創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

梅雨明けはすぐそこに

2007年07月30日 | 日記
7月も今日明日を残すのみとなりました。
いま、庭木からアブラ蝉の鳴き声が聞こえております。
ジージージー・・・ そろそろ梅雨も明けるよう、と言っているようにも聞こえてまいります。

朝から太陽が照っている小松地方。
長雨に洗われた庭木の緑も、強い日差しで更に鮮やかに輝いて見えています。
加えて北風も吹き渡っていて、 
サワサワと耳もとを通り過ぎていく風は、8月も近いというのに高原の爽やかさえも感じます。

昼食後の運動も兼ねて近くの山へとサイクリングに出かけてみました。
春先とは異なって、いまの時季の里山にはそれ程も花は咲いていません。

自転車のスピードを落としつつ周辺を観察。
木々に絡みついているツルはアケビだろうか。 
きっと可愛らしい小さい実が葉の陰で育っていることでしょう。
次の機会にアケビを観察することにして、今日の目的の花を探すことにしました。

ゆっくりゆっくりとペダルをこいでいくと少し先にその目的の花が見えてきました。

Dsc00008_sh03    ・「 山帰来 」 (さんきらい)
   ・「 撫子 」 (なでしこ)

緑ゆたかな 「山帰来」 の葉の間から 「撫子」 が顔をだしています。
すこし濃い目のピンクの花に緑葉のいろどりが美しく映えております。
花と葉がうまくからみ合って、一つの植物に見間違えてしまうほどです。

私の作品で 「白磁釉薬」 を使ったものが何点かあって、この 「山帰来」 をモチーフにした
壷がありました。 赤く実を付けた 「山帰来」 を鉄絵と辰砂で表現したものです。
青磁とは全く趣も異なり、素朴ささえも感じる作品でした。
きちっと仕上げる青磁、白磁に比べると、心もちリラックスしてその時々の気分によって
筆のタッチも変えられて、また別の意味でも楽しめました。

きょう再びこれらの山野草を観察しておりましたら、また鉄絵にも挑戦してみたくなりました。
やさしく丸く、あるときはハートの形にも似ている 「山帰来」 の葉、
ほわっとした壷に描き入れたらステキだろうな、と思いつつ、山から下りてきました。

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野菜収穫

2007年07月25日 | 日記

Dsc00006_sh01

   ・ イタリアサラダ菜=チコリア
   ・ パプリカ
   ・ フルーツトマト
   ・ ハーブ

長く続いた雨もようやく上がり、朝ひさしぶりに太陽が顔を見せてくれた。
恵みの雨で前庭の野菜も大きく成長し、その都度採取していろんな料理へと変化させた。
でも何と言ってもサラダが一番。 無農薬で育った野菜の味は格別でもある。

「一日350グラムの野菜を摂るのが望ましい」 と言われているが、
じっさい生でその量を毎日摂るのはやはり難しいものがある。
チコリアがまだ若葉だった頃はやわらかく、加えて独特の苦味その味が新鮮でもあった。
今は大きな葉で約25cmあまりにも成長している。

種を分けてくれたイタリア人の友人は、「もしかしたらいくつかの種類が混ざっているかも」と言っていた。
事実育ったサラダ菜を見てみると、確かに4~5種類がある。
その中の2種類は葉っぱが硬くて生で食べるには少しばかり無理もある。

以前北イタリア、ブレッシアでお世話頂いた家庭ではそのサラダ菜をサッとゆでオリーブ油をかけていた。
私も同じ方法でそれをやっている。 この種のサラダ菜はゆでても苦味がのこる。
良薬は口に苦し、とあることだし、加えて量も随分と少なくなって野菜がたくさん摂れる。
この食べ方は私にとっては懐かしいイタリアの味、でもある。

残りのサラダ菜は葉も柔らかく、これは生のままで食べる方がはるかにうまい。
ハバティーチーズとクセのあるゴルゴンゾーラを少し加えて野菜サラダに。
もちろんフルーツトマトは欠かせない。 ただ長雨のせいか、甘みが少なく感じる。
梅雨もあけてカッと照る太陽に当たれば糖度も増してくることと思っている。

野菜をのせてある 「白磁鉢」、これはロクロ仕上げで作ってあり、アクセントととして
四隅に変化をつけてあります。 これは持ちやすいように、そして形の面白さを表わしています。
たっぷりの 「白磁釉薬」 を施してありますので、温かくやわらかい白に焼き上がっています。
加えてすこし深さがありますので、いろんな料理にもお使い頂けると思います。

