創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

スコップを持たない議員達

2011年06月30日 | 日記


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                       音音(ねね)の歌仲間


先般、白山市鶴来獅子吼高原ふれあい館でシャンソンコンサートが行われた。
いつも個展で何かとお世話してくださる、S氏も出演。
11名の淑女の方々の中で、男性が2名。
1部2部と2時間に渡り、ピアノ伴奏でそれぞれが情感込めて歌われた。

S氏が歌ったのは、「 リスボンの雨 」、「 ある古い歌の伝説 」。
千葉のお客様のご子息さんが勤めていられる洋服店で、彼に見立ててもらい、
仕上がって届いたばかりのピッタリの白いタキシードを着て、
低音の甘く包容力のある声でシャンソンを歌った。

練習の賜物か、何とか上手く歌えたような。
しかしリハーサルの時よりも少しばかり緊張した感じも受けた。
ま、それも楽しみのシャンソンコンサート、良いのではないかと聴かせてもらった。

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   写研

時々日記にコメントを寄せてくださる、「 白山の狩人 」さんの
所属する写真展が金沢で行われていて、早速拝見させて頂いた。
一瞬の被写体をレンズに映しこむエネルギー、そのすべてが作品に写し出されていた。

白山の狩人、Nさんの作品は初冬の山の峰をトレッキングしている風景。
厳しく荒々しい山肌に、小さな人影の歩く姿を写し撮ってあり、
厳しくも、ひたすらに前進をが感じられ、ふと東日本大震災で被災された方々が
懸命に復興に励んでいられる姿と重なってしまった。

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   作品

大震災から100日以上も経過し、少しずつ復興されているが、
被災地の皆様から頂くお手紙やメールから感じ取れる思い、
心の傷が癒えるにはまだまだ先のこと。

今は何をおいても一刻も早い復興を進め、
出来る限り、これまでの生活に近づけることが大切、
文面から伝わってくる、皆様の心の叫びがひしひしと感じとれる。

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   アイコ

ここ、北陸の小松に住んでいる私、
小松では大きな自然災害は無いが、
冬の大雪さえなければ住みよい地域である。

ただ今年の大雪には参ってしまったが、
地震、津波などで家が流されたり破損した方々に比べたら、
雪なんぞ、と思ってしまう。 加えて福島では目に見えない核の恐怖。

いつまで経ってもごちゃごちゃしている政局、
誰がどうの、どの党がどうの、なんて愚かなことばかり言っていないで、
一人でもいい、二人でもいい、自ら瓦礫の片付けに出かける議員はいないのか!
そうしてこそ国民を代表する議員ではないのか!と毎日の報道を見、
腹が立ってしょうがない日々を過ごしている。

何をしていても気になる被災地、かと言って私が出来ることと言えば作品を寄贈し、
チャリティーで買っていただき、それを義援金の形で送ること。
少しでも何かのお役に立つことが出来ればと、毎日祈っております。

庭のフルーツトマト・アイコ、時季が来たのか赤くなり始めております。
月日が巡るように、一日も早い復興をお祈り申し上げます。


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ハラハラ、ドキドキの素焼き

2011年06月25日 | 日記

大鉢の乾燥を終え、
素焼きの準備をし、ゆっくりゆっくりと焼き上げていった作品。
そろそろ窯の温度も下がって、窯を開ける段階になった。

慎重に、急激な温度変化が無いように焼き上げた作品、
上手く焼きあがっているか、早く結果が知りたいが、
窯の扉を開けるのが不安。

少し気を落ち着かせる為に、再び憩いの森へと出かけてきた。
この前歩きに行ったときとは趣が変わっていて、
野草がすっかり入れ替わっていた。

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   アザミ

アザミの季語はいつだろう、秋か?夏か?それとも梅雨の今時か?
などど思いつつ、一斉に咲き誇っているアザミを観察した。

この前の「 金茶花 」は盛りが終わり、美しかった黄金色の姿はもう見えない。
それと入れ替わってアザミがまっすぐに伸び、
花が少なくなった憩いの森に威勢をはなっていた。

以前、青磁壷にアザミを生けたくて近くの山へアザミの採取に出かけた。
すでに花開いているもの、蕾のもの、それらを素手で掴んだ途端、痛みが走った。
小さなトゲで手を傷めたことがあった。 加えてアザミは水揚げが難しい。
それ以来、アザミは出かけていって眺める花、と決めている。

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   ササユリ

アザミの時季も気になるが、
竹林の中でひっそりと咲いている、清楚なササユリにも関心がいった。
沢山の木々や竹に囲まれている為か、まだ美しく咲いているササユリ。
ほんの少し近づいただけでも芳醇な香りが漂ってきた。

憩いの森を管理する人たち、また訪れる人々の思いが通じたのか、
今年も沢山のササユリが心をなごませてくれた。

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    窯

さて、いつまでも窯を開けないわけにいかず、
散歩の運動を終えて工房へ戻ってきた。

何とか上手く焼きあがっているように、
温度を確かめて、少し窯の扉を開けた。

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   素焼き

一気に扉を開けると、急冷状態となり作品にヒビが入る。
そ~っと、少しずつ時間をかけて半開きにした。

さて上手く焼き上がっているかと懐中電灯で照らし、
作品をチェック。  何とかヒビ割れも無く焼きあがっている。
やれやれ一段階は無事通過。

次は更に検品して、ゴミなどを払い落として釉薬を掛ける作業が待っている。
今日のところはここまでにして、次の仕事の準備をしなくては。
それにしても、いつまでたってもハラハラ、ドキドキの瞬間である。


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母にはかなわぬ

2011年06月20日 | 日記

北陸地方、特に小松は大雨も降らず湿気も少なく、
ここしばらく、大鉢を作りながら粘土の調整を行ってきたが、
大鉢も順調に乾燥がすすみ、素焼きの段階へと入った。

私が使っている窯はガス窯、大小の窯を使い分けて作品を焼いている。
今回の窯焚き、大きな鉢を焼かねばならず、念には念を入れ大窯を使うことにした。

早朝から窯に火を入れ、ゆっくりゆっくりと温度を上げていった。
急激な温度変化さえなければ、素焼きは上手く出来る。
が、大きな作品となると、かなり神経を使う。

ガスが切れないように準備し、時折温度を確かめればと、
実家の畑の玉葱収穫に出かけた。

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   実家の畑

午前中は窯の温度が安定しないので、
温度もガス供給も順調になる午後から収穫に行くから、と前日母に伝えた。
昼食を済ませ、窯の状態を確かめ、いざ畑へ。

何と! 玉葱すべてが抜いてあり、おまけに根っこまで切ってあるではないか。
地面にガッシリと根を張っている玉葱、それを一つ一つ母が抜いた?
私でさえ玉葱を抜くのは力を込めなければならないのに、
大腿骨骨折や膝を故障している母が、この玉葱を全部抜いたとは。

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  成長している
  ジャガイモ



   玉ねぎ

無理して支障が出なければと思っていたところに母がやってきた。
「 昨日から少しずつ抜いたよ、」と母。 
「 俺がやるからと言うたのに、何で・・・」と口から文句が出そうになったが、黙った。

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   結んだ玉葱

母が抜いてくれたお陰で、後は絡げる(からげる)作業だけすればよい。
玉葱を一箇所に集め、母が長さを切りそろえ、私が数個ずつまとめて結んでいく、
その作業を行いつつ、窯の状態を確かめに工房まで自転車で。

そのような繰り返しを行いつつ、今年の玉葱の収穫は無事終了。
冬の大雪で、今年の玉葱はすべて小ぶり。 収穫も去年より4~5日遅れた。
年々弱ってきた母、ニンニクを植えるのを止めたいと昨秋言ったので、
今年は無臭ニンニクも普通のニンニクも無し。 これまで頑張ってくれたので十分。

雨が降る前にすべてを運び、我が家のいたるところに吊るし自然乾燥。
実家ではそれ程食べないのでと、必要な分だけを実家のひさしに吊るして完了。

すべての作業を急いで済ませ、
窯の状態、温度を確かめて、いつもの歩きの運動に出かけた。

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    ピンクの小花

梅雨の今、どういう訳か雨は降らないが日が落ちるのが遅くなってきた。
午後6時でも、まだ十分に明るい。 窯を焚いているので堤防に行くのをやめ、
町内をぐるぐると回って歩いた。

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   タイツリ草

沢山の花のある家、花も木も何も無い家、60軒余りの町内だが、
それぞれの家には住む人々の趣向が分かるから面白い。
美しい家だが、花も庭木も無い家に住む人の心ってどんなものだろう、
そんなことを思いつつ、小一時間歩いた。

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   金茶花

もう随分前から街路樹の一つとして、この花が見られるようになった。
それ程大きくも無いが、何となく華やかな感じがする。
金茶花、確かそのように記憶しているが、正式名は分からない。

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   チコリア

午後から行った玉葱の収穫、母が前もって下仕事をしてくれたお陰で早く片付き、
夕刻の歩きが終わった頃も明るく、我が家の畑にはチコリアの花が満開となっていた。
春先にアルマンド神父が分けてくれたチコリア、柔らかだった葉も硬くなり、
もうサラダでは食べられないが、冬を迎える頃には再び軟らかくなるだろう。

さあ、素焼き窯の温度も順調に上がってきたことだし、
あとは火頼みで窯の管理をしなくては。


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バーベキューパーティー ・ ドラゴンスクール

2011年06月15日 | 日記

不純物を取り除いた泥を直径30センチの素焼き鉢に入れ、
時間をかけて水分を飛ばした。

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   ドベ鉢

水分も無くなり、
かなり硬くなった時点で次の工程へ。

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   粘土切り

かなり重いがドベ鉢を持って、「 ヨイショ、」と中身の土をひっくり返して出し、
厚さ3センチほどに切っていく。  それを何枚も準備して次の工程へ。

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   重ね合わせ

完成した固めの粘土を3センチ位の厚さに切りそろえ、
その上に少し軟らかめの粘土を塗りつけていく。
その繰り返しを行い、それらを数枚重ねてポリ袋に入れて寝かせる。
そうすることによって、粘土がなじんで扱いやすくなる。

