百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
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うなぎの不思議

2011-11-02 20:45:59 | Weblog
興味深い話だった。
一度機会があればと思っていたが、本日、近畿アグリハイテクさんのシンポジウムで(独)水産総合研究センターの田中秀樹さんの「ウナギの完全養殖」の話を聴く機会に恵まれた。
独立行政法人の成果が乏しいと言われる中、ハヤブサと同様に高い評価を得、世界の中でも独走状態にあるうなぎの完全養殖技術は、まだまだ量産体制は無理かもしれないが、現状の課題は明確になっているという。
養殖技術と聞くと、ハマチやタイと同様に思いがちだが、うなぎの生誕は昔から謎に満ちており、あのアリストテレスやシーボルトもその未解決な問題を悔やみながらあの世に召されたという。
日本は世界一のウナギの消費国でありながら、国内の天然ウナギは0.5%でそのほとんどが養殖であるが、その養殖方法は稚魚といわれるシラスウナギを河川や沿岸で捕獲し初めて始めることが出来る。それも1960年代300トンの漁獲量があったものの近年はその1/10になっておりその資源の減少は深刻であり、ヨーロッパウナギやアメリカウナギも激減する中、これ以上減ると世界中で食することが出来なくなる危惧もあるという。
そんな中、ウナギは何処で生まれ、シラスウナギ(稚魚)は何処からやって来て、下りウナギは何処へ行くのか、謎に包まれていた。生まれは、マリアナ海溝(スルガ海山の西側)??北赤道から黒潮に乗って、台湾、中国、日本・・・??秋から冬にかけ生まれ故郷を求めて、小笠原諸島をひたすら南下??まだまだわからないこといっぱいあるようだが、・シラスウナギを大量に育てる技術の開発・良質仔魚の安定確保・仔魚の大量飼育のための餌と飼育方法等をひとつひとつ解決していく必要があるという。
しかし他の業種の技術との融合で一気にブレイクスルーする可能性も秘めており、今後の展開に大変興味深い。

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