創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

森の詩(うた)

2011年05月30日 | 日記

「 何してる?」
・・・・・・・・・・・・「 仕事している。」
「 どんな仕事?」
・・・・・・・・・・・・「 大きな鉢を作ったり、粘土の錆を探したり。」

何とかして自分の手で土練機を元通りにしようと、もがいている毎日。
ロクロには、作りかけの大鉢がゆっくりと回っている。
一気に作るには大き過ぎて、下手をするとグチャッとつぶれてしまう。
それを防ぐ為、ある程度均一に硬くなるように、ゆっくりとロクロを回している。
その間、再び眼を凝らして錆を探し出している。

Photo

   憩いの森

嵐が来る前、山野草との出会いを求めて憩いの森に出かけた。
台風2号が来る前の憩いの森、風も無くとても穏やかだった。

Photo_2

   水辺のキンラン

とりあえず、いつものように早足で一周の歩き。
二周目は遊歩道脇や森の中を観察しながらの歩き。
ああ、今年もキンランが咲いてくれた。

水辺のすぐ横の木立の中にひっそりとたたずむキンラン。
淡く、かつ鮮やかな黄色の姿が品良く、とても好きな花である。
丁度両手を合わせるような形をしていて、何とも愛らしい。
この形、チョッと手を加えれば作品として使えそう。

Photo_3

   アヤメ

キンランのすぐ近くに茅葺屋根の家があり、アヤメが咲き出していた。
憩いの森にはアヤメは少なく、ここだけにしか咲いていない。
白花と紺色のアヤメがひっそりと咲いていた。

Photo_6

   クリン草

春から梅雨へと移り行く時季、
憩いの森には様々な花が咲き、作品の題材には事欠かない。
観察している間にも、木々の間に間を飛び交う小鳥達、
何とかして姿を撮ろうとするが、機敏な動きで写真にとらえる事は不可能。

カメラを構えた途端、木から木へとすばやく飛び交って焦点が合わない。
いったいどれほどの種類の小鳥達がいるのやら、様々な鳴き声が聴こえた。

Photo_7

   キンラン

クリン草の近く、太陽光線が降り注ぐ場所にもキンランが。
光を受けて、美しい黄色が益々鮮やかに。
この日、大好きな黄色のTシャツを着て出かけた私、
鮮やかな黄色、かつ品のいいキンランに出会えて幸せな散歩が出来た。

そして昨日から今朝にかけ、豪雨と強風にあおられた一日、
憩いの森の小鳥や花たちはどうしているかと心配に・・・。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白い花 ・ 赤い錆

2011年05月25日 | 日記

ドウダンツツジも散り行き、前庭にはヤマボウシが咲き出した。

Photo_5

   前庭のヤマボウシ

我が家には二種類のヤマボウシが植わっている。
勝手口のそれは心もち花も枝も大きく、不自由な足でトラちゃんが屋根に上っている。
別の一種は、前庭の畑の横にこじんまりと茂っているヤマボウシ。
このヤマボウシが先に蕾をつけ、数日前から可愛い花びらを見せてくれている。

この頃の私の行動範囲は狭く、
作品搬入に金沢に出かけたり、実家の畑の世話をしたり、
我が家の小さな畑の世話と同時に、粘土の調整を行ったり。

Photo_4

      粘土


   うすく切っていく

乾燥した粘土を泥状態にし、それを濾して粘土にする、
それを分解、掃除した土練機に通して錆が混ざっていないか確かめる、
その繰り返しの毎日である。

Photo_3

   錆

土練機から出てきた粘土、うすく切って錆などが混ざっていないかと眼を凝らすと
ところどころに錆が混ざっている。
 
とりあえず、すべての錆と不純物を徹底的に取り除き、
その粘土をまた土練機に通して再び確認。

何度も何度も同じ作業を繰り返し、錆が見えなくなったところまで到達したら、
本格的に粘土つくりに掛かろうと思っている。

でも、いつまでこの作業を続けなくてはならないのか、検討もつかない。
とりあえず、ぐっとこらえて作業を続けるしかない。

Photo

   畑のミカン

良い天気で、畑の野菜たちも一気に成長し始め、
昨日午後、ジャガイモの2回目の畝上げを行ってきた。
ついでにトマト、キューリ、絹さや、スナップエンドウの棚も補強してきた。

絹さや、スナップエンドウはすでに実っていて、早速夕飯の食卓に登場。
さやも柔らかく、すべて食べられるスナップエンドウ、軽く塩を振り、
カロリー50%オフのマヨネーズで合えれば、大好きなワインの最適な肴に。

玉ねぎもようやく丸みを帯びてきて、もう買わなくてもよさそうな気配。
消毒なしの超安全な自家栽培の野菜たち、これから順々に収穫時期を迎える。

Photo

   ミカンの花

先日まで、まだ固い蕾だったミカン、見事なくらい沢山の花を付け、
一輪二輪と花がほころび始めた。

この調子だと、秋には豊作のミカンを収穫できるだろう。
「 あんなに沢山枝を切って、」と心配していた母、
ミカンの木が真っ白になるくらいに花が咲き、母の顔もほころんでいた。

野菜たちも順調に成長していることだし、
今度は肝心の粘土作り、何とかして土練機に赤い錆が混じらないよう、
徹底して作業を続けなくては!