本来なら土練機にかけて、一気に粘土の調合を行うのだが、
土練機には、精製した錆なしの粘土は通せない。
修理をいつ工務店にお願いするか分からないが、このように作り上げた粘土、
乾燥しないよう、厳重に管理して保存することにした。

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   ドラゴンスクール


    バーベキュー

先日の日曜日、隣町のドラゴンスクールの先生から、
ぜひバーベキューにとのことで、お手伝いに出かけた。

時節柄か、年々参加者は減ってきて、今回は大人8人、子供4人だった。
毎日の日課の散歩で、堤防に流れ着いた薪、4束を準備していったが、
人数が少なく、ひと束だけ使い、後はバーベキュー用の炭で様々な食材を焼いた。

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   美味しい香り

肉類、海鮮類、野菜類とかなりの量を準備してあったが、
食べることよりも今起きている事柄に話題が行き、
地震、津波、原発、等々の問題、国際問題、教育問題と話題が尽きなかった。

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   超豪華な巻き寿司

今回初めて参加された、日中友好協会の方が、
これまた超豪華な巻き寿司を持って来てくださった。
直径7~8センチもある巻き寿司、その中身は新鮮なマグロや数種の魚が
ギッシリと詰まっている、超豪華、超贅沢な巨大寿司。

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   和気あいあいと。

思いもかけないご馳走に、皆大喜び。
大勢で行うバーべキューもワイワイガヤガヤと楽しいが、
少ない人数では互いの話しが聞け、また自分の思いも話せ、
今まで経験したことの無い、楽しいバーベキューパーティーだった。

来年の今頃、また行いたいねと互いに話しつつ、
又の再会を約束し、私は準備してきた薪の束、3束を自宅に持ち帰った。
来年も楽しい集まりが出来ればいいなあ、そう願って薪を倉庫に片付けた。


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窯変鉄耀高坏 (天目)

2011年06月10日 | 日記

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   ゴーヤ

我が家の畑、前庭のゴーヤも随分と成長してきた。
70センチ余りの蔓が延びてきた。
そろそろ芽を摘んで、わき芽を出させようかと思案。

でも、もう少し伸びてから芽を摘むことにした。
今回初めて使用したネット、このまま上手く絡んでくれるかどうかを見極めてから
芽を摘むことにした。 ネットがかなり細いので蔓が切れないか心配もしている。

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   青磁輪花鉢


  窯変鉄耀高坏


   青磁箸置き

いつものことだが、季節はずれに様々な野菜を食べることが出来る。
旬の野菜が一番美味いのだが、店先には旬ではない野菜が多く並んでおり、
ゴーヤも南のほうから来るらしく、真冬でも買うことが出来た。

我が家のゴーヤが収穫できる頃には飽きてしまうのだろうか。
しかしゴーヤは体にとても良い野菜である。
この先も飽きずに食べようと思っている。

さっと湯通しして、豚肉などと炒めて卵でとじれば一品に。
湯通しすることによって独特の香りと苦味が和らいで食べやすくなる。
疲れたときには冷酒や焼酎で頂くのもまた良し。

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   窯変鉄耀高坏

ぐい呑みでアルコール類を呑むのもいいが、
今の時季は高坏で呑むのも様になる。
透き通った酒類が高坏に入ると、油滴の結晶がキラキラして美しい。
美味い酒が更に数段美味く感じるから不思議。

我が家のゴーヤはまだまだ収穫できず、ようやく伸び始めてきたばかり。
今まで店頭では1本198円で売り出されていたが、この頃値段も落ちてきた。
これ幸いにと安い時に何本か買っておき、朝食にバナナと一緒にジュースにしている。
このジュース、本当に健康にいい、そう信じて飲んでいる。

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   勿忘草(わすれなぐさ)

この前から飽きもせずに続けている、土練機の錆探し、
ようやく結論が出、私が直せる範疇でないことが分かった。
何度も繰り返して錆を取り除いているが、極わずかだが混ざっている。

土練機を通した粘土は、青磁作品に使うことは出来ない。
青磁作品は自分で揉むしか方法がない。
大変だが、せっせと土を揉んでロクロに向かおう。

疲れた日は、様々なゴーヤ料理を試して作り、
その時の気分に合わせて吟醸酒、焼酎、白ワインを呑もう。

などど思いつつ、庭に出て花などを見ていたら、
いつの間にか勿忘草の時季が過ぎ、あちらこちらで種を付け始めていた。
植え替え時期ではないが、工房横の花壇にまとめて植えた。
強い花だから、きっと根付いてくれるだろう。
来年は見事な花が咲く、そう願って一本一本植えた。


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