創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

ノウゼンカズラ

2015年07月30日 | 日記

夏になると頭を悩ます花が咲き出す。
植えた当初は日陰になっていいかと、日よけとして植えた。
ところがこのツル花、垣根に寄生してドンドンと勢いを増してきた。

植えてから約35年あまり、
当初はこんなにも増えてしまうとは思いもよらなかった。
地植えにしようか、鉢植えにしようかと迷った挙句、地植えに。
この決断が間違っていた。

梅雨明け宣言があったが、それ以降は良い天気が続かない。
ここ2~3日、雲って小雨まで降っている。
スカッとした青空が来ない。

いまは外での作業は無いからいいものの、
カンカン照りが続こうものなら、外では到底仕事が出来ない。
その為用にと準備した大型パラソルだが、まだ出番が来ない。

ロクロ場の中は冷房が利いて、仕事がしやすい。
今年の夏、これまでとは異なって異常気象の感じがする。
いっこうにスカッとした天気にならない。

とにかく湿気が多くて毎日ぐったりしてしまう。
もしかしたら歳のせいかもしれないが、
それにしてもキツイ夏である。

パラソルで日陰を作り、
涼しい風が流れる工房の外で仕事がしたいものだ。


 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祈り込め

2015年07月25日 | 日記

今回もまた青磁作品の窯焚きを行った。
毎回毎回、何んとか美しく焼き上がって欲しいと願い、
祈りを込めて釉薬を施し、作品全体に炎が回るよう窯詰めを行った。

早朝から窯に火を入れ、少しずつ温度を上げていった。
途中から青磁色を出すために窯内の雰囲気を変える必要がある。
その途中の温度は約1.000度。

それまでは細々としたことを行ったりできる。
前庭の畑の草も伸びてきたので、麦わら帽子をかぶって草むしり。
ものすごい湿気と高い気温のお蔭で、草はすぐに伸びてくる。
こんな時は麦わら帽子が一番。涼しくてありがたい。

ゆっくりと慎重に温度を上げている窯焚き、
十分な歩きの運動に出られなかったので、堤防に出かけた。

夕焼にはまだ早く、雲の動きを気にしつつ歩き始めた。
家からすぐ出て加賀産業道路に向かった。
雲間から差し込む陽の光、
幻想的で美しい。

堤防に出る途中の鉄塔、何となく絵になる好きな風景。
堤防の野草も様変わりし、夏の花が咲き始めた。

片道30分、川下に向かって歩き、
分岐点の橋で引き返し、来た道を戻っていく。
来た時よりも陽が傾き、少しずつ西の空も色付いてきた。

さあ、いよいよ窯の中の雰囲気を変える作業開始。
工房内の温度も上がって、歩きの汗に加え更に汗が吹き出した。

何んとか上手く焼き上がってと祈りながら、
温度調整、窯内の雰囲気の調整を続けた。

日付も変わり、温度も目的の高温に近づいてきた。
窯の前を行ったり来たり。作品と同じ破片を順々に出し、
釉薬の熔け具合を確かめた。

まだ熔けていない、もう少し、もうちょっと。
ウロウロしつつ、火を止める瞬間を待った。
最後の色見を窯から出した。

よし、いま! 火を止めた。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花いっぱいに

2015年07月20日 | 日記

台風が去った後、畑はどうなっているかと出かけてみた。

お隣さんがネギを植えていて、
「忠正さん、ネギ苗があるからどうや」と言って下さった。
有難く頂く事にして、中和された畑に植えることにした。

30センチくらいの溝を掘り、
5cm間隔にネギ苗を斜めに置いて行った。
ほんの少しだけ、パラパラと土を掛け、モミ殻をその上にかぶせた。

こうすることでネギも元気になり、根を張り出す。
根が張り、茎もシッカリしてきたら、土を掛けていく。
この繰り返しを秋まで行う。晩秋には白長ネギが育つはず。
今年から、自分が食べる分だけ植えることにした。

畑に来られている方々から、
お母さんのためにと色々な花の株や種を頂いた。
スミレは今も咲いていて、株ごと植えて上げてと優しいお言葉。

名前は分からないが、この可愛い青い花、
もうそろそろ盛りの時季は過ぎて、種がつき始めている。
可愛い風船のような丸い形の種、この中にいっぱい種が詰まっている。
沢山いただいた。

丁度セージのような香りのする花、
セージの仲間に違いないと思うが、花が美しい。
濃い紺色の花がすっと伸び、横を通るだけで香りがする。
わが家にある、肉料理用のセージと同じ香りがする、が花が違う。

もう花は終わり、種がいっぱいのナデシコ。
畑で植えていられる方々は、様々な色のナデシコを持っていられ、
これもあれもと分けて下さった。

これから夏本番になる季節、
頃合いを見て、畑を花いっぱいにしようと思う。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母が遺してくれたもの

2015年07月15日 | 日記

畑仕事を生きがいにしていた母、
遠くに旅立ってから早や四か月を迎えようとしている。

もう実家の畑とは縁が切れたと思っていたが、
色々事情が発生し、広い畑の一部分を私が管理することになった。

母は野菜はもちろんの事、花を植えることも大好きだった。
でも花を植えられない事情が十年以上前に発生した。
母と一緒に季節ごとに野菜を植えていた時、
花を植えたらと勧めたが植えなかった母。

先日、我が家に兄がやってきて、
私が畑の一部を使うことを約束してくれた。
ならば花が大好きだった母の為、いっぱい植えることにした。

母が亡くなってから放りっぱなしになっていた畑、
私が使ってもいい部分の草むしりを徹底的に行った。
仕事の途中に畑に出向いて、伸びた草を一本ずつむしり取った。

何日も掛け、ようやくきれいになり石灰を撒いた。
わが家の庭ならエンジン付きの草刈機で一気に草刈するが、
野菜などを植える畑はそうはいかない。手でむしるしかない。

石灰を少し多めに撒き、耕す準備を完了した。
実家には耕運機があるが、町内の耕運機を借りることにした。

リース制度があって、一日700円で借りられる。
使う前は燃料タンクにガソリンが満タンなので、
使い終わったらガソリンを入れて返す。
余計な気を遣わなくて済む。

何度も畑の中を往復し、徹底的に耕した。
この状態で7~10日経てば畑は蘇る。

近所の方々が声を掛けて下さり、「お母さんが好きだった花」と、
あれもこれもと分けて下さり、種までも上げるからと優しい言葉。
かあちゃん、よかったなと、皆さんに頭を下げた。

おととし、剪定をし過ぎたためか、全く実らなかったミカン、
母が亡くなった今、小枝の先までにも実が付いている。
声を掛けて下さった皆さんに、好きなだけ採ってと話した。

小っちゃかったミカン、もう飴玉みたいに大きくなり始めた。
ミカン樹の隅っこに、母が可愛がっていた動物たちも眠っている。
再度、かあちゃん良かったなぁ、また畑に来れるよと声を掛けた。

 

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

窯焚き

2015年07月10日 | 日記

何だか時間ばかりが早く過ぎるように感じているこの頃。
作品を作りながら、窯焚きの準備をしながら他の事もこなしてきた。

まだ夜が明けぬ内から起きだして窯に火を入れた。
美しく焼き上がって欲しいと願いながら火を入れた。

今回焼き上げる作品は青磁。
慎重に青磁釉薬をほどこし、窯詰めを行った。

玄関先には今年もアガパンサスが咲いた。
宿根草のユリ科(ヒガンバナ科)のアガパンサス、
毎年美しく咲いてくれるのはいいのだが、正直邪魔になる。

先般、草刈機で思いっきり切り詰めたが、
成長著しく、再び花芽を伸ばして咲き出した。

暗かった早朝も白々と明るさを増してきて、
アガパンサスの色も冴えてきた。

わが家には白花、薄紫のアガパンサスの株がある。
アジサイの終わった庭に華やかさを醸し出してくれている。

問題は植わっている場所。
工房の横に作ってある花壇に植えてある。
車を家の前までバックして入れると、ゴツンと当たる。
当たっても車には支障がないが、何となくゴツンの音が気になる。
そう思って切り詰めたのだが、この花、なぜか強い生命力がある。

窯に火を入れてそろそろ一日経過した。
窯の温度も目的の高温まで達している。

窯の中の火が反射して、床までもが赤くなっている。
とても熱くて触れるものではない。

昼間はアガパンサスを観察していたが、外は暗くなり、
窯の温度が目的温度に近くなると同時に窯から離れなくなった。

何んとか、どうにか、
希望の色合いに焼き上がって欲しいと願いつつ、
窯の中に入れてある色見(取り出す破片)を窯から引き出した。
良し! 目的の色合いに焼き上がっている、いま火を止める瞬間。

一気に火を止め、煙突を遮断した。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする