創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

ぐい呑み、抹茶盌

2011年07月30日 | 日記

仕事の合間に庭に出、いくつかある植木鉢の植物を眺めたりしているこの頃、
昨年暮れに初めて買った、シャコバサボテンがどのように成長するか、
なぜか気になって毎日観察している。

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   シャコバサボテン

我が家には頂き物のシンビジュームが冬の花として、いつも彩りを添えてくれていたが、
暮れに買ったシャコバサボテンを、何とかして増やしてみようと試みている。

春先、沢山の花が咲いていたが思い切って切り詰めを行った。
切り詰めた葉、それを3鉢に植え替え順序良く植え付けてみた。
何しろ初めてのシャコバサボテン、何の知識も持ち合わせておらず、
どうしたものかと思案しながら鉢に植えてみた。

Photo_2

   新芽

サボテンと名前が付いているくらいだから、水はそれ程必要ないと思っていたが、
意に逆らい、水を与えないと緑色の葉がしおれるようになり、時折水を与えている。
強い夏の日差しと適当な水分、そしてわずかな肥料で3鉢それぞれが元気に育っている。
もともとサボテンは乾燥地帯の植物、けれどシャコバサボテンはそれ等とは違うのかも。

これまでシンビジュームは何度も植え替えを行ったり、株を増やしたりした。
そして夏場の今頃、水や肥料を与えて冬に花芽が付くようにと管理していた。
シャコバサボテンも何故か同じような管理をしていることに、不思議さを感じる。

今もたくさんの新葉が出ているが、花芽を出す為には何時切り詰めたら良いのやら。
淡い紫色の花が沢山咲いていたシャコバサボテン、私の手で再び咲かせる事が出来るか?

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   ぐい呑み制作

サボテンを観察し、工房に入って錆の混ざっていない粘土を手でもみ、
ぐい呑みを作った。 これは窯変金結晶作品として焼き上げる予定。

ぐい呑みや盃は小さい作品だが、湯のみなどと異なって作るのに気を使う。
ひとつひとつ作る工程に工夫を凝らし、趣向品としての価値が出るように作り上げる、
そのようにしていくつか作ってみた。

Photo_4

   ぐい呑み

小さいから作るのは簡単と思われがちだが、酒器類はそれなりに気を遣う。
調度、抹茶盌の小型を作っているような感覚でロクロを回し、
また削りの段階でも大変気を遣って仕上げている。

手の中にスッポリと収まる作品だが、それぞれが個性のある作品である。
工房の中は気温が高く、管理を上手に行わないと乾燥が進んでしまい、
削りの仕上げが出来なくなってしまう。 削りが上手くいけば品のある作品になる。

Photo_5

   窯変金結晶釉薬

先日から粘土を揉み、ぐい呑み、抹茶盌を数種作り上げた。
そして、程よい乾燥状態になった時点で削りを行う。

小さい作品だけれど、こころ込め仕上げなくてはならない。
一つ一つ削りながら唇に当て、感触を確かめながら仕上げていかねば。
そうして作り上げたぐい呑み、抹茶盌、写真のような金結晶釉薬を施す予定。


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小皿

2011年07月25日 | 日記

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昨日24日昼、我が家のアナログテレビは見られなくなった。
いつも居るこの部屋のテレビは、チューナーをつけてあり見ることが出来るが、
目覚まし代わりにタイマーセットしている寝室のテレビ、全く見られなくなった。

前にも書いたが、本当にデジタル放送は必要なのか、どうしても疑問が残る。
アナログからデジタルに変わる二、三日前から、ようやく様々な意見が出てきた。
10年前から進められていたデジタル化、何をいまさら、と馬鹿らしくなってしまうが、
テレビも新聞もインターネットも、今になってデジタルは必要かと騒いでいる。

2秒遅れて届く、便利?なデジタル放送、3月11日に起きた大震災、
もし2秒早く避難放送が伝わっていれば助かった人も大勢居るかも。
ラジオは今もアナログで、デジタル放送より2秒早く聴くことが出来る。
無駄なことに踊らされている、としか思えない。