大きさは約34cmの直径、おおぜいの方々が集まった時にでも大皿として使っていただければ。
白磁鉢ですので、どのような料理を盛られても映えます。
今日は収穫したての野菜をのせてみました。

早く梅雨があけ、強い日差しが降り注げばゴーヤもカボチャも一気に大きくなるでしょう。
現在ゴーヤは20cm、カボチャはソフトボール大くらいの大きさに育っております。



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再びの雨に

2007年07月20日 | 日記
Dsc00002_7    垣根の 「ノウゼンカズラ」

ロクロを回す手を休めて窓の外を見やれば今日も雨。
強くもなく弱くもなく、しとしとと降り続く霧雨。
久し振りに晴れ、白山が見えた昨日がまるで夢のようにも感じる今日の天候。

この雨に喜んでいるのが垣根にまとわり付いている 「ノウゼンカズラ」
約25年程前、知り合いから一本の枝を分けていただいた 「ノウゼンカズラ」
夏の日よけ用にと植えたこの植物。 年月を重ねるたび思いもよらぬほどに増え、
垣根を枯らすほどに成長し続けているのです。

まだ父が健在だった頃、私がこの 「ノウゼンカズラ」 を植えようとした時ものすごく反対されたのです。
父は農業のかたわら植木職人としても働いており、このツル花の欠点を良く知っていたのでした。
私は夏の日よけになれば、そして花も楽しめれば、ただそれしか思わなかったのです。
しかしこの花は他の木の栄養を吸収して次々と増えてきたのです。

ロクロ仕事の手を休めた時、そして庭の草木を眺めている時、目に入ってくるのが、「ノウゼンカズラ」
いくら取り除いても、ほんの少しでも小さなツルが残っていると、それが又大きく成長するのです。
気にしなくて、「キレイだなあ」 と思うだけならば問題ないのですが、垣根が弱ってしまうのはやはり
困りものです。

春先、まだ茎も花芽も動かないとき、垣根にガッシリとくっついていたツルを片っ端から
はがし取った(そう思っていた)のですが、この時季になってまたまた成長し、オレンジ色のきれいな花を
咲かせているのです。 

ああ、あの時父の言ったことに従っていれば余計な気をつかわずに済んだのに、いまさらそう思っても
あとの祭り。 ならば共存しかありません。 できるだけツルをはがして、これ以上悪さをしないよう、
そして残してしまったものは仕方ないので花を楽しむことにいたしました。

Dsc00006_sh01_1

   「青磁掛花入」 約30cm

昼、濡れない程度の霧雨でしたので、垣根にしっかりと絡み付いているツルをギューと引っ張って、
何本かの花を採取しました。
応接室に展示してある、青磁掛花入に花と葉っぱを整えて生けこんでみました。
まったくの自己流ですので、ま、こんなものでしょうか。

いま玄関先では薄紫色と白色の 「アカパンサス」 が咲いております。
この花も増えに増え、車を玄関の前に停めようとバックすると、ゴツンゴツンと当たるのです。
調度花火がパッと開いた感じで、頭が重く、なぜか上手い具合に車の方に傾いてくるのです。
これでは花も可哀相だし車も傷つくし、そう思って随分株を整理いたしました。

  ちなみに  ・「アカパンサス」 は南アフリカ原産。 花言葉はギリシア語で 「愛らしい」
           ・「ノウゼンカズラ」 は中国原産。 花言葉は 「華ある人生、豊富な愛情」

う~ん、こんなにも美しい花言葉、私はそれ等をはがしとっている、どうしたものやら・・・。
貴方だったらどうしますか? このままにしておきますか? 

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台風4号接近

2007年07月15日 | 日記

Dsc00011_sh02_2

   午前6時
   荒木田大橋から 「観音山」を望む

石川県には霊峰 「白山」 。
大型台風4号の接近で大変心配しましたが、北陸にはさほどの影響もなく安堵。
「白山」 がドッシリと構えており、大きな台風などが来ても風除けになってくれているのです。

あさ早くに梯川からの上流を眺めていましたが、川の水もそれ程も濁っていませんでした。
今回の台風、太平洋側を通過していきましたが、その被害の報告がされるたび、これ以上何事も
なければと祈るばかり。

千葉、富里市で梨園を営んでいられるNさん、この台風の襲来にご心配なさっていられることと思って
おりましたら、けさ FAX が届き、「静かに通り過ぎるのを待ちます」 とありました。
春先には摘花の作業を、その後よい実が育つようにと摘果の作業をなさってこられました。

