創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

第三回 鎌倉芸術祭・歌書と陶磁器展

2008年11月30日 | 日記

27日朝、小松を発って羽田に到着。羽田ー横浜ー鎌倉と電車を乗り継いで、鎌倉に到着。
はるか昔、修学旅行で訪れているはずの鎌倉、駅を降り立ったがその時の記憶が蘇らない。
もちろん当時とは趣も環境も変化しているとは思うが、何もかもが初めての地、そう感じた。

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   鎌倉駅

記憶の断片、
確かに訪れているはずなのに、すべての記憶のページをめくっても鎌倉そのものが出てこない。
わずかひとつの記憶が、鎌倉大仏の前で記念写真を撮った、それだけが思い出として残っている。

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 江ノ電


尾崎左永子先生、そして先生のお仕事のアシスタントをされていられる平塚恵子様のお世話で
宿泊ホテルをご用意いただき、由比ヶ浜のダイヤモンドホテル鎌倉別邸ソサエティーに向かった。

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 江ノ電、中吊り


鎌倉市を上げての鎌倉芸術祭、鎌倉駅、市内はもちろんのこと、
江ノ電の中吊りにも芸術祭の案内が載っていた。
写真の尾崎先生の写真に添えて、歌書と陶磁器展のご案内がされていた。

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    鎌倉駅の前、50メートル先

      カトレヤビル前の看板
 

28日、第三回鎌倉芸術祭・歌書と陶磁器展が始まった。
展示会が始まる前まで先生とは作品の打ち合わせ等、いっさい行っていなかったが、
先生のご配慮か、とても格調高く展示でき、内心ホッとしたのも事実。

初日は鎌倉ケーブルTVの取材も入り、期間中放映されるとのこと。
先生との出会いや、青磁に取り組んだいきさつなどを話させていただいた。

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   ギャラリー内

さすがに鎌倉、加えて芸術祭とあって観光客や地元の方々で道があふれている。
初日より多くの方々にお越しいただき、歌書と陶磁器展をご覧いただいております。

今年は、源氏物語1000年紀、と言うことで、先生は毎日のようにびっしりと詰まったスケジュール。
初日は一日会場に居られましたが、帰ってから深夜まで執筆をなさった、とは翌日のお話し。
ご高齢なのに夜遅くまでの原稿書きで、睡眠も充分に取られていられないとのこと。
お体が心配だが、書かずにいられない、書きたいものが沢山あって、とおっしゃる。

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   ギャラリー内

初日、二日、そして今日、遠くは金沢、千葉県、東京近辺、横浜市、鎌倉市、
そして金沢から名古屋に戻られた新聞社のお客様が訪ねてくださった。
私のホームページをご覧頂き、休日を待たれてお越しくださったとのこと。
皆様の温かいお心に幸せを感じております。

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   尾崎先生のお作



   めつむれば
    またあふれくる
      夕光の(ゆうかげの)


   さくら
   さながら
   桜の浄土

今晩は東京からおこし頂きましたお客さまも鎌倉別邸ソサエティーに宿泊されるとのことで、
つい先ほどまでホテル内の静かなレストランで盃を交わさせて頂き、有意義なお話しを伺いました。
大学でのご指導を終えられても、現代に通ずる江戸時代からの歴史にご興味をもたれ、
その経済の仕組みを紐解かれていられるとのこと。

尾崎先生、そして今晩ご一緒させていただきました先生、
その勉学に対する情熱に感服し、私も更なる精進をと、改めて肝に銘じております。
始まったばかりの、第三回鎌倉芸術祭、歌書と陶磁器展、
ぜひのおこしをお待ち申し上げております。


