創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

夏野菜 ・ 苗植え

2010年04月30日 | 日記

あっと言う間に今月も今日限り。
一日が24時間ではなく、何十時間にも思えた若い頃。
あれから数十年、年々一日の時間が短く感じるようになってきた。
これって老化現象? それとも一日が充実しているから? まさか老化現象なんて・・・ね。

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   野菜の無い畑


昨年の記録を確かめたら、27日に夏野菜苗を購入。
今年は26日に数種の夏野菜苗を購入。
購入後、数日間雨が続き、畑の土もタップリの水分を含んでいて、夏野菜苗を植えた。

午後、いつものように母と二人で畑仕事。
今年は天候不順の為、冬野菜も春野菜もうまく育たなかった。
ただ、玉ネギだけが順調に大きく育っている。 その向こうに、緑の塊がホウレン草。
いつもだったらチンゲン菜などもあるのに、今年は全く野菜はダメだった。

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   夏野菜を植えた

連作にならないよう、何処に何を植えるか、母がすでにその場所に畝を作ってくれてあり、
そこに夏野菜苗を順々に植えていった。

ナス=10本。 トマト=8本。 キュウリ=3本。 小玉スイカ=2本・・・去年は3本。
少なく感じるが、まだすべての野菜が購入できたわけではないのです。
パプリカ、カボチャ、ゴーヤ、その他、諸々の夏野菜苗がまだ市場に出ていなかったのです。

とりあえず、午後の畑仕事は天気も良く順調に作業終了。
順次売り出されるであろう夏野菜苗が出てきたら、又畑仕事を手伝う予定。

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   我が家の畑


午後、母との畑仕事だったが、午前中は我が家の畑にフルーツトマトを植えた。
2週間くらい前に、石灰を撒き土壌を中和。

昨日夕方からトマトを植える場所を決め、20センチあまりの穴を掘り肥料を施し、
再び埋め戻して小高い畝を作っておいた。

フルーツトマト・アイコを今年も8本植え、今回は風除けをつけないで支柱を立てて植えた。
トマト苗売り場のところに、ジャンボトマト苗も売っていて、珍しくてそれも2本植えた。

以前、イタリアトマトの細長い、卵形のトマトを植えてみたが、風土に合わなく失敗。
我が家の畑には、フルーツトマト・アイコとの相性が良いらしく、嬉しいことに毎年大豊作。
昨年収穫したアイコで作ったトマトピューレが、冷凍庫にまだかなり残っている。
イタリア料理には欠かせないトマト。 アイコ収穫までピューレは十分使える。

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   忘れな草


それ程の時間もかかっていないように思えた畑仕事。
我が家の狭い畑だけで午前いっぱい、かかってしまった。
そして午後、実家の畑の苗植え。 ここも思ったより時間がかかり、すでに夕方。

早く済ませ、先日作っておいた抹茶盌にシノギ文を入れる予定だったが諦めた。
ダラダラと作業をしているのなら、時間が知らぬ間に過ぎ行くのは仕方ないが、
手際よく、サッサと仕事しているのに時間が早く過ぎてしまう。
若い頃の時間と、年を重ねた時間経過の差って何なんだろうか?

若い頃、年配者たちがよく口にしていた言葉、「 時間が早く過ぎる 」。
いま、それを実感している私です。
我が家の玄関先、今年も忘れな草が可憐な花を見せてくれています。


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トラ ・ あれから半年も過ぎ

2010年04月25日 | 日記

昨年夏、トラが重症の怪我を負って帰り、
そのトラの姿を見た瞬間、もうダメだ、きっと死ぬと思い、
せめてもの自分に出来ることはと、精一杯の看病をして来た。

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   勝手口の屋根


あの悪夢から半年も過ぎ、トラはいつものトラに戻っている。
ただ違うのは、右前足が折れてしまっていること。
生きる力は実に素晴らしく、ふたたび勝手口の屋根に上がっていることが多くなった。

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   矢印の枝に飛び移る


どのように上がっているかは見たことは無いが、
降りる様子を撮ってみた。

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   飛び移った瞬間


  左前足を踏ん張って


「 トラ、トラちゃん 」と呼ぶと応えてくれるようになった。
「 降りておいで 」と言うと、「 ニャ~ン 」と鳴いて足を踏ん張って枝に飛び移ってきた。

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   どのように降りるか思案


前足が一本しか使えないのに、どのように登り、どのように降りるか?

