作品の形がいくつか浮かんできて、
一気にデザインを描き込み、作り上げた。
やわらかかった作品も触れられるくらいに硬くなり、
丁寧に仕上げた。
根を詰めて仕事をしていると目が疲れる。
かと言って、ほったらかしに出来ず、
何とか品よく仕上がった。
産業道路
一日中照らしてくれた太陽も沈みかけるころ、
歩きの運動をするため、かけはし川の堤防へと向かった。
我が家の前、200メートル先には加賀産業道路。
右に曲がって、まっすぐ北に向かえば金沢の中心部へ。
信号に掛からなければ約35分で行くことができる。
左に向かえば福井県へ。
鉄塔、かけはし川
やがて夕日が西の空に沈むころ、
以前よく出かけた奥飛騨、乗鞍岳を思い出した。
毎年の夏、そして秋の季節と数えきれない位出かけていた。
コマクサ、リンドウ、チングルマ、マツムシソウ、ワレモコウ、
その他、種々の高山植物の観察ができた。
時には大正池にも出かけたりしたが、
自然保護のため、マイカー乗り入れが禁止になってからは
大正池も足が遠のいた。
乗鞍岳を散策し、高山植物観察を満足いくまで堪能し、
平湯温泉でゆっくりと体を休め、おいしい料理を味わった。
私は取材に於いて、一人での行動は好まない。
せっかく出かけるのだから、気の合った人と出かけるのが楽しい。
いつも個展や取材で行動を共にして下さった方と出かけていた。
遠くは海外の国々へ。 それぞれの国の取材は約ひと月間。
その中でもギリシアは大好きで数回、島々をひと月かけて取材を行った。
3人寄ればではないけれど、ああだ、こうだと言いながらの旅、
衝突もしたけれど、それはそれで良い思い出になった。
秋の落日、この光景を見やると、
遠くへ出かけたことを、思い出してしまう。
夕日を受けて空には1本の飛行機の軌跡。
北回りでヨーロッパに向かうのだろう。
同行してくれた人も遠くへ旅立ち、
一人での行動が苦手な身には取材もままならず。
しかし、取材で得たものはたくさん身に付いている。
これからは吟味し、作品として仕上げていこうと思っている。
管理していた実家の畑、
使えなくなると分かってから、どれほどの土を運んだろう。
4~5トンあまりの土をせっせと我が家の敷地に運び入れた。
30キロ入りの土、1回に運ぶ量は20~25袋。
少しの数なら体に負担はないが、正直この数はきつかった。
でも頑丈にできている体、その後どこも悪くならなかった。
フルーツトマト・アイコが大豊作になり、
今なお、ピーマンや京ナスが毎日収穫できる。
青しそ=大葉、ピーマン、京ナス
やわらかピーマン
ニンジンも植えてあるが、いつの間にかアゲハが成長して。
かわいそうだったがニンジンが大きくならないので、
1匹づつピンセットでつまんで、他に移した。
つかむと、柑橘系の匂いを放った。
先日、野菜苗を販売している店から、
ブロッコリー苗と白菜苗2種を購入してきた。
ブロッコリー苗
白菜苗
苦土石灰をまいて、消毒と中和が完了した畑、
いつでも苗を植えられる状態にしてあった。
植え付けと同時に、雨が降っても土が跳ねないよう、
刈り取られた稲わらで養生した。
この後、根がシッカリと土になじめば安心。
ブロッコリー5本、白菜2種、立派に育つことを願うのみ。
若いころ、スキーが好きで、
遠くは志賀高原に、近場では白峰スキー場へ。
以前はスキーが盛んで、冬になると出かけていた。
堂前さんはスキーをしたことはありますか?