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第三回 鎌倉芸術祭 ・初冬・

2008年11月25日 | 日記

一週間ほど前に降った雪も消え、
ヤレヤレと思っていたら今度は強風、加えて冷たいミゾレ混じりの雨が降り出した。

前庭は狭いながらも畑があり、つい先日までフルーツトマト、「 アイコ 」 が食べられた。
今、その棚にはトマトの枯れた枝が紐にくくられたまま、そのままの状態を保っている。
早く片付けて来年に備えなければと思いつつも、時間があるようで無く、はかどらない。

その脇に植えてある 「 チコリア 」 は、そろそろ色づき始め、形も丸くなりつつある。
そして 「 ルッコラ 」 は雪の季節が始まったというのに元気で沢山の若葉を茂らせている。
気温も低くなり、その分 「 ルッコラ 」 には栄養素が凝縮されているみたいにも思う。

かなり強いゴマの香が口の中いっぱいに広がり、強かった苦味成分が少なく、サッパリとしてきた。
こんなにも沢山の 「 ルッコラ 」、サラダだけで食べるにはもったいないように思うが、
何か他の調理方法があるだろうか?  毎日何かと組み合わせて食べているが、
そろそろ、それにも飽きてきた。 でもこれは贅沢な悩みでもある。

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   初雪の中の 「ルッコラ」

晩秋から初冬への境目は殆ど感じることも無く、一気に初冬入りした感のある今日この頃、
庭に植わっているモミジの一種が、素晴らしく美しい色を呈してきた。
家の南側の、垣根近くに植わっているモミジ。
自然のなす業は何と偉大なことか、このように美しい葉の形と鮮やかな紅葉。

その傍らに、前回の季節には咲かなかった 「 侘び助 」 が沢山の蕾を付け、
一輪、また一輪と花開き始めている。 観察してみると約2、3日で花がポロっと落ちている。
もう少し長く咲いて欲しいけれど、こればかりは自然の成り行きに任すしかない。
この先も楽しめるほどの蕾がいっぱい。 風雪に当たらなければ美しい姿を見せてくれるだろう。

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   南側に植えてある モミジ

第三回・鎌倉芸術祭に出品する作品も無事鎌倉に届いており、
今日は持参する書類や、洋服などの準備に追われた。
11/27~12/7 までの着替えや、もろもろの細かい品々をトランクに詰め昼前に発送。

これで忘れ物や不備が無いか、もう一度確認し、27日朝8時20分の便で上京する。
27日は午後から飾りつけ作業など行い、28日からの 「 歌書と陶磁器展 」 に備える。

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     家の前の鎮守の杜

 斜面に植わっている、お茶の花

家の前、150メートルほどの所の鎮守の杜、
普段はめったに行くことも無かったが、ここ一ヶ月、時間があれば出かけて白い色を探している。
約ひと月、この間冷たいミゾレ混じりの雨が降り続き、先週は雪さえも積もった。

白い季節が訪れるより、白いネコが帰ってきてほしい。
評論家やその道の医師たちは、私のような精神状態の事を何とかと言う名前をつけているが、
ややこしいことよりも、いとしいものが何事もなく無事に帰ってくることを祈っている、ただそれだけ。
12/7、トラとシロが一緒になって 「おかえり~」 と言ってくれることを願っている。

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  晴れたり曇ったり降ったりの一日

    午後4時半、白山方面

朝、スカッと晴れていて、「 何と気持ちのいい事 」 と喜んでいたら昼前より急激な天候の変化。
西の方から黒い雲が流れてきて、その真下には雨のカーテン。

軟らかい初冬の日差しは、ほんの数時間で幕切れ。
午後からは強風と冷たい雨が降り続いている。
あした、もう一度周りを歩き、持参するものも点検し、明後日には鎌倉へ。

第三回 鎌倉芸術祭 「 鎌倉ルネッサンス 」 参加
歌書と陶磁器 尾崎左永子・堂前忠正展、
おこしを心よりお待ち申し上げております。


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第三回 鎌倉芸術祭 ・作品梱包・

2008年11月20日 | 日記

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   初雪

昨夕から、雷が鳴り響き、強風が吹き荒れた。
そしてガラス窓に打ち付ける雨音がパラパラと乾いた音に変化してきた。
第三回、鎌倉芸術祭に出品する作品の梱包作業を続けつつ、いよいよ冬到来を感じた。

