創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

大麦

2008年05月30日 | 日記

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   刈り取りを待つ 大麦

天気が目まぐるしくクルクルと変化し、太平洋側では大雨、加えて低い気温。
北陸はそれ程寒くもなく、降雨量もさほどでもなく。
きのう午後ハンドルを握っていて、ガラス窓からの太陽光線がチリチリと痛く感じてしまった。
ここしばらく天気は良かったけれど、お日様の光が痛いと思ったのは本当にひさしぶり。

ここは加賀の米どころ、コシヒカリの産地。
しかし政府の減反政策で田の何割かは米を作ることが許されず、麦を作っている。
今の季節、麦も黄金色に輝き、近くの田では刈り取りが始まった。

さてこの麦、大麦と聞いているものの実際そうなのか、収穫後は何に使われるかと疑問に思った。
確か家畜の飼料に回される、と聞いていたが、こうして公に日記に書く以上、
いい加減なことは書けないと思って、近くの JA農協支部 に電話を入れた。

・・・いま刈り取っている大麦について聞きたいのですが、何に使われるか教えて下さい・・・
「えっ、使われ方ですか?アレ何だったかなあ」
・・・確か家畜のエサ用として植えられていたのではなかったですか?・・・
「多分そうだと思いますが、ブログに書かれるのなら間違ったら大変ですので、
JA本部米穀対策課が詳しく把握していますので、そちらに電話して詳しいことを聞いて下さい」

・・・もしもし、いま刈り取っている大麦の使われ方についてお聞きしたいのですが・・・
「えっ、使われ方ですか、主食用の麦飯や麦とろ用に使われると思います」
・・・いえ、思いますではなくて、実際何に使われるか知りたいのです、家畜用には?・・・
「ん~多分そっちの方にも使われるんだと思います」
・・・多分?ですか、分かりました・・・

Photo_2

  ・窯変鉄釉線紋鉢

       径   36、5cm
       高    5、0cm

別に意地悪をしてこのような質問をしたわけではないのです。
JA支部の人の言って下さったように、
「ブログに書かれるのなら沢山の方々が読まれますのでいい加減なことは言えませんので、
本部の米穀対策課に聞いて下さい」、と言われたからそうしたまでのこと。
けれど返ってきた答えは 「 多分そうだと 」

多分、で減反政策を農家に押し付けているんだなあ、と分かってしまった。
地球温暖化で、すべてのものが変調をきたし、穀物相場もウナギのぼり。
ウドンなどの麺類の価格はハネ上がるは、パンなどの日常食品もドンドンと価格上昇。

米余りだから減反を、大麦を植えろと政策を押し付けてきている政府、その収穫した大麦が
何に使われるか一番知っているはずの JA米穀対策課の返答が 「 多分そうだと 」

田から数本とってきて、このように鉢に入れてみたものの、
私達の食べるものは今後どうなるのだろう、麦飯や麦とろ用に? そして多分家畜用に?
何だか不安になってきて、大麦の穂先がチクチクと頭に刺さるような気分になってしまいました。

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粘土

2008年05月25日 | 日記

何かをしなくては、と思いつつも何のアイデアも浮かばないままに時が経過してきた。
作品の整理をしつつ家の中を片付けたり、はたまた外仕事をしたり。
そろそろ土の調合をしなければと、幾種類かの粘土の調整を行った。

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   粘土の調整

青磁作品を主に作っていますので、その都度粘土を変える必要があるのです。
青磁釉薬に 貫入(かんにゅう=ひび) を入れる、その土の調合をしなくてはならないのです。

個展をしているとき、お客様によく質問されること、
 ● このヒビはどうしてできるのですか?
 ● このヒビは割れているのですか?
 ● ヒビにも色んな大きさのものがありますが、どうしてですか?

