創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

青磁釉薬

2015年02月25日 | 日記

再びロクロ場を徹底的に掃除し、
青磁釉薬を掛ける準備を行った。

釉薬の中にゴミなどが入らないよう、細心の注意を払った。
ほんのりと肌色をしている青磁釉薬、青磁の原料は酸化鉄。
酸化鉄、平たく言えば錆(さび)。

何も分からなく無我夢中で本を参考に試験を繰り返した若い頃、
青磁の原料は酸化鉄と書いてあり、原料店から仕入れていた。
参考書通りに調合し、高温で焼いても青い色が出なかった。

ロクロ修業と同時に始めた釉薬研究、
指導してくれる先生もなく、ひたすら本を読み漁った。
乳鉢でゴリゴリと調合することが毎晩の日課だった。

嫌になる位の調合を行ったが、どうしても色が出なかった。
何が間違っている? 参考書通りに行っているのに、と頭を抱えた。
そして閃いた。

青磁の青色を出す素(もと)、錆=酸化鉄を作る必要がある、と。
化学はサッパリわからないし、超苦手。
どうしたら酸化鉄を、純粋な錆を作ることが出来るか、
試行錯誤を繰り返し、ようやく私の手で錆を作ることが出来た。

それがこのタンクの釉薬に調合してある酸化鉄である。
酸化鉄を加える量は、ほんのわずか、100gに対して耳かき1杯ほど。
多く入れれば青磁色が濁る。少なければ色が出ない。
錆は作れたが、調合で何度もつまづいた若い頃。

数日、穏やかな天気が続き、トラも工房前で日向ぼっこ。
ゴミが入ったら困るから、と、工房前でトラの相手を。

気持ちいいのか、ゴロゴロと転がって、
ゴロゴロと喉を鳴らすトラ。
そして甘噛みを。

先日まで、雨が降り出すと雷が鳴りだしていた上空、
堤防の歩きをしたかったけれど、やはり雷に遭遇したくなかった。
ようやく薄曇りになり堤防へ出かけた。

春はどこぞ、とあたりを見回しての歩き。
小さい春見っけ!、オオイヌノフグリ。

やっと咲き出してくれた小花、
その傍らにはピカピカ光る、黄色の外来植物。

もうすぐ春はすぐそこに。

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作品発送

2015年02月20日 | 日記

千葉三越に第一便の作品発送を行った。
18日午前必着で手配し、無事に届いた事を確認した。
何んとか皆さんの目にとめて頂けるよう、願っています。

そして先日焼成した大物の作品、
窯の温度も下がり、扉を開いた。
ほっ、何んとか無事な感じがした。

検品作業をするため、ロクロ場を徹底的に掃除した。

これで検品作業が行える。

準備をしているとトラちゃんが私の座布団の上に。
やれやれ、トラちゃんの座布団を用意して横に置いた。
分かってくれたのか、自分から移動してくれた。

素焼きは無事に終えたが、
検品の後は釉薬(ゆうやく)を掛ける作業が待っている。
これが問題。 エビ天の衣のように分厚く掛けなくてはならない。
検品しながら、頭の中でこうして、ああして、と考えた。

ここ数日天気が良くなく、いつも雷注意報が出ていた。
歩きに行きたしカミナリ怖し。

ようやく薄曇りになり、雨雲の去るのを待って出かけた。
今回は畑に行って収穫できる野菜があるかを確認。

橋を渡って向こう岸の堤防を上流に向かって歩いた。
いつもと異なる角度から荒木田町の鎮守の森を撮影した。

再び上流へと向かった。行く先の向こうには観音山が見える。
雪が随分と消えたように見える。実際、積もることは無くなった。

上流の、鴨浦橋(かもうらばし)を渡って堤防際の畑に到着。

芯のブロッコリーは暮れに収穫して食べてしまった。
脇芽がいくつも出ていたが、雪が降り積もって成長が止まっていた。
ようやく雪解けと同時に、小さかった脇芽が少し大きくなっていた。

店に出かければ大きなブロッコリーが並んでいる。
でも無農薬の自家製の野菜が一番安全、そしてウマイ。
持参した袋に詰め、仕事の続きをするために今来た道を戻った。

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千葉三越個展作品・素焼き

2015年02月15日 | 日記

先日の素焼きに続いて、再度の素焼きを行った。
あいにくと暴風雪に見舞われた素焼きとなった。
前回、今回と強烈な風雪で温度調節に気を配った。

南の空を見ている分には青空を望めるが、
手前には不気味な真っ黒い雲が流れていた。
強風に流されてきた雪雲、あっという間に雪。
と同時にアラレも混ざっているのか、
パラパラと打ち付ける音が大きい。