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   プランター、忘れな草の上の雪

あさ新聞を取り入れるために玄関戸を開けたら、案の定、数センチの積雪。
いくらなんでも早いような、でも何年か前にもあった。
温暖化の為か、初雪は遅くなったのか早まったのか定かではない。
いずれにしてもこれからの雪の季節の生活を思う時、灯油代も高く
暮らしにくいなあと思うこと、しきり。

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   桐箱入れした作品
  

能登、ヴィトレの丘、の個展整理がようやく終わって、すっきりとしていた応接間、
いま再び足の踏み場もない位に箱やパッキン類で所せましの状態。
鎌倉までの道中、大切な作品が割れないよう、慎重に慎重を重ねて梱包作業を行った。

我が家の応接間の窓は西側を向いている。
日本海から吹き込む季節風は西風。 それに乗って冬将軍が窓の外を荒らしまわっている。
午前零時を過ぎ、更にその荒れは激しくなってきた。
パラパラ、パラパラ、窓ガラスが割れるくらいにアラレが打ち当たっている。

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   大きい作品を仮箱に詰めた

デザインの変形したもの、そして大きい作品はダンボールの仮箱にしっかりと詰めた。
パッキンはどれほどあっても不十分と言うことはない。すべての隙間にも詰め込んだ。
大切な作品達、傷つかないようにグルグル巻きにして、箱詰めを行った。

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   すべての作品を詰め込んだ



   全部で4箱、梱包

   発送は22日土曜昼に決まった。

今回の鎌倉芸術祭に出品する作品は、いつもの個展と異なって二人展。
作品もその分少なく、この大箱4個に納まった。
何事もなく、無事に鎌倉に届いてくれるよう祈りを込めた。

カトレアギャラリーからは26日午前中に届くようにと話しを頂いている。
運送会社の係りの人に相談したところ、休日などが重なっているので
早めに鎌倉に届けた方が無難では、と言うことで、
22日に作品を受け取って頂くことになった。

28日から始まります、第三回鎌倉芸術祭 ・歌書と陶磁器展・
尾崎左永子先生の作品、私の青磁作品、ぜひご高覧下さいます様、
心よりお待ち申し上げます。


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窯焚き。

2008年11月15日 | 日記

第三回 ・鎌倉芸術祭・ に向けての窯焚きを行った。

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   煙道から見える、還元炎

毎回の事だが、窯を焚く作業に取り掛かると胸がドキドキしてしまう。
かれこれ700回近くも窯焚きを行っているのに、毎回毎回このような精神状態になってしまう。

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   温度が高くなった、還元炎

いつもと同じように釉薬掛けを行い、
色味も2点用意して炎が均等に回るように窯詰めを行った。
今回は青磁と白磁、早朝から火を入れ徐々に温度を上げていった。

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   扉の色味穴から出る、還元炎
  

この窯焚きの数日前に、同じく青磁、白磁を焼いた。
窯の火を止める時点で取り出した 色味、その色がどうしても納得できなかった。
特に釉薬を変えたわけでもなく、データー通りに温度を上げ、
そろそろと思うときに取り出した色味、その色が希望通りの色ではなかったのだ。

私は窯を2基持っていて、その時は大きい窯での作品焼成を行った。
色味を窯から取り出して、熔け具合と色の確認を行ったが納得いかなかった。
と言うよりも、何故?の疑問が湧いてきた。 特に変わった作業をしたわけでもない。
それなのに、いつもと異なった色のテストピース(色味)が出てきたのだった。

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   窯のバ-ナー付近
       

美しく、品よく焼きあがるはずの作品、もし色味の色、そのままだったら完全に失敗。
鎌倉芸術祭に出品する作品が多く入っている。
もし色が悪ければご覧頂くわけにいかない。  困った、どうしよう、時間が無い。

幸いに、もう一回窯焚きが出来る量の作品をストック(用意)してあり、
慎重に更に気をつけて、といっても、いつもと同じように釉薬掛けを行い、
小の窯での作品焼成を行った。

ところが、取り出した色味は先日焚いた大窯と同じ色味が出てきた。
なぜ? どうして? 何が間違っていたのか? とショックを感じつつ、窯焚きを終えた。

小の窯の温度が下がると同時に、大の窯の温度も下がって、
同時に窯の扉を開けることとなった。
・・・・・ ハラハラ、ドキドキ・・・・・

ああ、気が重い。 こんなにも緊張して窯の扉を開けるのもどうしたものか、
心臓に良くない! と思いつつも、何とかして良い色が出ているようにと願い、
大と小の窯の扉を開けた。

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   焼きあがった作品の一部

あれ? いつもと同じ色である。
では色味のくすんだ色は何だったのだろうか。
アレコレと原因を考えてみた。 しかしどのように考えても答えは出てこなかった。
なぜ? どうして? の答えが出てこないのはとても困る。

第三回 ・鎌倉芸術祭・ に出品する作品はとりあえず揃ったが、
窯焚きでの疑問が残ったままである。
何とか次回の窯焚きまでに原因を突き止めなくては。


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無事を祈る。

2008年11月10日 | 日記

いよいよ初冬入りの感がする 梯(かけはし)川 の堤防。
いつものように雨が降る前にと出かけた。

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    河口から8キロ

   シロと出会った地点

この地点、安宅河口から8キロ上流のところ。
寒さも増し、冷たい雨までもが容赦なく降りつける、吹きさらしの場所である。

昨年の今頃、シロとめぐり合った地点。
まさか、と思いつつも周囲を見渡してみた。
川面から吹き上がる冷たい風が、ススキの穂を右に左にと揺らしているだけ。

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 ちっちゃい体で必死になって
   私のあとを付いて来た堤防

つい先日、刈られてしまった堤防の草、
昨年はまだ伸びていて、その中から私を見つけて一生懸命に走り寄ってきたシロ。
そのことがおもいだされ・・・。 胸がいたく、また目の前がぼやけてしまう・・・。

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   網戸を揺らす シロ

外から帰ってくると網戸の上によじ登ってガタガタと揺らし、家に入れてとせがむ。
シロは大きな声を出せないネコであった。 彼女は自分でもそれを分かっているらしく、
何かの音を出せば私が気づくと思っているらしかった。

家に近づくと首あたりを掻き、鈴の音を鳴らして 「ただいま~」 と知らせてくれた。
夜はカーテンを引いてある為に網戸を大きく揺らして帰ってきたことを知らせてくれた。

10月27日、月曜夜、外に出ると言ってから、それっきり。
翌火曜日、シロらしい姿を見てから半月、15日が経過してしまった。
木の中、木の上、草の中、近所の倉庫の中、神社の回り、そして用水の中、
すべてを探し回ったけれど姿が見えない。
夜、ライトを照らしながら探し回ったけれど白い色は何処にもない。

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   安心しきって寝ているシロ
    イスから転げ落ちそう

シロがいなくなる前当たりから、夜の冷え込みもきつくなり、
横に座っている私のヒザの上に乗っては、のどをゴロゴロ鳴らして甘えていたシロ。
十数匹いたネコで、これほど甘えてくれたネコはシロだけ。

どうか無事で、どこかの家で可愛がってもらっている事をひたすら祈っている。
そう思いつつも、私の耳は鈴の音を気にしつつ、夜になるとついつい横のイスを見てしまう。
寝相の悪いシロをいつも引き寄せていたことを思いつつ、目頭が熱くなってしまう・・・。


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