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   土練機

無駄といえば土練機、
何とかならないものかと手探りで調整しているが、やはりダメ。
これこそ無駄な抵抗か・・・ため息がついポロリ。

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   小皿

頭をかかえていても前に進めないので、
今回は土練機に通した粘土で小皿を作った。
何に使っても良い、ちょっとした受け皿に調度いい大きさの小皿。
窯変鉄釉用小皿として焼き上げる予定。

これと同じ大きさの窯変金結晶小皿、これも使い勝手が良い皿である。
10月後半に行う、金澤画廊個展には鉄釉と金結晶の2種を出品しよう。

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   オクラ

余りにも早くの梅雨明け、今年の北陸は雨が少なく、
畑も庭もカラカラ状態で、野菜たちは悲鳴を上げている。

そんな毎日が続き、せっかく植えた「 オクラ 」、どうなるかと心配していたが、
一週間前より急に成長が早まって、収穫できるようになった。

苗を買ったとき確か緑色のオクラだったが、いま前庭の畑のオクラは紫っぽい実。
けれど茹でると鮮やかな緑色に変化、味も普通のオクラ、何だか不思議な感覚。

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   フルーツトマト ・ アイコ

フルーツトマト・アイコも急激に発育し、鈴なりに沢山の実をつけてくれた。
仕事の合間に外に出ては一個、また一個と口にほおばっている・・・甘い!
が、水分が足らないのか、外皮がかたい、もう少し軟らかいと言うこと無しだが、
こればかりは自然にお任せだからしょうがない、か。

野菜は何とか実ってくれているが、
肝心要(かんじんかなめ)の土練機のことを考えると頭がいたくなる。
加えて眠る前の子守唄代わり、おはようと知らせてくれる寝室のテレビ、
いつになったら見ることが出来るのやら。

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デュオ 越川 ・ コンサート

2011年07月20日 | 日記

16日午後、越川邸にて
「 DUO KOSIKAWA 」チャリティー・コンサートが催しされた。

4月半ばからご招待をいただきながら、作品作りに納得がいかず、
何とかして解決せねばと悩んでいた作品も無事に焼きあがり、
7月に入ってすぐご返事し、演奏会に伺いさせていただいた。

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   水彩画

金沢に向かう途中の外気温は36度、
駐車場に車を止めてから越川邸までの200メートル余り、
降り注ぐ太陽光線はジリジリと焼きつくよう。

受付を済ませ、クーラーの効いた会場に入り、ひと心地。
調度品も品良く、さりげなく飾ってある絵にも趣味のよさが感じられた。

Photo

   デュオ ・ 越川



   ピアノ = 越川さゆり

   チェロ = 越川和音

午後2時、演奏会に来られたお客様方にご挨拶され、いよいよ演奏会の開始。
一曲目、「 鳥の歌 」。 お母さん、さゆりさんのピアノのトレモロが静かに流れた。

目を閉じ、和音さんの音が聞こえてくる瞬間を待っていた。
スッと、かつ包み込むような優しい音が会場一杯に流れてきた。

硬さのない、まろやかな弦の響きが体中を包んでくれた。
以前聴かせていただいた音色とは全く異なっていた。
チェロを変えたか? いや、そうではない、和音さんの技量が上がったのだ。

Photo_7

   和音さん

カタルーニャ民謡、パブロ・カザルスの編曲で余りにも有名な鳥の歌、
一音の狂いも不安げな弦の動きも無く、感情豊かに見事な演奏。
演奏が終わった後、拍手をするのが躊躇するほどの素晴らしい演奏だった。

演奏曲目の構成も良く考えられていて、全9曲、1時間15分余り、
私達聴衆者は、素晴らしく心打つ演奏を心いくまで堪能させていただいた。
外は強すぎる午後の日差し。 越川邸の演奏会場はまるで別世界。

中世のヨーロッパでよく行われていた、サロンコンサート、
奏者の息使いも聴こえ、奏でられる楽器の音色が直(じか)に伝わってくる、
何と贅沢なひと時だろうか。 それをまさに味わったチャリティーコンサートだった。

