創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

窯変金結晶壷

2010年08月30日 | 日記

確か白のサルスベリもあったはずと思い、大木となった庭の椎(しい)の木の横を観察した。
椎の木の勢力に押されてしまったのか、細い枝を遠慮がちに伸ばした、その先端に
まるで羽毛のようにフワフワした花を付けている、数年ぶりに見る白花のサルスベリ。

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   前庭のサルスベリ

次の窯焚きの準備を進めながらも気になっていた、先日焼き上げた窯変金結晶作品、
ドキドキしながら窯を開けた。 ふーっ・・・思わず溜息が出てしまった。
うまく金結晶が出てくれることだけを祈って焼き上げた作品、
ご覧頂ける作品が数点、窯から出てきた。

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   窯変金結晶壷



   径=  9、7 cm

   高= 17、9 cm

小さいながらも存在感のある、窯変金結晶壷、
壷全面に浮き上がった鉄の結晶、いかにも金が湧き出たように見えるから不思議。
陶芸作品の中で大変難しい青磁、それと並ぶくらいの成功率の悪い結晶釉薬作品、
ご覧頂ける窯変金結晶作品が数点焼き上がっただけでも嬉しい。

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   畑のネギ苗

この前から母が早く片付けてと言っていたスイカ保護のネット。
窯変金結晶作品の窯開きを終え、次回の窯焚きの準備も中途にして畑に出かけた。
スイカのつるなども片付けなければと、すべての道具を車に積み込んで出かけてビックリ。

雨が降らずにカチンカチンに固まっていた畑、何時の間にやら母一人で耕し、
数百本のネギ苗をキレイに植えてあった。 この暑いのにいつの間に・・・。

Photo_8

   スイカが植わっていた所

そして又々ビックリ。
私が片付けるからと言っていたスイカの蔓、キレイサッパリ何も残っていない。
いったい何時の間に、と呆れると同時に心配さえも。
母はこの夏、熱中症で病院で手当を受けていたのだった。

畑が気になるのは分かるけれど、体を壊してまでも仕事をしなくてもいいのではないか、
そう何度も母に言って聞かせ、また頼むから無理しないでほしいと言っていたのに。

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   青シソ


   その向こうにミカン

スイカが実を付け始めた頃に張った、カラス除けのネット。
スイカのかげも形も無くなった、ネットの真ん中あたり、
私が食べられるようにと残してくれた青シソ、実家の誰もが食べないシソ、
それだけがネットの真ん中に一本だけ立っていた。

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   ナス

母が片付けてくれたスイカの蔓、私はネットをはずし支柱を抜いただけで作業は終わった。
午後から2、3時間掛かると思って出かけた実家の畑、ものの1時間も掛からずに終了。

雨も降らず、干からびてコンクリートみたいになってしまった畑。
足腰が不自由な母が必死で植えたであろうネギ苗、母の思いが通じて立派に育ってほしい。
夏野菜が全く無くなった畑、強烈な夏の陽ざしの中でナスだけが元気に実っていた。


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志賀町 ・ ヴィトレの丘

2010年08月25日 | 日記

会う人ごとに交わす挨拶、「 暑いねえ、このどうしようもない暑さ、体大丈夫かいね?」
朝からジリジリと肌を刺すほどに強い太陽、もう本当にウンザリ。

前々から気になっていた、志賀町ヴィトレの丘、
預けっぱなしになっている作品を一時我が家へと戻すことにし、出かけてきた。
庭のサルスベリ、今年は美しく咲き、エンジンを掛ける私に、「 気をつけて!」と。

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   前庭のサルスベリ

数年前、初めてヴィトレの丘を訪れた時はとても遠いと感じた道のり。
何回か出かけるうち、道にも詳しくなり、何処に何があるか、建っているか記憶してしまった。

お盆の休みも過ぎ、普段の生活に戻っている今、暑さも加わってか車は少なかった。
信号にもかからず、案外とスムーズに志賀町に着いてしまった。
懐かしいヴィトレのエントランス、約一年ぶりだが、ついこの前訪れたようにも感じた。

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   ヴィトレの丘

マスターにご挨拶をし、マスター自慢のコーヒーを淹れていただいた。
コーヒー大好きな私にとって、静かな環境のなかで味わうコーヒーは格別。
さりげなく私の好きなショパンの調べが館内に流れていて、
それもまた一層のもてなしの心を感じた。

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   香り豊かなコーヒー

西日が入るヴィトレのサロン、日よけにゴーヤが植えてあり、これまた風情があって面白い。
「 このゴーヤ、どうするのですか?」と問えば、「 料理に使ったりジュースにしたり 」と。
「 でもなぜか今年は熟すのが早くて、すぐに黄色くなってしまうんです。」とマスター。
能登も加賀もゴーヤの育ち具合は同じなんだ、と妙に納得。

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   日よけ代わりのゴーヤ

預けてあった作品数点を片付け、それ等を車に詰め込んでヴィトレを後にした。
帰りも殆ど車とすれ違うことなく、順調に能登海浜道路を走った。
午後の能登の海、少しばかり波が高かった。

ヴィトレに向かう時は一般道の国道を走ったが、
帰りは有料道路、能登海浜道路を走った。
行きも帰りも車の台数は極めて少なく。

運転する私にとっては楽なドライブだったが
観光を生業(なりわい)としている方々には厳しい現実の夏かもしれない。
夕刻、無事に帰宅し、しばしの休憩。

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   夕陽

いつものように散歩をと、昼間の暑さが納まった頃、梯川の堤防に出かけてきた。
夕陽が沈む時刻も迫って、西の空にはまん丸の夕陽が急ぎ足で沈もうとしていた。
写真を撮れるのが先か、夕陽が沈むのが先かとシャッターを押した。

明日も暑いだろうなあ、と沈み行く夕陽をながめ、
薄暮から夕闇にせまりつつの堤防を歩いて来た。
さて、今度は窯変鉄耀の作品を焼く準備にかからなくてはならない。
先日焼いた、金結晶の作品はまだ窯の中。 うまく焼けている事を祈りたい。


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セミはいずこ

2010年08月20日 | 日記

ふと気がつくと、庭の木々から聴こえるはずのセミの声がどこからも聴こえてこない。
毎年うるさい位に、暑さを助長するほどに声を張り上げていたセミ、
この夏、一度も聴いていない。

お願いだからこの暑さ、何とかならないものでしょうかね、と言ったってどうしようもなく。
今日も窯を焚きつつ、工房の中へ入ったり庭に出てみたり。

窯焚きの日はロクロはしない。 窯の中の作品がどうなっているか気になり、
ロクロを回す余裕など無い。 温度を確かめたり、還元がうまく掛かっているか確かめたり。
そのようにしながら工房を出たり入ったり。
・・・と、突然 「 ピーッ!」 と甲高く鋭い音が飛び込んできた。

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   加賀産業道路


  荒木田町交差点

家の前の道に出て産業道路を見てみると、警官が旗を振りスピード違反車を移動していた。
仕事とはいえ真夏の炎天下での検問、さぞや辛かろうと思って様子を見に行った。
年のころ三十前くらいだろうか、ジッと座って梯川に架かる橋の方を見ている。

その傍らには、先ほどスピード違反で捕まった車が道路わきに停まっていた。
「 暑いのにご苦労さん 」と声をかけると、「 有難うございます 」と言った途端、
「 ピーッ!」と鋭い音を立て、旗を振りつつ道路の真ん中に飛び出して行った。

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   スピード違反検問



   金沢方面を見つめ

我が家から200メートルの所にある、加賀産業道路、荒木田町の信号。
スピード違反の検問をするには最適の場所である。
でも私もドライバー、梯川に架かっている橋から坂道の、ここでの検問はチョッとずるいのでは?

どんな理由があろうともスピード違反は規則に反する、それは百も承知である。
その先の信号が青の場合、そのまま交差点を通過し橋を渡れば坂道、
いやおう無しにスピードが出てしまう。 それを狙っての検問である。

わずか10分ほどの間に何台もの車が捕まってしまった。
4月、5年目の免許更新を小松警察署で受けてきたが、
30分ほどの講習中、違反点数や罰金の事を聞いた記憶が無い。

今日のスピード違反検問にかかった運転手に課せられる罰金はいかほどに?
暑さでついついスピードが出たと思うが、暑さに加え点数減点と罰金はこたえるだろうなあ。
どんな理由があろうとも、違反は違反、これに懲りて気をつけるべし・・・我も同じく。

昼12時前には検問も終わり、いつもの荒木田町交差点に。
窯の様子を見つつ産業道路を見ていると、殆どの車が猛スピードで通過していた。
夕方になれば更にビュンビュンとスピード出して通過する車の多いこと。
小松警察署の交通課さん、あなた達、この現実を見ているのかな?

4月の免許更新の時、いつも思っている幾つかの疑問点があり、交通課部長に投げかけた。
「 ご主人さんのおっしゃることは良く分かるんですが・・・」と煮え切らない返答。
しかし今日のような暑い日に検問していることには一応感心、それも午前中だけ。

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   バーナー

早朝の暗いうちからの窯焚き、夕方になっても何の音も聴こえてこない。
ひぐらしゼミの声、聴いたかな? そして庭のセミの声、聴いたかな?

夕方になってようやく心もち涼しい風が渡ってきて、
庭木の葉がこすれる、サラサラ、サラサラと乾いた音だけが耳に残った今日の日。
工房のガスバーナーの、「 ゴー 」という音と次第に温度が上がっていく窯の色の変化。
窯変金結晶の作品だけを焼いている今日の窯、何とか成功しますように・・・。


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バアちゃんに会いに。

2010年08月15日 | 日記

連日の酷暑日が続いた先日、
お盆に一足早く、今年も関西から姪が3人の子供をつれて母に会いに来てくれた。

母はこの日の為にと、せっせと野菜作りに励んできた。
今年の夏は雨の降らない夏。 野菜たちも水がもらえず、しおれかけてきていた。
それでも夏野菜は強いもので、スイカ、ナス、キューリ、トマトなども何とか元気でいる。

互いに再会を喜び合い、ひとしきり近況などを話し合ったあと母の畑に連れて行った。
子供達は大きく育った野菜たちを見て大はしゃぎ。
それぞれが思い思いに野菜を採取。
都会の子供にとって、畑で野菜をとる経験は良い思い出として心に残ることだろう。

A

    安宅の海


   浜辺で戯れる

いつものように子供達からの要望もあり、安宅の海に出かけてきた。
強い陽ざしの中、何組かの家族や若者達が泳いでいた。

安宅の海は毎年のように波に浸食され、泳げる範囲が狭くなってきている。
加えて急に深くなっていて、子供達だけでは泳がせることはままならない。

せっかく来たのだからと波打ち際で私の監視のもと、しばし遊んでもらった。
しかし太陽が強い、強すぎる安宅の浜だった。

Aa

   安宅の海

適当な海水浴場があればいいのだが、
残念なことに小松には泳げる場所はここしかない。 それも危険な安宅の海。
少し遠出をすれば幾つかの海水浴場はあるのだが、姪たちの予定には入っていなかった。

今回は二泊三日で母に会いに来てくれたが、楽しい日々はアッと言う間に過ぎ去り。
昨年までは母も一緒に連れ立ってドライブを楽しんだりしたが、
今年はさすがに身にこたえたのか、食事の時だけ姪と子供達と楽しく時間を過ごした。

来年もいっぱい野菜を作って待っているからね、と母。
来年も又会いに来るね、と姪と子供たち。
あちこち故障が出てきて耳まで遠くなってきている母だが、
子供達に会えることが一番嬉しいとニッコリ。

Photo

   ゴーヤ

姪たちが関西に帰った後、この時季にしては珍しく台風がやってきた。
被害が出ないかと心配したが、北陸地方はさほどの被害も無く一安心。
母が生きがいにしている畑にもタップリの雨が降り、我が家の野菜たちも息を吹き返した。

しおれかかっていたゴーヤ、今朝見ると沢山の花が咲いていた。
可愛いゴーヤの赤ちゃんもいっぱい。 水を吸って大きくなってくれよと声をかけ、
今日も窯詰めの準備を行った。


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真夏の奉仕活動

2010年08月10日 | 日記

いまだに雨が降らない小松。
降ったとしても慰め程度。 せめて地面が濡れるくらいの雨を期待しているが期待薄。

そんな真夏の日曜日、町内一斉の自然環境整備活動が早朝より行われた。
年間数度行われる奉仕活動、いつものように朝7時から草むしりから始まった。
最初は、我が家の10メートル先の道路際に植えてある、花壇の草むしりから。

Photo_5

   午前 7時


   奉仕活動

春先から季節を追って、順々に咲き出す花々を植えてあるこの花壇、
ついこの前草むしりを済ませたばかりというのに、雑草はまたもや伸びてきていた。
この道路の向こう、200メートル先の木が立っているところは加賀産業道路。

私はいつもその道路を利用して、右に向かえば金沢方面、左に向かえば福井方面へと、
至極便利な加賀産業道路である・・・けれど交通機関は自家用車でしかない、この地域。

Photo_4

   町内

   自然環境保護活動

朝7時とはいえ真夏の朝、すでに気温は30度近くまで上がって汗がしたたり落ちた。
30分くらいかかって産業道路までの草むしりを終え、次は町内の反対方向の草むしり。

我が家は町内の西の端に建っており、
反対側、すなわち東側はいつも日記に書いている実家の畑の方角である。
そこの用水の際にも季節の花々を植えてある。

Photo_3

   キバナコスモス

夏真っ盛りなのに、キバナコスモスが満開を過ぎようとしていた。
今年の気象はどのように考えても異常としかいえない。
いつもの年だったら夕立くらいはあるのに、ほんとに雨が降らないのである。
我が家の前庭の野菜はもちろんの事、町内の東側にある実家の畑もカラッカラ状態。

現在台風4号が近づいてきており、この台風の動きが気になるところ。
被害が起きるほどの雨はいらないが、適度な降雨があればと願っている。
これって、虫のいい話、か。

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   ノウゼンカズラ

毎日の厳しい暑さと強烈な太陽光線のお陰で
  「 ノウゼンカズラ 」は我が意を得たりと益々成長している。
美しい花だが、垣根の 「 カイヅカイブキ 」にとっては強敵のつる草である。

カイヅカイブキの茎にまつわり付いて、その茎から栄養を摂って成長しているのである。
春先、垣根の周りを調べ、すべてのノウゼンカズラのツルや枝を取り除いたはずなのに、
見落とした小さな物がぐんぐんと成長して、再び垣根の茎にシッカリと食いついている。
「 お前、あとで絶対後悔するぞ!」と言っていた亡き父の言葉がよみがえってきている真夏日。


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