創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

台風17号接近

2012年09月30日 | 日記

今回の大型台風、どのように進んでくるかと数日前より気にかけていた。

先日焼き上げた作品、素焼き窯の温度も下がって窯出しを行った。
慎重に温度管理をした素焼き、何とか全作品は無事に焼きあがった。
次の素焼きを行う予定は今日。 けれど台風接近の予報が出ていた。

さてどうしようかと散々迷った結果、台風が来る前にと、
昨日土曜日夜から徹夜して窯焚きを行った。

土曜は朝から窯詰めの準備。
今回の素焼きは、小の窯で行うことにした。
窯が小さい分、温度上昇は大窯より注意が必要である。

私が作品を焼き上げている窯は2基。 2基ともガス窯である。
小さい窯は、作品に直接ガスの炎が当たっている。
急激な温度上昇を食い止める為の窯詰めを行った。

Photo

   芙蓉


一休みをと外に出てみた。
とても良い天気で、大型台風が近づいてくる気配は感じられなかった。
庭の芙蓉がいつの間にか咲きだしていた。

つい数日前まで、小花以外なにも無かった我が家、
工房の片隅に植わっていた芙蓉が一気に咲き出してきた。
風も無く、穏やかな秋日和。 真っ白い芙蓉は、まるで絹のよう。

夜9時から窯に火を入れる準備も出来、
嵐の前に、いつもの堤防に出かけてきた。

Photo_2

   彼岸花


彼岸花って、もっと早く咲くのにと思いつつ、
落日前の彼岸花を観察した。

堤防の斜面に群生があり、満開になったもの、そして今から咲き出すものと、
それはそれは見事な色合いの彼岸花。 先日テレビで白花の彼岸花を映していた。
かけはし川の堤防にもあるかな、と目を凝らしてみたが、残念ながら白花は無かった。

夕日を受ける彼岸花、朝日を受ける彼岸花、
写真を撮るにはどちらが効果的だろう、と思いつつ、
斜面に咲いている彼岸花を撮った。

Photo_3

   落日前


片道30分、往復1時間の歩きを終える頃、西の空は黄金に輝き始めた。
こんなに良い天気なのに台風が来るのか?と不思議でならなかった。

予定通り、午後9時から窯に火を入れた。
月も出ているし、本当に穏やかな夜。

ゆっくり、ゆっくりと温度を上げていき、目標の温度に到達したのは今朝。
大きな作品は危険なので、小さい作品を詰めた小の窯。
今回も無事に焼きあがって欲しいと願いつつ、午前は仮眠。

ほんの数時間で目が覚め、台風状況を見てみた。
近畿地方近辺を北上中、かなりの風と雨。
けれど小松は殆ど風が吹かなかった。
雨がほんの少し降ったくらいか。

白山のお陰で、今回も台風はそれてくれた。
でも今回の台風17号、各地で被害が続出。

自然災害とはいえ、
被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。


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素焼き

2012年09月25日 | 日記

我が家の敷地、すべて土で覆われていて、樹木、花、雑草には最適の地面。
梅雨の晴れ間に、エンジン付き草刈機でキレイサッパリと雑草を刈った。

天候に恵まれた今年の夏、雨は殆ど降らなかったが、
何故か雑草が生い茂った。 あまりの酷さに見苦しく感じ、2度目の草刈をした。
それから一月経過、、またもや雑草が生い茂り、哀れな状態になってしまった。

そろそろ秋だし、草も枯れてしまうだろうと思っていたが、
敵もさることながら、その勢いはすさまじく、ぐんぐんと茎を伸ばし、
花を付け、種までつけ始めてきた。

マグカップを2種作ってあるが、やわらかく削りの仕上げはできない。
もう少しロクロをしようか、どうしようかと思案。
でも敷地の雑草が余りにも醜い。

これはマズイ、と思い、3回目の草刈を行った。
土曜、日曜の二日間かけて、徹底的に草刈を行った。
ボーボーだった雑草だらけの庭もようやく庭らしくなって、ホッと安心。