青磁釉薬と土の強さの違いで焼きあがった時にひずみが生じ、
いろいろな貫入(ヒビ)が入るのです。 それが又作品に趣を与えてもいるのです、と
ご説明させて頂いているのです。

すると、「じゃあ、ヒビの大きさの違いはどのように?」 と聞かれますので、
作品によって大きな貫入を入れたり、細かい貫入を入れたりします、とお答えしております。
「どうしてそんなことができるのですか?」 と質問されますので、
粘土の調合と、その粘土を使った作品と合う青磁釉薬を施して焼き上げます、とお答えします。

若かった頃からひたすらに青磁釉薬の調合を繰り返して、かなりのテスト結果を得ました。
いまそれが私の作品に反映されていますが、土の調合も大切な課題でした。
どんな土でも良い、とは限らないのです。
青磁釉薬と相性が合う粘土を探し出すことも大切な仕事なのです。

試行錯誤を繰り返し、
これで良いという粘土を探し当てて初めてその粘土で形を作り上げるのです。

この頃になって何となく頭の中にデザインが浮かび上がってきて、
その形がハッキリと現れる前に粘土の調整をと、幾種類かの粘土を調合し揉んでいるのです。

Photo_2

     散り始めた忘れな草の中に

    どこからか飛んできた可憐な花が

汗ビッショリになりながら粘土を揉んでいましたら、今朝から降っていた雨も上がり、
この前から気になっていた小花、さてどうかなと早速観察。
忘れな草の中から、たった一輪のかわいい花。

家の周りの雑草を刈り取っていた時には気づかなかった、この花、
いったい何処から飛んできたのだろう。
雑草の種が飛んでくるのは困るが、このように可憐な花の種が飛んでくるのは大いに歓迎。

我が家の隣は空き地になっていて雑草が繁茂し、その種が恐ろしいほどに飛んでくるのです。
除草剤を蒔けば何てことないのですが、薬品を使うことは好まないし、
大切な家族、ニャンコ達に万一があったら大変なことに。
隣の雑草を見て、これ全部が花だったらなあと、しばし「ため息」。

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小さな命

2008年05月20日 | 日記

エンジン付きの草刈機で刈り取った我が家の雑草、強い日差しに当たってカラカラに。
そろそろ燃やそうかな、と思っていたら台風襲来。
北陸はフェーン現象が起きる地域性なのか、昨日は強風が吹き荒れた。

天気予報では夕方から雨。 乾ききった草を急いで集め、10袋のナイロン袋に詰め込んだ。
その作業をしている最中、頭の上ではムク鳥が大きな声を出して騒いでいた。
もしや、と思ったら案の定、小鳥が軒下の巣から落ちていたのだ。

トラやシロに見つかったら大変と、親鳥近くの小屋根に移してやった。
ところがどっこい、またまたギャーギャーと親鳥達の鳴き声。
ヒナが又落ちて、シロにくわえられているではありませんか。
これは大変とすぐに取り上げ、ヒナ鳥の体を調べると何箇所からも血が出ている。
それでもヒナは大きな口を開けて鳴いている。

きっとムリだろうなあと思いつつも、巣箱を作って重石をして小屋根に戻してやった。
確か去年も同じ事をしたと記憶している。
去年の今頃はクロが何処かへ行って、トラだけになっていた。
そんなことを思っていたら、本格的に雨が降り出してきた。
 
昨日の強風、そして雨。 それも今朝方には上がり、次第に天気も持ち直してきた。
あの風はいったい何だったのか、と思える程に穏やかな日和になった。
15日に畑で見つけた野鳥の巣も気にかかるが、そっとしておこう。
昨日のヒナ、今日は静か。 きっと・・・。

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   イタドリの間から夕日が。

茜色に染まり行く空が美しく、頃合をみて歩きに出た。
イタドリの花が種々の色をしており、その間から夕日がゆっくりと、しかし急いで沈んでいく。
小さな命を温かく包み込むように西の空へと沈んでいく。

明日は晴れ、そのように告げてくれている夕日を眺めながら、一時間の歩きを終えた。

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ミカンの剪定

2008年05月15日 | 日記

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   畑の富有柿とミカンの木

ずいぶん前から、母に頼まれていたミカンの木の剪定。
天気の良い今日を選んで畑に出かけた。

本来なら、3月中に行うミカンの剪定。 仙台・藤崎個展が目前に控えていて、
とてもそんな気持ちの余裕も無かった。
親切なお隣さん達がいて、母の顔を見るたびに早く剪定しなければ、と教えてくれていた。

