3日3Q 日銀短観
7日8月景気先行CI指数 予想103.50 前回104.60
国債入札
米国:6日3年・10年・30年入札詳細
日本:4日10年債入札
データ:Bloomberg
~^^~ 理
皆様お世話になっております。相場は荒い展開が続いております。NYダウは週末240ドル安。ただし、年初からの下落率って米国は他の国と比較して低いです。欧州が軒並み20%、日本含むアジアで15%から20%の下落。なんか米国がずるしているようです。それにしても香港H株や本土B株はひどいです。年初から30%下落。これ外国人投資家向けの市場ですから換金売りが出ていることは容易に想像できます。この世の終わりのような下げ方をしております。思えばあの列車事故以降なにか流れが変わってきました。個人的には中国はハードだけ先走ってソフトの面での遅れているという印象を受けました。日本の場合はソフトがベースになってハードが後からついてきています。中国の場合は逆。まだまだ時間がかかりそうですね。虚像がちょっと剥げたようです。ただ、最終的にはどうしても中国、インドの市場は重要です。10年単位で見守る必要がありそうです。
クレジット市場では、最近、個別銘柄のワイドニングが目立っております。当然のことながら電力はまた振り出しに戻ったため急上昇。王子紙などのほっておいても良いような銘柄の上昇に転じています。一方、週末に三井住友FGによる完全子会社が報道されたプロミスのCDSは649bpから278bpまで急激にタイトニング。消費者金融は軒並みタイト化。
CB市場はつまらない一週間でした。エルピーダの2回はやっと最終利回りが評価されてきたようで2回債の価格が3回債を恒常的に上回ってきました。それでもまだ残存2年で3.6%です。スワップスプレッドはL+325bp。まだまだ魅力があります。そういえば新生CSK が来週から再上場します。CSKも住友商事の完全子会社化。2度目の人生がスタートです。
金などのコモディティーが妙な動きをしております。米国は12月決算、あと2カ月しかありません。ポートの中身はぼろぼろ、運よく30年債を保有していればよいですが30年なんて普通のファンドもってません。株は下がるしどうしようと思ったとき、そうだまだコモディティーがプラスだ!!売らなきゃ!っていう流れになりそうです。金ちゃんの動きが気になりますね。
ギリシャは延命装置がまた強化されました。ただし、1年国債の市場利回りは100%を上回っています。こんな金利で持つわけないですね。元本がどれくらい減らされるか?償還期限はどうなるか? イタリアの国債が最近上昇しております。市場は次の獲物を探しております。
◆年初からの各国株式指数パフォーマンス
銘柄 週末引け 年初比 円換算 相関係数
(%)
日経平均 8700.29 -14.94 ----- -----
NYダウ 10913.38 -5.74 -10.58 0.399
ブラジルボベスパ 52324.42 -24.50 -36.73 0.610
アルゼンチンメルバル 2463.63 -30.08 -37.37 0.780
FT100 5128.48 -13.08 -17.58 0.795
DAX 5502.02 -20.42 -24.39 0.773
ロシアMICEX指数 1366.54 -19.04 -27.29 0.628
ムンバイSENSEX30 16453.76 -19.77 -30.22 0.601
上海A 2471.10 -15.96 -17.69 0.522
ハンセンH 8917.36 -29.74 -33.45 0.601
韓国総合 1769.65 -13.72 -22.16 0.575
以前よりもだいぶ相関が出てきました。
国債金利
◆国債金利(先週末%)
2年 5年 10年 30年
米 0.24(0.21) 0.95(0.87) 1.91(1.83) 2.91(2.90)
独 0.54(0.38) 1.16(0.90) 1.88(1.74) 2.63(2.91)
日 0.14(0.12) 0.36(0.34) 1.02(0.98) 1.92(1.85)
米国のツイストオペの効果は賛否両論です。個人的には30年債は低下すると思います。
現状で金利が上昇に転じた場合は、スタグフレーションが起きかねません。その場合はドルは下落。なんとしても阻止せねばなりませぬ。
◆クレジットスプレッド(米国5年国差との差)(%)
BB 4.79(4.80)BBB 2.10(2.12) A 1.11(1.07)
CDSインデックス
米 144(145) 欧州 201(197) 日本 200(197)
http://www.j-cds.com/jp/index.html
CDS参考値
◆来週の経済統計
米
3日9 月ISM製造業景況感 予想50.3 前回50.6
5日9月ADP雇用統計 予想 70K 前回91K
5日9月 ISM非製造業景況指数 予想52.8 前回53.3
7日9月失業率 予想9.1% 前回9.1%
日本
3日3Q 日銀短観
7日8月景気先行CI指数 予想103.50 前回104.60
国債入札
米国:6日3年・10年・30年入札詳細
日本:4日10年債入札
データ:Bloomberg
~^^~ 理