Photo

   小花


この時季、庭には殆ど花が咲いていない。
草刈を行いつつ、プランターを整理していたら、小花。
昨年も咲いてくれたが、名前がどうしても出てこない。

直径5ミリくらいの小さな小さな愛らしい花。
これから順々に咲いてくれるのか、プランターの中、一杯に蕾をつけている。

Photo_2

   作品を詰める


日曜午後3時ころまでかかっての草刈。
その後、24日、月曜早朝から素焼きを行うための作品を窯に詰めた。
炎が窯全体をくまなく回るように、作品がむせないようにと注意しながら
慎重に窯詰めを行った。

結局素焼き窯に作品を詰め終わったのは午後9時。
月曜は早朝からの窯焚きを行うため、早めに床についた。

日曜夜、早く寝たためか、昨日は朝5時に目が覚め、早速火を入れた。
ゆっくりゆっくりと温度を上げていき、何とか上手く素焼きが行えるよう、
何度も何度も窯の温度を確かめたり、庭に出てみたり。

Photo_3

   愛らしい花


前庭の畑、フルーツトマト・アイコはまだ元気で実をつけている。
その横に植えてあるゴーヤ、これもまだまだ元気で実をぶら下げている。
当分のあいだ、前庭の野菜を収穫できそうだ、と眺めつつ、
昨日草刈の最中によけておいた小花を観察してみた。

よく観察しなければ、花か草かと迷うところだが、
プランターに植わっているので、花の姿が良く見える。

本当に小さい美しい花だが、やはり名前が分からない。
植物図鑑を見ても載っていない。 いったい何と言う名前の花だろう。
スターダスト? なにか、そのような名前だったような?

素焼き窯も順調に温度が上がり、
目的の温度になったところで火を止めた。
日付はすでに変わって、空にはキラキラと星。
プランターの小花、夜空に輝く星みたいだが・・・。


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計画がずれて

2012年09月20日 | 日記

マグカップのデザインを描き、土を丁寧に揉んで準備完了。
さてロクロを、と思ったところで別の用事が発生。
では早めに用事を済ませてロクロを、と思っていたが、
思いとは裏腹に、用事が長引いてしまった。

マグカップを作ろうと思った日からすでに五日経過。
まだロクロに向かっていない。 焦っているがどうしようもない。
その間、藤崎個展の打ち合わせ、案内状の打ち合わせを行った。

DM用の作品も写真に撮り、いつもお願いしている印刷会社の人に来てもらい、
打ち合わせを完了。 久しぶりに会ったこともあって世間話しなどをした。

Photo

   土練機


土練機を出来る限り作動する必要があり、
世間話しのあと、電源を入れた。

6月末、一応のOKを出したが、まだ土練機でこねた粘土は使っていない。
何度も何度も分解修理を繰り返したが、信用できなくなってしまった。
加えて、7月に入って河端鉄工が書類を持って来て、
今後のメンテナンス、修理は不可能とまで書いてきた。

河端鉄工は、石川県では唯一の窯業機械等を専門に扱っている鉄工所。
今回の修理依頼をした結果、これまでのずさんさが明らかとなり、
社長本人も失敗の事実を認めた。

新しく作り直した心棒、社長自らが作り直したが、これも失敗している。
その肝心かなめの心棒が土練機の中に入っているのに、
今後の保障は出来ないと書いてきた。

たった一枚の書類だが、読んでビックリ。
書類を置いて帰ろうとする社長を家に入れ、真意を問いただした。
理由は、私の使っている土練機の会社がもう無いから、が理由と。

看板を上げている以上、最後まで責任を持て!と社長に言い、、
「 誠意を持って、出来る限りの努力をいたします、」と書き直すように話した。
その日以来、社長は来なくなった。 これってどういうことか。

Photo_2

   土練機


いずれにしても錆が発生しないよう、数日に一度土練機を作動させている。
それにしても、自らの失敗で迷惑かけたことを何と思っているのか、
彼の真意、ひいき目にみても信じられない。
今後、どのような態度を示してくれるのか。

Photo_3

   珍しい雲


目まぐるしく過ぎ去っていく環境の中、
健康維持の為に歩きの運動は何としても続けなくてはならない。
夕方には心もち涼しい風が渡ってくるようになった。
午後5時半、堤防に出かけた。

