創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

第四回 千葉三越個展Ⅱ

2009年03月29日 | 日記

Photo

   三越から千葉駅
     


千葉三越個展も明日が最終日
不況風が吹き荒れていて、どうなることかと心配しながら三越まで通った歩道。
今朝も道路を挟んだところにあるワシントンホテルを9時55分に出て、10時に入店。

昨夕、お客さまの喜寿お祝いのパーティーにご招待され、
美味しいお料理と4組のミュージシャン達の演奏に酔いしれ、
その喜ばしいお祝いの余韻のまま、今日も一日お客様をお迎えし作品をご覧頂いた。

Photo_2

   お祝いのアレンジ花
  


心配した今回の個展、今日は日曜日ということもあり沢山の方々にお越し頂いた。
昨晩のパーティーで頂いた幸福の鈴、バックに入れてきて良かったとつくづく思っている。
作品を高く評価して頂き、大作も数点お客様のところへと行くことに決まった。

Photo_3

   窯変紅彩壷 ・辰砂・
  


美しい景色が現れたこの壷、お客様にとても気に入っていただき嬉しいかぎり。
青磁作品を中心に、白磁、窯変辰砂、窯変鉄耀、窯変金結晶の作品達、
日常気楽にお使い頂ける作品から飾り壷まで幅広く認めて頂き、
それぞれがお客様のもとへと旅立って行き、心より幸せに感じております。

Photo_4

   開花したユリ
  


お祝いにと贈って頂いたアレンジ花、蕾だったユリも見事に花開き、
お客様方を香り豊かにお迎えし、胃が痛くなるほど心配した個展も無事に締められそうで、
心より安堵。

一生懸命作ってきて良かった。
作品納品の直前まで作って良かった。
睡眠不足だったけれど、心込めて作って良かった。

Photo_5

   千葉三越ライオン


支えてくださったお客様方に心からの御礼と、二年後ふたたび開催できる喜びをかみしめ、
明日の最終日、心込めてつとめようと思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第四回 千葉三越個展

2009年03月25日 | 日記

Photo

   霞がかっている 富士
  


23日、午前8時20分発の便で上京。
空港待合室のテレビでは、成田空港着陸に失敗した燃え上がる輸送機の
機影が映し出されていた。 出発を待つ誰しもが息をひそめてテレビを見つめていた。

強風が吹き荒れていたものの、搭乗する飛行機は定刻どおりに飛び立った。
上空に上がれば晴れていると思い、今度こそ美しい姿の富士を見たいと
左の窓側の席を取った。 けれど今回もまた縁が無く、ボンヤリとした富士。

Photo_2

   銀座二丁目
  


異常なくらいの乾燥の東京、北陸の空と違って空は青く晴れて気持ちが良い。
つい先ほど空港内で見た事故の模様が、他の世界の事のように思える程の天気。
事故に遭われた乗組員の無事を祈りつつ、銀座から日本橋近くまで
歩きに歩いた。

Photo_3

   千葉三越から駅方面
  


東京から総武線で千葉に向かい、3時には千葉へ到着。
100年に一度と言う不景気。 個展が心配だがこればかりは私の力では
どうすることも出来ない。 ただ一つ出来ることと言えば、良い作品を見ていただく、
そう思い、時間の許す限りに製作をしてきた。

今回は夜遅くの陳列作業で、午後7時30分から9時半頃まで作業を行った。
時間が足らず、翌日個展初日朝8時から開店まで、スタッフと共に陳列作業。
開店数分前にお客様をお迎えする準備が整い、ほっと一安心。

Photo_4

   館内の催し案内


同じ階だが場所を移動し、明るく広々とリニューアルされた千葉三越画廊。
これまでの陳列と異なり戸惑いも覚えたが、それでもゆったりと陳列でき、
お客様方にもリラックスしていただけるスペースとなっている。