前回の素焼き、慎重に窯焚きを行ったお蔭か、成功したみたい。
というのも、まだ窯出しをした作品を検品していない。

今回焼いた作品を取り出してから、まとめて検品する。
取り出した作品に不具合があればきっとガッカリする。
素焼きをすべて終えてからの検品、その方が気も楽。

素焼きした作品を棚に並べ、
今回の素焼きする作品の窯詰めを行った。
きっと強風にあおられるだろうな、を計算して
炎が全体に均一に当たるよう窯詰めを行った。

案の定、前回よりも強烈な暴風雪が襲ってきた。
煙突が高い分、風が熱を奪っていく。
窯の中の温度が不安定になってしまった。

私の信条は、「 窯と苦楽を共に、」その通りになった。
窯は一生懸命作品を焼き上げてくれる。
私は温度管理を懸命に行う。
これが窯焚き。

時間をかけ、慎重に素焼きを行った。
気温が低く、窯の温度も早く落ちる。
早く落ちると、ひび割れが起き失敗する。

どこかにすき間がないか、念入りに点検を行い、
ゆるやかに温度が下がるようにした。
今日夕方の温度は200度。
心配だが、まだ開けられない。

今日は久しぶりに白山が顔を見せてくれた。
「 ご苦労さん、」とねぎらってくれているように感じた。
素焼き検品が終わったら、本焼きを行う。
青磁などの釉薬を施して、1300度の高温で焼き上げる。

またハラハラドキドキの瞬間が始まる。

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素焼き

2015年02月10日 | 日記

心こめて作り上げた作品、完全に乾いたので素焼きを行った。

火の回りが良くなるように考えて、作品を置く場所を決めた。

窯の高さも限度があるので、どこに何を入れるか、
また火が均等に作品に当たってくれるように慎重に詰めた。

あいにくと天候が悪い日に窯焚きを行うことになった。
とにかく北風が強い。窯の熱を風が煙突から引っ張り出していった。
温度が不安定になり、作品に当たる炎の事を考えながら微調整を行った。

目まぐるしく変わる天気、そして強風。
何んとか上手く焼き上がってほしいと願いながら窯焚きを続けた。
陶芸家の皆さんは、窯を焚くときに塩とかお神酒などを備えるらしいが、
私は今日までそのようなことはしたことがない。

確かに窯に火を入れる前までは私の仕事、
火が入ったら、あとは窯頼みしかない。
でも窯と共に焚くのだから、特に何もしない。
ひたすら心の中で上手くいくようにと願っている。

午前4時から窯焚きを始めた。
横なぐりの暴風雪、始めた以上はやるしかない。
窯の微調整を行いながら、少しづつ温度を上げていった。

この冬最強の寒波襲来とテレビなどの報道が言っている。
そんな風に負けてなるものか、と何度も窯の温度を点検。
工房の外はヒューヒューと北風が通り過ぎて行った。

工房前のドウダンツツジ、まるで花が咲いたように美しい。
積もったと思ったら風が雪まで吹き飛ばしていた。

早朝から焚き始めた素焼き、目的の温度になった時点で火を止めた。
今回の素焼き、日付が変わってから数時間後に終了した。


北風に翻弄させられた素焼きだったが、無事に焼き上がっている事を願った。
大雪になる、の予報が当たったか分からないが、
玄関先には35cmあまり雪が積もった。

● 2月28日でホームページが変わります。
  お気に入りに登録下さっている方は、新しいお気に入りに変更願います。

  また、堂前忠正で検索頂きますとホームページをご覧頂けます。

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白山市の第九・公演

2015年02月05日 | 日記

4月1日から始まる千葉三越にての個展、
その準備をしながら気ぜわしくしている私をみて、
友人が再びコンサートに誘ってくれた。

白山市は、小松市から金沢市の中間点に当たる市。
市町村合併が行われ、白山の麓から海までが合併された。
松任市と白山のふもと、山沿いの地域、そのすべてが統一され、
その10周年を記念してのコンサートが行われた。

市町村合併が実施される前までは松任市(まっとし)だった。
町の場所を聞かれてもすぐ分かったが、合併後はサッパリ分からない。
範囲があまりにも広すぎて、とても不自由になってしまった。
この統一で、誰が得をしたのか?

それはさておき、JR松任駅前の、
白山市松任文化会館大ホールでコンサートが行なわれた。

友人も合唱団に加わって第九を歌った。
以前から友人には第九は好きでない、と話していたが、
オーケストラ・アンサンブル金沢が伴奏するので、ぜひにと、
チケットなど手配をしてくれた。

さあ、どんな演奏になるのだろうと期待して入場した。
何となく古さを感じさせるホール。期待できないかも。
ところが始まってみると音の響きがとても良い。
一瞬自分の耳を疑った。 それほどに音響が良かった。

オーケストラは全国的に名高い、オーケストラ・アンサンブル金沢。
ソロ4人、合唱団の方々の歌声がホール一杯に響き渡った。
聴き終わり、第九を少し好きになったかな・・・友人にありがとう!

そして久しぶりに良い天気に恵まれた今朝、
朝日が部屋の隅まで照らしてくれた。
足もとに当たる日差しが暖かい。
太平洋側では雪と騒がしい。

先日、削って仕上げた愛らしい小壺たち、
完全に乾燥させるため、お日様が当たるように車の上に置いた。
午後にはすっかり水分も飛んで、あとは素焼きを行う段階まできた。

快晴だった午前、しかし午後から雲が出てきた。
雨が降る前に歩きの運動にと堤防に出かけた。
何だか久しぶりに夕日を見た感じがした。

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