去年もその前の年も、毎度の事なので母には気にせずに待っていてくれ、と言ってあり、
ようやく母の願いを叶えてやることが出来た。

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       野鳥の巣

   ウズラの卵くらいの大きさ

3本あるミカンの木の中に、かくれんぼしているように人目のつかないところに 野鳥の巣。
大きなハサミで伸びた枝や、込み合っている小枝を切り落としている内に、
偶然に見つけた 「巣」
きっと親鳥が心配して近くにいるに違いない、そう思って急いで作業を終了した。

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     親鳥

剪定が終わり急いでミカンの木から離れると、すぐに親鳥が戻ってきた。
さて、何と言う名前の鳥だろうか、尾羽が10センチくらいもある鳥だ。
まるで私が大敵のように、私の動きを目で追っていた。
悪かったね、と写真だけ撮らせてもらって、そこから離れた。

Photo_4

   80を過ぎていても日焼けは困るらしく
      しっかりと日よけをしている母

  腰掛けて、畝の作り方を指導してくれている

ジャガイモは植えてしまえばそのまま、とは限らず、必ず土を盛る必要があるのです。
土を盛ることでジャガイモが育ち、梅雨が明けるころには大きく成長するのです。
この土盛りの作業は、ジャガイモ種を植えてから2~3度行わなければなりません。

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 ジャガイモの葉に土がかぶらないように
     丁寧に土を盛る作業

午前中にミカンの木の剪定と、ジャガイモの畝作りを完了。
母の日には何もしてやれなかったけれど、ずっと気に掛けていた畑仕事、
これで母も一安心、といったところか。

野鳥の親鳥は今日の事をどう思っているのやら。
もう近づかないから安心して卵を温めて、と。
気持ちよく汗も流したことだし、今日の昼は久し振りに母と外食を楽しんだ。

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エビネ

2008年05月10日 | 日記

仙台・藤崎個展が終わってから早や半月。
その間いったい何をしていたんだろう、と思うくらいに時間が過ぎ去った。

何かをしなくては、と思う時ほど、何かの用事が増えてきて、
あれもこれもと思い焦る内に、結局何も片付いていない 「お粗末」さ。

まだ春なのに初夏のような気温の日が続き、冷たい飲み物が欲しいと思っていた矢先、
今朝目覚めると何だかとても寒い。 疲れでカゼでもひいたかな、と思ったが、
特に体調の変化は無し。 テレビをつけて見て原因が分かった。
この時季には珍しい寒気が南下しているとの事だった。

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   垣根・カイヅカイブキ・横の エビネ

そのような不安定な気温の変化にもかかわらず、我が家の エビネ は今年も咲いてくれました。
十数年前、富山県氷見市の知り合いから分けていただいた、数株の エビネ、
何の手入れもしないのに年々株を増やし、今年は見事にたくさんの花を見せてくれています。

タイツリ草 は残念ながら消えてしまったみたいで寂しい思いでおりましたが、
代わりに エビネ が咲き、花の少なくなった時季の我が家の庭を彩ってくれています。

写真を撮ろうと構えていますと、私の腕の間にシロちゃんが入って甘えてきます。
邪魔になるからと、そのたびに横に座らせますが、言うことを聞きません。
同じ動作を何度も繰り返し、ようやくシャッターを押しました。

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     美しい エビネ

   甘えん坊のシロちゃん

そして昨日、フランスにお住まいの方から、
フランスはもう夏日、リラの花が咲き、ベランダではタイムが小さなピンクの花を
たくさん咲かせてくれました、とメールのお便り。

ヨーロッパの国々では厳しい冬を越えたあと、ほんの短い春から一気に初夏へと移り、
それはそれは見事に美しい花々があふれていることでしょう。
空気も乾燥し、強い日差しのもとで種々の花々が競い合う、その光景が思いうかびます。

窓の外は強い風と、いまにも降り出しそうな空模様。
その様子を眺めていますと、うっとうしい梅雨へと向かうのではと思うくらい。
植えたばかりの野菜苗には恵みの雨ですが、もう少し晴れの日が欲しいね、と
私のイスの横で毛づくろいをしているシロちゃんに語りかけています。

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