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   金沢城址

翌17日午後1時、金沢しいのき迎賓館で「 DUO KOSIKAWA 」コンサートが行われ、
前日に続けて聴かせていただいた。

しいのき迎賓館の音響は悪い、との評判は常々言われていて、
どのような響きが聴かれるだろうと思いつつ、時間が来るまで外を眺めていた。

現在は「 しいのき迎賓館 」、以前は石川県庁。
40年くらい前にパスポートを取得するために来た、石川県庁。
当時の面影を残しつつ内側は近代的に改築されていた。

Photo_5

   しいのき迎賓館

大正時代、県庁が建造された時と同時期に購入された、スタインウェイ・ピアノ、
どんな響きをするのかと、調律している現場に立ち会っていたが、
スタインウェイ・ピアノ独特の重厚かつ優雅な響きが全く感じられなかった。
なぜこのような改築をしたのか、我が家のピアノとそれ程も違いは感じられなかった。
私が調律している我が家のピアノと同じ、そんなことも感じたスタインウェイ・ピアノだった。

が、ピアノはさておき、和音さんのチェロの響き、昨日聴いた音色よりはるかに上。
何故だろう? 特に低音部の音色が体中を駆け巡っているような感じも受けた。

観光客や地元の方々が多く訪れる迎賓館、
その人混みのざわめきも掻き消すように、和音さんのチェロは見事な音色を奏でていた。
音響設備が整っていない「 しいのき迎賓館、」それでも和音さんのチェロは響き渡った。

Photo_6

   夕焼け

何となく仕事に没頭できず、このような状態はマズイ! そのように思っていた昨今、
二日続けて「 DUO KOSIKAWA コンサート 」を聴かせていただき、
何かが弾けたように感じられた二日間だった。

家に帰り、いつもの散歩に出かけたその時、西の空に鳥が飛んでいるような不思議な雲。
コンサートで和音さんが奏でた、「 鳥の歌 」のメロディーが聴こえてくるようだった。
今年春、東京藝術大学大学院音楽科を修了し、音創りを始めた越川和音さん、
次、彼女がどのような音を聴かせてくれるのか、また楽しみが増えた。


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作品削り ・ ジャガイモ堀り

2011年07月15日 | 日記
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梅雨が明けてから気温も急激に上昇し、
朝から晩まで熱風にさらされている毎日、
まだ7月も半ばというのにこの暑さ、この先が思いやられる。

先日作った作品、あっという間に水分も飛んで乾燥が早まり、
仕上げの段階まできてしまった。

土練機に何度も通し、きっと鉄分や錆が混ざっていないだろう、
そんな淡い期待を抱きつつ削り作業を行った。

Photo

   削り

ああ残念だが、やはり土練機は不調。
削っている最中、カンナに「 コツン、コツン、」と何かが引っかかる。
ロクロの回転を止め、目を凝らしてみれば鉄粉や錆の塊。

困った、困った。 何度言ったってどうしようもない。
今はとにかく作り上げた作品の仕上げを急がねばならない。
これ等の作品は、窯変鉄耀作品として焼き上げる予定。

窯変鉄耀、これは天目の一種で私しかこの色、作品を発表していない。
全体が黒褐色で、その表面に美しい文様の結晶が浮かび上がる作品である。
粘土に混ざっている鉄分や錆、鉄耀釉薬に溶け込んでくれるから心配が無い。

心込めて作った作品、カンナに引っかかる鉄分など気になるが、
このまま削り作業を続けていこう。

Photo_2

   ジャガイモ堀り

ジャガイモの収穫時期も丁度きて、すべてのジャガイモを掘らねばならなくなった。
作品が急激に乾燥しないようにポリ袋などで養生し、畑へ。
強烈な太陽光線で畑の土も固く締まり、鍬(くわ)を振り落とすのも一苦労。

母に掘らせるわけに行かず、午後から畑に出てジャガイモ堀り。
風は渡ってくるものの、それは熱風。 加えて頭上からは強烈な太陽光線。
持参してきた500ミリリットルのペットボトルのお茶3本、あっというまに飲み干してしまった。

「 ジャガイモ堀りってこんなに辛かったっけ?」と自問自答しながら堀り続けた。
少し掘ってはジャガイモにこびりついている土を丁寧に落とし、
再び次の株を掘っていく、そうこうしている内に夕方。

結局この五日間で、2度畑に出かけたことになった。
その前は母も出てきていたが、さすがにこの暑さ、身に応えたのだろうか、
私が掘っている最中、夕方になっても畑にこなかった。

「 全部掘らんといて、私の楽しみがなくなる!」とウソぶいて言っていたけれど、
昨日あさ電話が掛かり、「 掘ってくれたんか、助かった。」と。

Photo_3

   完了

ジャガイモを掘った箇所、地面をならして石灰を撒き耕運機で打ち込む、
そうして畑を休ませておけば、次は秋冬野菜の準備に取り掛かることが出来る。

よくよく考えてみたら、昨年は雨が多く、
わずかの晴れ間に急いでジャガイモを掘ったっけ。

昨年の7月14~15日は奈良、大阪に出かけていた。
梅雨も明けていなくて、物凄い雨に打たれたり湿気にも悩まされたり。
15日夜の帰りの電車では、大雨で琵琶湖付近で電車が何度も止まったり、
動いたと思ったら、人が歩くような速度だったり・・・それも懐かしい思い出。

今のところ遠出の予定も無く、畑仕事も一通りすませたことだし、
作品つくりを優先しなくてはと思っている。


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梅雨明け

2011年07月10日 | 日記

いつになく早く明けた梅雨、
我が家から望む白山、その左上にキノコ状の雲が。
滅多に見ることの無い雲、珍しくて撮ってみた。

Photo_6

   あさ ・ 白山

焼き上がり率50%の先日の本窯、
めげずに続いて行った本窯、何故だか同じく50%の出来。
2回の窯焚きとも、作品は2個だけで、誠に贅沢な窯焚きだった。
にもかかわらず、このような歩留まり。  う~ん、先が思いやられる。
それでも1個ずつ満足のいく焼きあがりだったので、これで良し、
そう自身に言い聞かせた。

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   スイカにネット

実家の畑の実のなる野菜、我が家と同じく実のなり具合が思わしくない。
昨年の今頃はスイカもかなり大きく育っていて、ネットを張る前にカラスに食われ、
早くネットを張ればよかったと悔やむことしきり。

今年のスイカ、まだ親指くらいの大きさしかないが、
梅雨が明ける数日前、人の背丈ほどの高さにネット張った。
これでカラスに食べられる心配もなくなった。 後は成長を見守るだけ。
 

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   ジャガイモ

スイカの横にはジャガイモ。
これも成長が遅く、先日すこし掘ってみたが、大きさはまばら。
やはり今年の異常気象のためか、野菜全般に渡って出来が悪い。

しかし、もう梅雨も明け、いい加減に掘らないとジャガイモに空洞が出来てしまう。
仕事を優先しなくてはならないが、雨が少なく畑の土がカチンカチンになっていて、
とても母一人でこなせるジャガイモ堀りではない。

あすから少しずつ掘る作業をしなくては。
そう思って夕方畑の様子を見に行ったら、もう一列掘ってあった。
気温35度近くあった今日、いつの間にか母が作業をしていた。
無理して昨年みたいに熱中症にならなければ良いが、と見渡すと、
すでにネギまでも植えてあった・・・・・なんということ!

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   ネギ苗

20センチの深さに掘らなければ、と言っていたので、
窯焚きが終わったら掘るから、と言っていたのに何時の間にやら・・・。

Photo_2

   夕焼け

今しばらくロクロに向かって作品つくりをと、窯焚きが終わってから土をさわっている。
窯変鉄耀釉薬作品用に、3個ずつ、3種類の壷を作り上げた。
終わったのが夕方6時。

歩きの運動をしなくてはならないが、この暑さでは日中はとても無理。
夕方6時になったが、まだ陽は高く、じりじりと焼け付くよう。
薄手の長袖シャツに着替え、サングラスを掛けて出かけた。

片道30分の堤防の歩き、
今来た道を戻って、計一時間の歩きの運動。
午後7時、そろそろ陽も地平線に沈もうとしていた。

Photo

   虹

その反対側の山の斜面に大きな虹。
入道雲が湧き出し、雨でも降っていたのか夕日に照らされた虹。
昼間見るそれとは少しばかり趣が異なって見えるが、
大きな虹が珍しく、これも写真を撮った。

天気予報では明日も晴れ、気温も35度近くになると言っていた。
でも実家の畑のジャガイモ堀りを行わなければならない。
少しでも雲ってくれれば体も楽だが、果たしてどうなることやら。


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