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   バランスを取りつつ


どうしよう、どうしようと狭い枝の上でバランスを取りながら、

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   ヨイショっと


気合を入れて飛び降りた

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   着地


見ているほうがハラハラするほど。
もし滑ったら又怪我をする。

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   膝の上で甘えるトラ


昨年の怪我以来、なぜか急に甘えてくれるようになった、トラ。
今では膝の上でノドをゴロゴロ鳴らしてくれる。


本当に信じられないくらい元気になってくれた。
「 トラちゃん 」と呼ぶと、「 ニャ~ン 」と返事し、
私の手まで舐めるようになった。

こんなにも馴れてきたのに、勝手口のドアが閉まると大変!
恐怖の声を出して外に出ようともがくのである。
家猫にしてやりたいが、やはりトラは無理。

そう思うと、シロちゃんはすぐ家の中に入って来て膝に飛び乗って甘えてくれた。
でもシロちゃんは居ない、なぜ? シロちゃんの身に何があったんだ?
トラの体を撫でているとシロの事も思い出してしまう。

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 パソコンの写真・家に来た頃のシロ


    3ヶ月くらい経った頃のシロ


いつも私のそばを離れずにいたシロ、
パソコンの横で遊んでいたシロ・・・・・でも、シロはもういない。

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    昨年・10月中ごろ


   大怪我が良くなった


右足の折れた傷跡が、ようやく乾き始めた頃。
良く見ると骨も出ていた。
でももう元気。 シロちゃんの分まで長生きしてほしい。

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   可愛い瞳



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マグカップ作り

2010年04月20日 | 日記

手慣らしの粘土をもんでから十日経過。
その間、抹茶盌、線香立てなどをゆっくりと作っていた。
手仕事というのは不思議なもので、技術を手がしっかりと覚えていてくれて、
ややこしい作品でも、それなりに作れるから不思議。

頭で覚えたことは、それを使わなければすぐに忘れてしまう。
その点、体、手で覚えたことは僅かな時間ですぐに元に戻り、難なく仕事に取り掛かれる。

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   マグカップ


以前にも書きましたが、一日に7~8杯のコーヒーを飲む私。
そのため、どうしたら飲みやすく、かつ持ちやすいカップを作るかと試行錯誤の毎回。
見た目、デザインだけを重視すれば、単に美しい形のカップを作ればいいが、
実際それを使ってコーヒーや紅茶を飲むと、持つ手に妙な違和感を感じる。

二十歳代のころ、イギリスでお世話いただいていた家庭でも実用的なカップを使っていた。
その後、何回か取材を兼ねてヨーロッパを訪れた時も、やはり実用的なカップが主だった。

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   寸法通りにカップを作る


洒落たカップは見た目には美しいが、持ち手が細くて指が痛くなる。
友人のイタリア人に聞くと、ヨーロッパの家庭では実用的なカップが使われている、と。
日本の家庭に招待されていくと、なぜかデザイン優先のカップを出されると話してくれた。

太い指の持ち主の彼等には、きゃしゃなカップの持ち手が邪魔になるとも。
ではどのようにしてカップを持つかと聞くと、碗そのものを持って飲んでいる、と。

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   切り離す直前のカップ


加えて、なぜ日本人はヨーロッパのコーヒーカップなどを飾っているのか?と。
ヨーロッパの家庭では、そのような事は殆どしないし、ましてや日本のカップなども飾らない。
せっかく日本にはいいものが沢山あるのに、ヨーロッパの物を飾る必要性はないのでは?とも。

イギリス南部、イーストボーンで生活していた二十歳代のころ、
お世話下さった、イタリア、ベネチァ出身のルチアさん、
コーヒー好きの私の為に、いつも使い勝手の良いカップでコーヒーを淹れて(いれて)下さった。
その持ち手の感触が忘れられずに、見た目より実用性のカップを作り続けているのです。

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  道具 = 寸法、へら、切り糸


今回のカップ、優しい丸みの形に白鳥の姿を彫り込み、白磁釉薬を施そうと思っている。
彫り込んだ白鳥文に、白磁釉薬がたまって優しい白鳥の文様が浮かび上がるデザインである。
もちろん持ち手は華奢(きしゃ)な物は作らずに、使い勝手の良い持ち手を取り付ける予定。

白鳥のデザインは決まったし、後は仕上げをして掘り込みの作業。
その後、私こだわりの持ちやすい手を付けてカップは完了。

手のひらの傷も元通りになり、
ようやく普段どおりに仕事を始めることができ、心からホッとしているこの頃。
次は大物の壷の製作に取り掛からねば。
もちろん歩きの運動はいつも通りに続けていて、以前にも増して足元に注意し。


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白山にも春が。

2010年04月15日 | 日記

三寒四温の気候から、次第に春らしく暖かくなってくるはずなのに、
気候変化の為か、三寒四温どころか真冬並みの寒さが襲ってきている。

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   4月15日 ・ 午後2時


ロクロ仕事の合間、サーッと晴れ渡り白山連峰が姿を現してくれた。
うつくしいなあ・・・と、しばしの間眺め、写真を撮ってみました。
我が家の真後ろから望める白山。 この前まで真っ白だったのに、
ところどころ黒く地面が見え始めている。

今日の気温は8~9度。
こんなにも寒いのに、白山の頂上辺りの雪が解け始めている。
寒い、暑いと言いつつも季節は確かに春から夏へと向かっている。

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   白山の左方向


  何という名前の山か?


