創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

彼岸によせて

2007年09月20日 | 日記

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   朝日を受ける 「彼岸花」

ふっと頭に浮かんできた言葉、 「うだるような暑さ」。
彼岸も近いというのに、この異常な暑さはどうしたのでしょうか?
昼間の気温はまだ30度を超えているありさま。
地球温暖化対策は誰かの利益だけ、という問題だけではなくなってきていると痛切に感じます。

そうすると今私が窯を焚いている、その燃料のガスもまた温暖化に拍車をかけているのかと不安。
私が窯を焚くのは一年間で5~6回くらいだろうか。
1回だろうが何万回だろうがガスを燃やすことには変わりはない、こういうのを 「50歩100歩」。

本当にいいものを厳選して焼きたい、いつもそう願いつつ創作にあたっております。
先に書いたように、こうも暑くては何処かの国では砂漠化の問題も深刻になってきていると思います。
隣国の中国の内陸部は更に深刻な問題となってきていると報道されております。

いま私は生涯の仕事として青磁を焼いています。
その青磁の最高級品が生まれたのは宋時代の中国。
内陸であり、その時代の中国もきっと水が乏しかったことと考えます。

人々はきっと水を求めたに違いない、時の権力者は水の統治を徹底したに違いない、
窯から焼きあがってくる青磁を見ながらいつも水を連想し、そのことを考えてしまいます。
知り合いの中国の方にお聞きしてもヒスイは宝物、とおっしゃいます。 それも無垢のヒスイ。

私が青磁を始めたのも、やはり何処までも青く、魂までもが浄化されるような無垢の自然の青に
惹かれたからです。  青磁には余計な色は必要ない、そのものの青の色が品良くかつ格調たかく
美しければそれで良い、そう思いつつ、今日まで美しい青を求めて試験を繰り返して参りました。

いま、来月に金沢で行います個展に向けて窯焚きの準備を行っています。  そのような日々の中、
いつもの日課で堤防へ歩きに出かけましたら 「彼岸花」 があちらこちらに花芽を伸ばしていました。
あつい、暑い!と言ってはいても季節は巡ってきています。

Photo_18

   夕日に染まった、昇り龍のような雲

この彼岸花のあでやかな赤のいろ、そして空の青のいろ、夕暮れ染まる西の空、
それ等のすべてが私にヒントを与えてくれます。
10月の金澤画廊の個展に、その自然から学んだものの一つでもいいから出品できればしあわせ、
そう願いつつ、仕事に打ち込んでおります。

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