毎日が自然を相手のお仕事、その自然から日々の移り変わりを全身で感じとられ、
さまざまな小さな植物達にも愛情をこめられていられるNさん。 台風襲来に心痛めていられると
思っておりますが、いただきました FAX にもありますように無事過ぎ去ってくれることを祈っています。 

そのような台風襲来の日、私の工房に陶芸をなさりに来られる方がいられます。
会社をリタイアされた方で、毎週末おこしになり今は筒茶盌をつくっていられます。
その作品を作りながら色々な話題で午前の二時間をすごされています。 話題はたいへん豊富で
昔あった小松のさまざまなこと、今は埋められた今江潟のこと等々、話題がつきません。

今回は台風の話題をしつつ、話は過去、現在、未来へと移っていきました。
話しながら聞きながら、私は 「はし置き」 を作っております。
なぜ 「はし置き」 かと言うと、となりで作っていられる様子が随時確かめられるからなのです。
私のアドバイス、むやみやたらに作るのではなく、いいものを確実に作っていただくこと。

今日までお茶道具の蓋置きなど、一つ一つ完璧に仕上がっております。
せっかく作られるのですから数の多さではなく、良いものを丁寧に、をお願いしております。
時間はかかっても仕上がった作品のそれぞれの表情は誠に豊か。
こころ込め、時間をかけて作られた作品は何物にも変えられません。
どのようなことでもそうですが、「丁寧に、心こめて」 を大切にしたいものです。

西からの偏西風にながされ、白山に妨げられた台風、
被害に遭われた方々には誠に申し訳ないのですが、北陸の今日は静かな日和です。

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新盆前

2007年07月10日 | 日記
青磁の作品がキレイに焼きあがらず、どうしたものやらと気分転換を図っていたが、
どうしてもスッキリとしない。
そんな時、東京杉並区にお住まいのSさんから写真付きのメールを頂きました。
パッと花火が開いたような 「ねむ」 の写真。 ベランダで育てられていて見事に満開の 「ねむの花」。

それまではそんなにも気にも留めていなかった花でしたが、何だか妙に気になってしまった。
Sさんからは 「散歩コースにもありますか?」 のご質問。 
いつも視野に入っていたが、その景色は当たり前になっていて周りの緑と同化してしまっていた。
不思議なもので、その日を境になぜか 「ねむの木」 が目に飛び込んでくるようになった。

気がつけば、あちらこちらに大小の 「ねむの木」 がたくさんある。
道路沿いには数えきれないほどの 「ねむの木」。遠くから見ると木全体が桃色に染まっている。
季節は移り行き、春の花から初夏に咲く花へと周りの景色も様変わりしている。

Dsc00013    花ハス

相変わらずデザインが頭に浮かんでこず、どうしようも無いので、いつもの堤防へと出かけた。
歩き始めて20分あまりの所、堤防脇に 「花ハス」 の田が広がっている。
つい数日前までは緑の葉に覆われていたが、いつの間にか花芽が伸び、花開いているのも見えた。

小松では旧盆の墓参りには色々な花を供えたりしますが、新盆に墓参りの習慣はありません。
ではこの広々としたハス田の 「花ハス」 いったい・・・・・。
というのも、こんにちまで採取されているところを見たことがないのです。では何故にハス田がある?
レンコンを採るため? でもその現場もみたことも無く。 う~ん、なぜ?

と思いつつ近くまで寄っていったら、開花寸前の 「花ハス」。
指先でちょっと触れれば、ポンと音がしてパッと咲きそう。 そ~と近づいて写真を一枚。
どのような花もそうだが、誠に美しい造形美。 加えてハスは凛として見える。

Dsc00015_1    ワルナスビ (オニナスビ)

ひとしきり眺め、ふと視線をずらすと土手に 「ワルナスビ」 が満開。
以前、なにもわからずに一本採取しようと思って茎をつかんだら、ひどい目に遭ったのです。
この 「ワルナスビ」 茎に鋭いトゲが生えているのです。 だから名前も 「ワルナスビ」 に?

「ワルナスビ」 は北アメリカからの外来種。なぜにこんなに繁茂しているのか不思議。
ついこの前までは野大根の花が咲き乱れていたのに。

Dsc00017    ヤブカンゾウ

今、散歩コースの堤防にはこのような花々に加えて、先の 「ねむの木」 も自生しております。
季節ごとの移り変わり、このように歩くことによって身近に接することが出来るのです。

便利な乗り物でサッと移動することに馴れてしまった私、けれども健康のためにと始めた歩き、
梅雨のひとときの晴れ間で観察した花々を、この日記を通して貴方に御届けいたします。

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