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先日まで満開だった 「 エビネ 」、 季節の移ろいとともに、今は葉が勢いを増してきた。
エビネの咲いている場所は、私がいつも居るこの部屋の窓ガラスの外。
手水鉢の横に植わっていて、毎年その姿をめでることが出来る。
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トラとエビネ |
仕事をしながらも庭の雑草が生い茂ってきていることが気になりつつ、
仕事の手を休め、エビネの花が咲いているところの草むしりをしていた。
「 ニャ~ン 」、ん? トラが体をすり寄せてきた。
シロが居なくなってから寂しくなったのか、トラがこれまで以上に私に寄ってきている。
たった一人ぼっちになった、トラ。 私が庭に出ると何処に居たのか、必ず鳴きながら近づいてくる。
思えば去年の今頃、同じ状況で草むしりをしていたら、
シロがまつわり付いて、草むしりどころでなかったことがあった。
その時の写真がこれ。
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シロとエビネ |
いつも家の周りの何処かに居たシロ。 ある時はトラと一緒に昼寝をしていたり、
トラも妹が出来たのが嬉しかったのか、いつも毛づくろいをしてやっていた。
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ハーブ畑の トラとシロ |
エビネの季節が終わりを告げる頃、前庭の畑ではハーブが種をつけ始め、
その横に植えてある野菜棚の手入れも始めていた私。
この時ばかりはどちらが先に私に寄りそうか、にらみ合いをしていた。
確かトラは14、5歳。 シロはまだ一歳くらい。
力ではとてもトラにかなわないシロだか、元々人間嫌いのトラは途中で諦めて、
何処かへ行ってしまっていた。
そのトラの後姿を追うシロの様子が可愛くて、畑仕事の手を何度も休めていた。
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ハーブの中のシロ |
可愛いシロが姿を消してから随分と月日が経過してしまった。
なのに、いまだにシロのことが忘れられない。
忘れられない、と言うより、信じられないのだ。
シロの姿を求めてどれほど探したことだろう。
町内のネコを飼っている人にはシロの特徴を話し、もし見かけたら教えてと頼み、
もしかしたらと思うところも、そして隣町も徹底的に探した。
最悪、事故の事も考え家から200メートル先の自動車道も見てみたが、事故の形跡も無し。
町内の道にも事故に遭ったネコの姿は無し。 シロの身に一体何があったのか。
シロは我が家に来てから人見知りするようになった。 玄関のチャイムの音が聴こえようものなら、
一目散に隠れてしまう。 そのようなシロは誰かについて何処かに行くとは考えられない。
仕事が終わり夜テレビを観ていると、頻繁に動物を取り上げた番組が放映されている。
ほのぼのとした場面もあれば、目を覆いたくなる場面も出てくる。
その都度、シロの無邪気な姿やしぐさがいやおうなしに頭をよぎる。
もし、万一どこかで生きているなら幸せであってほしい。
不幸にも命を落とすことがあったとしたなら、苦しまずに旅立ったことを願う。
そんなことを思いながら目頭が熱くなり、つい涙がこぼれてしまう・・・。
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