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

作品仕上げと畑仕事

2011年05月20日 | 日記

しばらく気持ちの良い晴れの日が続いている。
玄関脇のドウダンツツジ、最盛期も過ぎ、あと数日で散り始めそう。

Photo

   ドウダンツツジ

春先は気温が低く、ドウダンツツジの蕾も少なく、美しい花が見られるかと心配したが、
5月になってから温度も上がり、天気の良い日も続いたお陰で見事に花が咲いた。
庭に何がしかの花が咲くのは嬉しく、幸せな気分になる。

Photo_2

   棚作り準備

花を愛でながら、先日作った大鉢の削りを始めた。
湿度が低く急に乾燥し始めてきた鉢、これ以上乾燥しないうちにと、
削り作業開始。 一気に削るとゆがむので、再び養生の布をかぶせ、
先日から気になっていた実家の畑に出かけた。

ナス10本、、トマト8本、キューリ4本、パプリカ3本の棚、
約2時間掛けて仕上げた。

Photo_3

   畑

ジャガイモの畝も一通り出来たし、
その向こうの玉ねぎも順調に成長していた。
ただ、冬が厳しかった分、苗が少し消え、収穫は少なくなるだろう。

母の体調の問題もあって、
毎年秋に植える無臭ニンニクと普通のニンニクは作るのを中止した。
足腰の弱っている母には、一人ですべて管理するのは難しくなってきた。

Photo_4

   ミカン

丹精こめた野菜の向こうのミカン、何とか時間を作って剪定を行い、
剪定をし過ぎたので、もしかすると今年は実がならないのではと心配したが、
4本あるミカンの木すべてに花が咲き、秋には母の好きなミカンが沢山実ってくれそう。

畑仕事を順調に終え、帰宅。
実家の畑も気になるが、我が家の畑も同様に気になり、様子を見た。

Photo_6

   ルッコラの花

この前まで葉っぱだけのルッコラ、急に伸びてきて花が咲き出した。
先にはまだ蕾も多くあり、順々に花が咲き種も育つだろう。

Photo_8

   ルッコラ

来年には又新鮮なルッコラが食べられそう。
工房に入る前のひと時、前庭の畑の観察を終え再びドウダンツツジを観てみた。
少しずつ散り始めているが、花の形が均整の取れた美しい姿をしている。
これ等を作品に応用できないものかと思案。

とりあえず途中にしてある大鉢の削りを行わなければと、
工房に入って鉢の仕上げに取り掛かった。

Photo_7

   ドウダンツツジ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

招かれざる客

2011年05月15日 | 日記

「 まだ同じ事をやっているのか 」と言われそうだが、
泥作り粘土作りを重点に行い、仕上がった粘土で作品作りをしている毎日。

分解掃除をしたものの土練機を信用できず、作り上げた粘土を手で揉んでいる昨今、
これまで土練機に頼ってきたせいか、それとも歳を重ねた為か分からないが、
粘土を揉んでいると、やけに息が切れ汗も出、すぐに疲れてしまう。

Photo_7

   アライグマ

いい加減疲れてしまい、夜は静かに音楽を聴いている。
どの分野が好みとは限らないが、何となくピアノ曲を聴いてしまう。
スピーカーから流れ来る美しいピアノ曲に耳をかたむけていると、ガタガタと物音が。

午後11時、勝手口の外の戸を誰かがこじ開けようとしている音がした。
もしや、と勝手口のドアを開けてみると、アライグマが外の戸に手をかけていた。

Photo_6

   台所の外

しばらく姿を見せなかったアライグマ、また来てしまった。
困ったなあ、と思いつつ外の戸を開けると目の前にアライグマ。
「 コラ!」と叱っても逃げない。 反対に寄ってくるではないか。

もうどこかに行ってしまったと思っていたが、町内のどこかに住みついてしまったようだ。
愛らしく可愛いがアライグマは獣、無責任な飼い主に捨てられたのだろう。
何の罪もないアライグマ、哀れだが食べ物を与えるわけにはいかず、
戸締りをして再び音楽を聴いた・・・でも、もう気持ちよく聴くことが出来なくなった。

Photo_5

   昼ね

夜行性のアライグマ、昼間は全く姿を見せない。
トラもそのことを知っているのか、夜はどこかに避難し、
日中は家の回りか、工房前の垣根の下で昼寝をしている。

連休が終わった途端に大雨、さすがにその時は工房の中に入って寝ていたトラ。
今日は天気も良く、工房前のカイズカイブキの下でやさしいお日様にあたりながら昼寝。

Photo_4

   ジャガイモ

泥を作り粘土を揉んで疲れ、かといって昼間から休むわけにいかず、
前庭の畑の手入れを始めた。

しばらく天気も良く、すべての野菜が急に成長し始めた。
ジャガイモの畝を作らなくてはならず、茎に土が被らないよう、盛り土を行った。
ジャガイモはこの盛り土の中で大きく成長する。 あと1~2度土を盛らねば。

我が家ののジャガイモの盛り土を終えた後、実家の畑の様子を見に行ったら、
ひと畝だけ盛り土をしてあった。 我が家の畑よりはるかに広い実家の畑、
母だけにさせるわけにはいかず、明日にでも出かけて盛り土を行おう。

Photo_3

   ルッコラ

実家の畑の様子を見、再び我が畑を見てみると、
畑の隅っこにルッコラがひと株。 春先に綺麗さっぱり耕したので、
今年は生えないだろうと思っていたが、種が残っていたのか葉を広げていた。
今の所ひと株しか見つからないので、食べずにこのまま花を咲かせよう。

工房に入ろうと垣根を見やれば、トラが先ほどと同じ格好で昼寝をしていた。
「 アライグマ来なければいいのにな、」と声をかけて又粘土を揉んだ。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うるおいの雨

2011年05月10日 | 日記

天候も良く長かった連休も終わり、
向こうに見える産業道路を通過する車の数もずいぶんと少なくなってきた。

焼き物を志した当初から、私にとって祝日や休日は関係なくなっている。
かれこれ20年以上も前、休日に出かけ、あまりにもの混雑にぐったりしたことがあった。
古寺など人里離れたところを巡る事が好きで、その時は土日かけて奈良へ出かけた。

観光客が殆ど訪れない古寺を車で巡り、その佇まいの中に自分をおき、
いにしえ人の生活様式など思い巡らし、祭られていた仏像や古寺の姿を記憶に残し、
夕焼け空の方角、大阪へと向かった。

一時間もあれば大阪駅の常宿ホテルに着ける、と気分良くハンドルを握っていた。
ところが高速に入った途端、とてつもない渋滞に巻き込まれてしまった。
夕方5時前に奈良を出発、大阪駅着午後11時半、わずかの距離に6時間半。
その時以来、土日、祝日は出歩かないことに決めた。

Photo_7

   大モミジ ・ マンゲツ

自粛ばかりでは地震災害の復旧復興に妨げになると気づいた皆さん、
それぞれの好む行楽地へと出かけられ、向こうの産業道路を通過する車も
県外ナンバーがかなり多く見られた。

会社通勤の方々なら祝日や休日にしか出かけられない。
五月晴れの連休、出かけるには最適日和。
散歩途中に見かける車には家族連れの姿が多く見られた。

北陸は混雑するといってもたかが知れているが、関東関西は尋常ではなかった。
以前、私が味わった物凄い車の渋滞、今回の連休にもそれが起きた所もあった。
ニュースを見るたび、それはそれで大変だなあと思うことしきり。

Photo_2

   鉢

連休や車の渋滞をよそに、あいも変わらず粘土作りと調整を行っていた毎日。
調合した粘土を手で揉み、ようやくロクロに向かった。

スッキリと、かつ品格のある大鉢を作りたくて久しぶりにロクロを回した。
かなり大きく、直径55センチの大鉢を作り上げた。 

こんなに大きい作品なのに、焼くと2割小さくなって直径45センチ位に焼きあがる。
今回使用した粘土は、先日から作っている調整した粘土。
錆が混ざっていないことを信じて、この鉢を作り上げた。

Photo_3

   マンゲツの花

朝から雨が降り続き、窓辺のマンゲツの青葉もしっとりと濡れそぼっていた。
つい先日までは若芽だったのに、もう大葉になり花までも付き始めた。

世間の休みの間に植えた野菜苗、この雨で一息つき元気になりそう。
家の周りの田んぼも田植えが終わり、田植え機のエンジン音も聞こえず静か。
私も土の乾燥をすべて終え、後は泥作りと不純物を取り除く作業だけとなった。

焦らず、ゆっくりと確実に作業をこなし、
頭の中に見え始めてきた作品の形をデザイン化し、
一つ一つ丁寧に作り上げねばと思っている。


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする