運動が足らないと、人は支障(ししょう)を来たす。とくに年老いてからは尚更(なおさら)だ。私なんか最近、頓(とみ)にそのことを思い知らされている一人である。と、いうことで、でもないが、今日は運動が足らないとどうなるか? を描いたお話である。^^
とある競技場である。柔道のとあるアスリートが大会に向けた練習[オリンピックではありません^^]をしている。世界的に流行した感染騒ぎもようやく終息し、世界大会は盛り上がりの気配を見せている。
「そうそう! なんだ、やれば出来るじゃないかっ!!」
強化コーチが乱取り中の選手に大きな掛け声をかける。選手は一端、動作を止め、笑顔でコーチにお辞儀する。
「有難うございますっ! しかし、どうしてなんですかねっ!? あれだけ出来なかったのに…」
「ははは…そりゃ~簡単だよっ! 騒ぎが終息したからさっ! 運動も心が集中できる環境だなっ!」
「なるほどっ! それで、ですかっ!?」
「ああ、それで、さっ!」
乱取りの後輩は、分かりきってるじゃないかっ! 早くしてくれっ! …とは思ったが、そうとも言えず、黙って二人の話を汗を拭きながら聞いていた。
運動は心が集中できれば、実力を発揮できるようである。^^
完