Photo_5

   堂前忠正 陶芸展


初日から沢山の方々にお越し頂き、とても幸せな時間を過ごさせていただいております。
不景気、不景気の呼び声があまりにも多く、実のところ気が滅入りそうでしたが、
待っていてくださったお客様方が次々とおこし下さり、心より嬉しく思っております。

こんな時こそ、ゆったりとした気分で作品をご覧いただきたい、心よりそう思っております。
今日は二日目、始まったばかりの第四回 千葉三越個展、
是非のお越しをお待ち申し上げます。

Photo_6

   特選画廊



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

作品発送

2009年03月20日 | 日記

Photo

   作品
  


個展作品を許せる限りの時間を使って製作し、
その中から選りすぐった作品をひとつひとつ桐箱、化粧箱、仮箱につめた。

作品を予定通りに作れるか、納得のいく焼きあがりになってくれるかと気をもみつつ、
毎日気を張りつめて製作をしてきた。
出品目録はすでに三越に提出してあり、、改めて一点一点を点検し、
三日間かけ、すべての作品を詰め込んだ。

Photo_2

   
  


昨日、それらの箱を沢山のクッションでくるみ、
何があっても割れないよう、無事に千葉まで届くようにと
大箱にぎっしりと詰めた。

昼前、日通・日本トラックが来てくれ、
作品を詰め込んだ大箱がバラバラにならないように、
二人がかりで詰め込みの作業をしてくれた

Img_3273

   作品詰め込み
  



Photo_3

   
  


柵に囲まれたボックスにピッタリと収め、この状態のまま千葉三越に運ばれる。
心配した作品もこのように家を出るまでになり、何となくホッとすると同時に、
一抹の寂しさまでも覚えるから不思議。

トラックが来る前まで小雨がチラついていたが、
作品を詰め終わり、我が家を出発する頃には雨もやんだ。

こころ込めて作り上げた作品達、
素晴らしい人々に巡り会い、可愛がられるように。
そして、家に戻ってくるなよと願い、トラックの後姿に祈りを込めた。

家の前の鎮守の杜、ぜひあなた様のお力もお借りし、
作品達がお客様方に気に入っていただけるように・・・。

Photo_4

   千葉へ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

懲りずに 窯焚き

2009年03月15日 | 日記

個展まであと十日と言うのに、またまた窯焚きを行った。
昨日早朝から今朝方にかけ、二基ある窯の小さい窯で作品を焼いた。
代表的な作品は揃ったものの、日常使っていただく小品がいまひとつ満足いかなかった。

予備の素焼き作品を残してあり、
それらに釉薬を施して急いで窯詰めをし、すぐに火入れを行った。
強風にまじり、アラレまでもが降っていた寒い一日だった。

ガスを使用して作品を焼いている私、
窯焚きの時は注意をし滅多に家を離れることはないが、ガスも充分に補填してあるし、
温度も1、000度に達していないので、少しの晴れ間、一時間だけ家を空けた。

Photo_3

   春まつ 樹
  


目まぐるしく変化していた空、一瞬サーッと雲が切れ青空が広がった。
真っ青な空と新芽をつけ始めた木々の対比があまりにも美しく、
シャッターをきった。

普段何気なく、当たり前のように観ている景色だけど、
写真の一コマに収めると、それなりの作品になるから不思議。
この細い枝に雪が降り積もっていたならば、より青空に映えることだろう。
けれど、そういう時に限って出歩くのも億劫だし、ましてやここまでたどり着くのも大変。

Photo_2

   オオイヌノフグリ


随分前から咲き始めていた、オオイヌノフグリ、一斉に小さい花をひろげていた。
冬の時季と異なって、太陽光線が当たると水滴などもすぐに蒸発してしまう。
まるでスポットライトが当たっているように、ちいさな小さな花が浮かび上がっていた。

本当に小さい可憐な花なのに、誰が名付けた 「 オオイヌノフグリ 」
植物学者か、酔っ払って道端で寝込み、気が付いたら目の前にアップでこの花が。
花開く前の形は丁度そのような・・・。 それにしても滑稽な名前を付けたものである。

花を愛で、樹を観察している内に雲行きも怪しくなり始めてきた。
慎重に青空の一角を見つめていたら、はるか上空に飛行機雲。

Photo

   飛行機雲


北に向かう国際線だろうか、この方角だとハバロフスク当たりの上空に向かっているのかも。
35年前のはるか昔、初めてヨーロッパに向かった時、
ハバロフスクからモスクワまでアエロフロートの飛行機を利用した。

途中、機内アナウンスがあり、上空から陸地の撮影をすると罰せられると。
えぇっ?と思ったが、あの当時、西側諸国と東側諸国との間が冷えていた。
モスクワに降り立った時も同じく、赤の広場でも同様の注意があり、
この角度(方角)の写真撮影はいいが、こちらはダメと言われ少し怖い思いをした。

その後、東の壁が破られてからモスクワ経由で幾度か出かけたが、
上空一万メートルから眺める大地は平和で美しい光景が広がっているだけ。
今も昔も何の変化も見られない。 何処までも続くかと思う程の大地。

飛行機雲を見ながら、フッと35年前の事を思い出してしまった。
気が付けば雨雲も次第に近づいてきて、今にも降りだしそう。
家を出てから一時間。 窯の状態も気になり急いで家にもどった。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

窯焚きを終えて

2009年03月10日 | 日記

Photo

   青磁マグカップ
  


千葉三越個展作品、昨夜最終の窯焚きを終えた。
いくらなんでもこれ以上窯焚きを続けるわけにはいかない。
焼き上げた作品の中から出品する作品の選定を行わなくてはならない。
何とか良い焼き上がりになっている事を願い、今朝がた眠りについた。

かなりの時間眠っていたようにも感じたが、窓越しの明るい光で目が覚めた。
ベッド脇の時計を見ると7時。  結局2時間ほどしか眠っていない。
寝たりないが、これ以上眠れない。 エエイ!ままよ、とフトンを跳ね除けた。

狭いながらも居心地のいいダイニングで朝食。  窓の向こうに白山が見えている。
今朝はイタリア風に、軽いビスケットとカフェオレを大振りのマグカップに三杯。
朝はとにかく大好きなコーヒー、それも立て続けに三杯。

個展期日が迫ってきて、あれもこれも準備しなくてはならないが、
コーヒーを飲むことと新聞を読むことは欠かせない。
タップリ時間をとり、一日が始まった。

Photo_2

   やわらかい、ヨモギ


更に頭をスッキリさせるため、今日は早めの散歩に出かけた。
朝日を受け、堤防にはヨモギが沢山芽吹いている。
数年前まではかなりの人々がヨモギを摘みにきていたが、近年その姿を見かけない。
小さい頃に祖母と一緒に摘んだことを思い出しながら、脇のヨモギを眺めていた。
素手で摘んでいたので、指先が真っ黒になったことも思い出した。

暖冬の今年、渡り鳥の数も少なく川面は何となく寂しい感じがする。
その日によって一羽も見かけることも無い日もあれば、数羽がかたまっている日もある。
ヨモギから川面に目をやれば水鳥。 あれは家族だろうか。

1_3

   水鳥


そろそろ北帰行するころ。
しきりに羽を羽ばたかせている。
順々に北へと帰って行き、今は数組の家族が水面に浮かんでいるだけ。

長い旅路を無事にと祈り、往復一時間の歩きを終えて家に。
風邪をひいたら目も当てられないので、熱いシャワーを浴び汗を流した。
さあ、これでスッキリしたことだし次の作業の準備、と、その前にコーヒーを一杯。
一汗かいた後の、濃い目のコーヒーもいいものだ。
それにしても、こんなにコーヒーを飲んでも胃が荒れないことを有難く思うこのごろ。

1_2

   青磁マグカップ




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする