創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

華やかに

2010年02月20日 | 日記

晴れたと思って喜んでいたら、サーッと黒い雲がいつの間にか空を覆い、
大きな花びらのようなボタン雪が、バタバタと音を立てているようにも感じるほどに降りだし、
あっと言う間に一面真っ白。

ああ、また雪。 とガックリしていたら再び青空が顔をだし、
申し訳なさそうにお日様もチョッと照ってくれて。
ここ数日このような天気の小松地方。

こんなにも不順な天候なのに、
庭の垣根近くの枝に、かわいい訪問者が一羽。
この枝、小鳥たちが好むらしく、入れ替わりに様々な鳥達の止まり木になっている。

Photo_3

   庭木にツグミ


明るく、やさしい花がほしいなあと思い、花屋さんの店先をのぞいたら、
スィートピーが入荷しましたとお知らせが。 けれど10本しかない。 
追加の注文をし、その2、3日後に淡い、あたたかさを感じる色合いのスィートピーを35本購入。

ネコヤナギと組み合わせて生けようと思い、近くの山を見て来たが見つからず。
昨年までは堤防に沢山の柳が自生していたが、暮れにすべて刈り取られ、
これまでのように簡単に柳を採取できなくなってしまった。

山にはいくらでもあると思っていたが、考えが甘かった。
一時間あまり、歩く速度で車を進め、目を凝らして山すそを散策していたが、
雪のせいもあるだろうが、全くと言っていいほど柳は見つからなかった。
不思議なもので、普段何気に散策していると、あそこにもここにもと見つけられるのに、
いざ探そうと出かけると、意に反して何処にも柳の姿を見つけることが出来ず。

花は準備できたが、その芯になる枝物がない、さてどうする、と思っていたら・・・ツグミ。
そうだ、ツグミが止まった枝の下にある梅の木、これを使おうと決心。
まだ蕾は固いけれど、ところどころ白い蕾も見えて枝ぶりもまあまあ。

Photo_2

    青磁輪花壷



  径 = 17、2センチ

  高 = 31、5センチ


玄関を華やかに、を目標に大胆に生けてみた。
折角の梅の枝、無駄に切るのは心苦しいので、殆どそのままに壷に生けた。
その枝の隙間から、そーっとスィートピーを一本一本挿し込んで枝との調和を取ってみた。

こじんまり生けるのは好みでない私、ドカッと大胆にそのままの姿で生けれれば良い、
そのような思いで青磁耳付輪花壷に生けてみました。

Photo

   スィートピーの花びらと、

    輪花が調和して・・・。


これまでは小さな鉢ものの花しか置いていなかったが、
いまは梅の枝と、やさしい春色のスィートピーが華やかに玄関を彩ってくれています。

青磁にはこの花でなければ、と言われそうですが、
作り手のわたしにとっては、どのような花であろうと枝物であろうと、
好きな物を生けてほしいと願っているのです。

今の時期、野や畑には花はありませんが、
次第に春めいてくると、畑の菜の花も咲き始めるのではと思っています。
菜の花を収穫した後、少し残しておいて、それをドカッとまた生けてみようと思っているのです。
ここ小松では菜の花を、「 こな 」と言っており、油揚げと一緒に煮込んだり、
漬物にしたりして保存いたします。 漬物は少し癖がありますが、煮こぼして食べると又美味しい。
漬物独特の香りがして嫌いな方もいますが、私はこの素朴な味が好きなのです。

さて生けこんだスィートピー、どれ位の期間元気で咲き続けてくれるかな。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 森のうたごえ | トップ | 畑しごと ・ 豆の棚つくり »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事