施設入居のAさんに尋ねられた。そんな会話をしていて、
もし行けるなら、白峰に行ってみたい。
秋風が渡る、すがすがしい日に、
ご希望を叶えてあげましょうと、
白山のふもとまで出かけてきた。
金沢の中心、犀川が流れる景色のよい処にある高齢者介護施設、
そこから出発して、約1時間で瀬女(せな)に到着。
この道の駅、瀬女(せな)、
合掌造りで有名な岐阜・白川郷へ続く道と、
白山のふもと、白峰、そして福井県勝山へ続く道の分岐点。
トイレ休憩を兼ねて、
今回の目的でもある、施設のスタッフの皆さんへ、
トチモチ、トチモチせんべいも買い、一休みした。
ネットでの知り合いの、山猫さんに初めて伺い、
自家製のソバ茶ソフトクリームを頂いた。
Aさん、「ものすごくオイシイ!」
ほんとうに濃厚でまろやか。
左半身がマヒしているAさん、
その様子を奥さんがご覧になっていて、
小走りで、ナプキンを持ってきてくださった。
ゆっくり食べているAさんの速度では、
ソフトクリームが待っていてくれなかった。
でも、おいしいと喜んで食べて頂けた。良かった。
道の駅に隣接して、数軒の店が並び、
その横には建築途中の建物もあった。
ゆっくりと休憩もしたし、
今回の目的地、白峰(しらみね)に向かった。
白峰は瀬女から約30分ほどの距離。
トンネルをいくつもくぐって白峰へ。
白峰の総湯、アルカリ温泉で、
お湯につかると、つるつるの肌触りになる。
スキーのあと、帰りにお湯につかっていたんですとAさん。
この日は総湯はおやすみだった。
堂前さんはこの温泉に入ったことは?の問いに、
温泉大好きで、何回も来ていましたと、お答えした。
スキーをした話をしていたAさん、
スキー場が見えますか?と言われたので、
ゴンドラ発着点が見えるところまで車を進めた。
スキー人口が減ってしまったためか、
この白峰スキー場も閉鎖された様子が見られた。
ここも閉鎖された感じですね、残念ですねと話し合った。
スキーがお好きだったAさん、
もうスキーをすることはないけれど、
若い時にスキーに通ったところを見させて頂き、
ありがとう堂前さん、と言っていただけた。
5時間ほどの小さなドライブだったが、
天気も良く、おいしいソフトクリームも食べられ、
沢山のトチモチのお土産も買え、
良い初秋の旅だった。
Aさんにはリハビリも兼ねて、
私と行動する時には車いすを使わず、
必ず歩いて頂いている、もちろん介助は必須。
念願をかなえてあげられ、
私自身も久しぶりに白峰まで出かけられ、
よい時間を過ごせて幸せだった。
さあ、安全運転で介護施設まで。
この時季になると、
九谷と花、選抜出合い展事務局から出品依頼が届く。
九谷焼作家が多い石川県、
華やかな上絵の中で、私の作品はどのように映るだろうか、
毎回楽しみながら、反面心配しながら生け花を見ている。
今回の壺は、かなり大きい、ひとかかえ位の青磁壺。
すこし丸みを持たせ、肩に掛かる線の流れを作り、
やさしい造形の中にも緊張感を持たせた。
石川県は生け花も茶道も盛んな地域、
今回、私の青磁壺に花を生けて下さるのはどなただろう。
各流派の華道家が抽選で陶芸作品を選ばれる。
9月6日に作品を搬入。
その日の夕方から、華道家抽選会が行われる。
展覧会は10月6日から10日まで。
それまでの間、華道家が花を考えられる。
前回の日記にも書きましたが、
調合した粘土が完全に乾燥し、水に浸した。
一晩、水に浸けておくと、ふやけてドロドロになっていた。
更に水を加え、混ぜやすいようにした。
完全に粘土が細かくなるまで混ぜ、ふるいにかける予定。
出来る事なら、すぐに作業を行いところだが、
明日から再び雨と言う。
粘土作りの初めの工程、
工房の中では泥が跳ね、やはり外仕事になってしまう。
雨の日が少なければ、すぐにでも次の作業に移れる。
天気予報とニラメッコしなくては。