空を見上げてビックリ、夕暮れの空に不気味な雲。
怒り、今にも飛び掛ろうとしている姿に見える雲。
それ程空模様は悪くないのに、何とも不思議。

Photo_4

   軌跡


夕方になると飛行機で込み合う小松上空。
はるか彼方、一万メートル上空を北に向かう旅客機。
何処へ向かっているのかな。

歩きから帰ってきたら、旅行社から仙台行きの航空券が取れたとの連絡。
11月20日、私も機上人となって仙台に向かう。

さあ、計画通りに作品作りを進めなくては。


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仙台 ・ 藤崎個展打ち合わせ開始

2012年09月15日 | 日記

藤崎個展がすぐ目の前に来た感じがし始めた。
数日前より個展の打ち合わせと同時に、街ナビに載せる作品とコメントを送った。
2年前の個展で、仙台市の街ナビに紹介していただいたか記憶が無いが、
今回初めての気持ちになってコメントを書いた。

まだ時間があると思っていたが、実際に企画が動き出すと
更に焦りの気持ちが湧いてきた。

あれもこれも作らねば、頭の中には様々な形が渦巻いている。
とにかく形にしなければと、毎日汗しながら粘土をこね、
デザイン画をロクロの前に置き、作品を作っている。

Photo_2

   ぐい呑み


東北は美味しい米どころ。 美味しい酒も種々あり、
私も様々な酒を堪能させていただいた。 そのどれもが個性のある美味しい酒。
「 美味しい、」と言うより、「 うまい!」と直に表現するほうが正しいかも。

ならば、ウマイ酒には良い器を、と、ぐい呑みの制作を行った。
大きな器に少し入れて楽しまれる人、小さなぐい呑みにタップリと入れて楽しむ人、
個展を行わせていただくたび、お客様との会話で好みの形が分かり、
どのような形が喜ばれるかと作ったぐい呑みの数々。

Photo_3

   口あたりに気を遣い


掌にすっぽりと収まる大きさだが、姿、口当たりにとても気をつかって制作した。
例えるならば、茶道でつかう抹茶盌を小さくした雰囲気の器。
それが「 ぐい呑み 」であり、一つ一つ吟味して作った。

私自身、酒は強くなく、すぐ真っ赤になって酔ってしまうのだが、
どういう訳か酒のよしあしが分かるから不思議。

嗜好品の酒、人それぞれ好みの器があるだろうが、
ここは作り手のわがままを通させていただき、
この器で呑んだらウマイ!という器を作った。

ぐい呑みを作りつつ、先日から作ってあった壷の仕上げを行い、
更にデザイン画の作品を作っている今、いい加減作るのはこのくらいにと思うが、
もう少しマグカップの制作もしたいと思っている。
無類のコーヒー好きの私、いかに飲みやすいかを考えて作らねばと思っている。

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   白山神社


大きな災害にも遭わなかった加賀平野の小松、
コシヒカリ、ほほの穂、のブランド米の刈り取りも無事終わり、
天候に恵まれた今年の稲の出来はとても良い。

おりしも今日から荒木田町の秋祭り。
あさ、子供獅子がきて家のお祓いをしてくれた。

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   子供獅子


8時に、我が家の前の白山神社で奉納舞いを行い、
9時から町内の一戸一戸を回ってお清め、お祓いの獅子舞いを行った。

Photo_6

   日陰で一休み


獅子舞いの順は西の方から始まり、東の方、町内の中へと進んで行った。

Photo_7

   暑いなあ!


それにしても今日も暑かった、というより異常な暑さの秋祭りだった。

我が家は5番目に舞ってもらったが、お隣さんに行く前に一休み、
爽やかな秋風というより、まだ夏の風と陽射しが照っていた。
暑さ寒さも彼岸まで、といわれるが、
今年の気候はいかがなものか。


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音の流れのように

2012年09月10日 | 日記

9月に入って早や10日、ビックリするほど早く時間が過ぎてしまう。
仙台・藤崎個展に向けての作品作り、焦りながらも制作を続けている。

大きな作品は殆ど作り終えたように感じてはいるが、
まだ何かが足りないような気もしている。

もっと手の込んだものを作りたかったが、少し考えてみた。
何かハッキリとはしないが、落ち着きのある、ゆったりとした作品を作りたくなり、
この頃何故か丸い形ばかりが頭に浮かんできた。

穏やかな、そしてふっくらとした形、
抱(いだ)きたくなるような、抱(いだ)かれるような形が次から次と浮かんできた。
何はともあれ、浮かんだ形を図面に描き、忠実にロクロでつくっている。

_


                         Autumn Concert
   
いつもお世話いただいている、金沢市有松・藤村眼科医院のご夫妻から
秋のコンサートに是非どうぞ、とチケットを頂いた。 

北陸ヴォーカルグループ? どんなグループかわからなかったが、
頂いた曲目を読んでみると、オペラの曲であったり、アリアであったり。
藤村先生は、G . ヴェルディ のオペラ「 リゴレッ ト 」の歌をうたわれる。

こんなにも音楽が好きな私だが、いまだかってオペラを鑑賞したことは一度もない。
フランス取材で何度かパリを訪れたが、オペラ座前を素通りしていた。
夕食をとオペラ座の近くまで出かけたが、あえて中に入ろうともしなかった。

長い時間を要するオペラ、そして難しい発声で内容が掴み取れない。
そのことを頭から否定して、オペラ上演には出かけたことは無かった。
けれど、様々なオペラの中で、特に馴染みのある曲が抜粋されてよく歌われる。
それらは小さい頃から自然と記憶の中に刷り込まれている。

今回頂戴したプログラム、なじみの曲目が多く、
どのような方々が、どのような発声で歌われるか、と楽しみであった。

相変わらず残暑厳しい今年、昨日も厳しい暑さが照りつけた。
金沢城の際にある駐車場に車をいれ、コンサート会場まで日陰を探して歩いた。
土曜日の午後、あまりの暑さに観光客の姿もまばら。

午後2時、定刻どおりコンサートが始まった。
出演者の皆さんの歌を聴いて驚いた。 おこがましい表現だが、素晴らしい。
殆どがご年配だが、発声の基礎がしっかりと出来ていて、安心して聴いていられた。

Photo

   輪花壷


男性出演者は、藤村眼科医院の院長先生だけ。
先生の音域はバリトン。 とても力強く張りのある声で歌われた。
それもすべて原語。 素晴らしい。

11月10日、アルマンド神父が指導されていたカルメンコーラスの発表会が行われる。
アルマンドはいつも言っていた、「 私が召されたら、フォーレのレクイエムを歌って欲しい。」
コンサートではレクイエムの中から3曲抜粋して歌うことになった。

が、その中にバリトン・ソロがあり、皆さんから私にと依頼がきた。
これまでだったら遠くに旅立った友人、アルマンド神父を偲んで歌うところだが、
昨年の夏依頼、声帯の調子が至極悪く、耳鼻科で調べてもらった。
昨年の診断では声帯に炎症を起こしているのでと、薬を処方してもらった。

昨年以来、いまだに調子が戻らない。
藤村先生とご一緒させていただけるのなら、と承諾したが、
なぜ声が出なくなったのか、原因が分からない。

7月に数度練習に出かけたが、やはり声が割れてしまった。
バリトン・ソロの出だしは「 レ 」、どういう訳か、この音が割れてしまう。
個展の準備で焦りまくっているし、引くに引けない今の状況。
先月、藤村先生ご夫妻から一緒に音合わせの練習を、とお誘いを受け、
先生宅にお邪魔し、発声方法や無理に声を出さない方法を教えていただいた。

先生にソロを、とお願いしたが、偲ぶ会だから気楽にいきましょ、
楽しい神父だったから喜んでいただける、と言われ、肩の力がすっと抜けた。
それ以来、フォーレのレクイエムは練習していないが、
先生の歌い方に沿っていけば何とかなるだろう、と安易な考えでいた。

おりしも音の流れやリズムを表現するような壷を作っている最中、
北陸ヴォーカルグループの方々の歌唱を聴かせていただき、
何事も日々の鍛錬が必要、と認識したひと時だった。

コンサート前に作った輪花壷、
スズランのように清楚で愛らしく、品良く仕上げなくては思っている。
音の流れのように。


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