白山は我が家から全景を望むことが出来るが、
その左へ視線を移すと、遠くに三角形の山が見えている。

目を凝らし、じっと見つめていると三角形にしか見えない。
カメラを取り出し、精一杯の望遠で写してみた。
私のコンパクトカメラでは、せいぜいがこれくらいしか大きくならない。

ボンヤリしているが、三角形に見えていたものはいくつかの山が重なって見えているのか?
性能の良いカメラがあればいいのだが、コンパクトカメラではこれ位が 「 関の山=限界 」

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 矢印の方向


でも何と言う山か気になって仕方ない。
インターネットで地図を出して調べてみても平面しか出てこづ、分からない。

ではグーグルマップで立体にして見てみようと試みてみたが、
その地域だけ、白い帯状になっていて、正確には確認できず。
見えなければ、分からなければ尚の事、どうしても三角形の名前が知りたくなってきた。
どなたかお分かりでしたらお教え願います。

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    柿 ・ 接木(つぎき)


ここ数年、庭木にアメリカシロヒトリの害虫が発生し、
私の大好物の柿まで食い荒らしてしまい、実る頃には実も落ちて。
消毒は必要だが、狭い畑には無農薬で野菜も育てていて農薬散布は気が進まない。

思い切って柿の木を切り、甘がきの枝を分けていただき3月中に接木を行った。
接木(つぎき)の経験はまったくない私。 インターネットで方法を検索し何本か接木をしてみた。
乾燥しないよう、しっかりと養生したが、果たして栄養分が上がってくれるかどうか。
手を休めるたび接木の枝を確かめ、何とか栄養分が接木に上がってくれるよう、
見守っている毎日です。


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作業再開

2010年04月10日 | 日記

一ヶ月前の散歩中に起きてしまった、掌(てのひら)の怪我、
皮膚も再生し、ロクロがすぐできるかと思いきや、まだ皮膚に隙間があり、
粘土をもんだりすると土が皮膚に食い込んできて、再び傷口が大きくなったり。

わき見をして歩いていた私が一番悪いのだが、バリアフリー、段差を無くそうとしている昨今、
国土交通省は人が歩く歩道まで点検していないのか、と、いささか腹も立ってきた。
自動車道も大切だが、人間が安心して歩ける歩道の点検も怠らないでほしいものだ。

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   土練機 ・ 投入口


そんなこんなの一ヶ月間を過ごし、
ようやく皮膚も平になってきたので、粘土の調整を始めた。
まず土練機(どれんき、と言っている)を作動。

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   空気を抜かれた粘土


私独自の粘土調合した物を投入口に入れると、
この土練機に組み込まれている、真空ポンプが作動し、土の中の空気を抜いてくれる。

40年程前、私が窯元でロクロ修業を始めた時には土練機はすでにあった。
いつ頃から便利な土練機が生産されたのであろうか。
器械が無い時代の職人さん達、どれほどの苦労があったことだろう。

粘土、粘土と簡単に言ってしまうが、粘土になる前は硬い塊である。
それを手や足で粉々にし、水を加え手でもむ。 これはとても大変な作業である。

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    叩きもみ ・ 1


以前にも紹介いたしましたが、
粘土をもむ方法はいくつかあって、
私は叩きもみ、菊もみの方法を行っているのです。

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    叩きもみ ・ 2


この、叩きもみは至極簡単。
粘土をギューっと向こうに押し込んで、弾みをつけて手前に引っ張る、
調子をとりつつ行えば、美しい形で自然と粘土の中の空気が抜けてくれるのです。

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   叩きもみ ・ 3


  クロワッサンに似て


弾むように、リズム(調子)を取りながら一気に土もみを行います。
途中で疲れて休むと、リズムが狂ってしまい、下手をすると再び空気が混ざってしまう。
だから、ちょっときついけれど一気にもんでしまうのです。

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   菊もみ


叩きもみは至極簡単、とは言ったものの、やはり慣れるまではかなり練習が必要。
更に難しい土もみは、菊もみ。 

これが完璧に出来ればロクロ作業の三分の一は出来たと同じ。
修業を始めたころ、とにかく土をもむ練習ばかりを繰り返しました。
土練機を使って満遍なく土を均一にしても、土も生き物、
すぐに内側と外側のやわらかさ、硬さの割合が変わってしまうのです。

いちいち土練機を作動させるわけにはいかなく、そのつど手で粘土をもむ必要があるのです。
その代表的な方法が、菊もみ、なのです。

時代は変わっても、先人達の考えたことは理にかなっています。
これも調子をとりつつ一気に行えば、完璧に空気が抜けるのです。
もちろん練習は欠かせませんが。

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   粘土こね完成


叩きもみ、菊もみ、その両方を私は行っているのです。
どちらか一方を行えば粘土は均一に、かつ余分な空気も抜けるのですが、
念には念を、と両方を行ってロクロに取り掛かるまでの下準備をしています。

まずは手慣らしから。
字のとおり、本当に手を慣らしてからロクロに向かう予定です。
傷口に粘土が食い込むこともなく、これで安心して作品を作れそうです。
何だか、とてつもなく長い無駄な時間を過ごしてしまった、そんな風に思っているのです。


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