FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



今日は中国の無理矢理政策で株安にストップがかかった。その影響で日経もとりあえず小康を得たが、これでリスクオフはおしまいではないだろう。
 
ちょっと一休みの相場なので、ネタ話を。ギリシャのこれからが問題になっているが、実は、ギリシャが欧州通貨連合を抜けそうになったのはこれで2回目なのである。そのことはこのBBCニュースの記事(2012年)で知ったのだが、150年前にラテン通貨同盟という欧州の通貨同盟(各国の通貨は残して、交換レートを固定化して、交易の便を図る試み)が生まれた。「ラテン通貨同盟の発足は1866年8月で、当初の加盟国はフランス、ベルギー、イタリア、スイスでした。4カ国は、各国の通貨を標準化し、交換可能にすることに合意しました。2年後、当初の4カ国にスペインとギリシャが新たに加入し、1889年には、ルーマニア、ブルガリア、ベネズエラ、セルビア、サンマリノが加盟し、さらに拡大しました。」(BBCニュースから引用)ということなのだが、ドイツはこれには当初から入っていない(ドイツは各州の通貨がまだ別だったので、ドイツ通貨統合でそれを固定化していた)。また英国は迷ったが加入しなかったというのも、ユーロの場合と同様だ。
 
そして、その後の歴史はこうだ。BBCから引用すると
 
「1832年、苦闘の末にオスマントルコ帝国からの独立を勝ち取って以来、ギリシャは度重なる財政危機や債務不履行に悩まされ、長い間、国際資本市場から事実上締め出されてきました。そしてラテン通貨同盟の草創期に加盟しましたが、やがてその存在は歓迎されなくなり、懸念の的となっていきました。 
 無責任で容認できない行動をとり続けたギリシャは、1908年にラテン通貨同盟から正式に除名されました。その結果、ギリシャは通貨政策を見直し、2年後に再び同盟に加入することができました。」

と、「無責任で容認できない(ギリシャ)」と、まるで現在と同じようなことが書いてあるのには驚く。しかし、その結末は、こうだった。

「しかし、その頃には同盟全体がますます脆弱になり、将来の見通しも次第に不確かになり、わずか4年後には第一次世界大戦が勃発しました。」

ここで実質的にラテン通貨同盟は終わりを迎えたのである。100年前にも、ギリシャ問題がきっかけで崩壊した通貨統合。これはやはりギリシャという地域が、通貨統合によって「財政危機」になりやすいということを示しているのだろう。そもそも、ギリシャを入れるべきではなかったのである。今回は、最後の結末だけは、繰り返して欲しくないと願うばかりである。



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GSR(ゴールドシルバーレシオ)が急上昇した。リスクオフ相場の鐘を鳴らすのはいつもこいつだ。ただ、敏感すぎて余計なところで鳴ることがあるのが問題なのだが、今回はかなりいい感じだ。相場つきも、単純ドル高から、円高、そして軽いドル安というリスクオフ相場の典型になってきている。これの持続性に注目したい。

GSR、ドル円における円高などが重要な指標となる。これによって、ドル買いと、クロス円売りとを使い分けていくのがコツだと思う。自分では、今日のキウイドルの戻しから、すこしドルストレートは減らして、クロス円でのオセアニア売りを加えている。

ただ、クロス円売りは、底ショートになりがちなので、勢いこんで売らずに、ひきつけて売るのを基本としたい。


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ギリシャのNOに対していよいよ本格的な動きが出てきた。まずは定石通りのドル高。そして徐々に円高も出てきている。やはり、円高の動きには注目していくべきだろう。そして、ますますひどくなる上海株。特に規制のない上海B株は今日も10パーセント下落。また、株だけでなく、中国の鉄鋼関係の相場も大きく下落しているのも注目すべきだ。

原油の下落に続き、今日はいよいよ金(ゴールド)にも下落が来ている。

これが一種のセリングクライマクスなのか、あるいは、たんなる序章なのかはまだわからない。しかし、甘く見るべきではないだろう。

自分のトレードは、このところ毎日同じで、キウイドル売りである。売りっぱなしの部分と、デイトレで回収する部分とにわけて、対ドルでひたすら売る毎日だ。豪ドルも0.75を割ったところから売り始めた。こちらも同じようにする予定。いずれも対円での売りはもうすこしドル円が下がったところから開始する予定だ。このあと、万一、ギリシャ情勢が好転してリスクオンになれば、米国の利上げが近づいて、ドル高、高金利通貨下落。ギリシャ情勢、中国情勢が悪化すれば、リスクオフのオセアニア売り。いずれにせよ、やや長めに見て、オセアニア売りに死角はないと思っている。



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いよいよギリシャの国民投票が近づいた。結果は、「国民投票は延長されない限り、1600GMT(日本時間6日午前1時)に投票が締め切られる。その直後から出口調査の結果が明らかになる見込みで、1800GMT頃に開票集計を受けた最初の暫定結果が公表される予定。」(ロイター)とのことで、日曜日深夜には取りあえずの結果がわかり、月曜日6日の為替市場からはその影響が出てくるだろう。EU側の緊縮策にYESが出れば、EUには勝利だが、ギリシャ国内の政情は不安定化して、経済政策は混乱する。NOが出れば、EUからの支援はますます期待できなくなり経済の混乱は深まる。どちらの場合も、ギリシャがEUにとってのお荷物である状態はすぐに解消される見込みはない。とはいえ、一気に情勢が悪化するものでもない。あく抜けも期待できないが、破局的混乱もないだろう。
 
相場としては、日本株のように欧州から遠いものはむしろ上げそうだが(金曜日はカリスマ投資家cis氏が日経先物で200億分買ったと話題になった)、為替はそれほど大きくは動かないと予想する。それでも、ユーロを買い上げる動きにはなるはずもないので、ドル高基調が続くのではないか。個人的には、キウイドル売りを週またぎで継続しているが、豪ドルも対ドルでぎりぎりのサポートラインに入ってきた。今の値0.75が割れると、豪ドルもキウイドルの後を追うことになるだろう。ここは特に注目したい。
 
豪ドルと言えば、示したチャートは、豪ドル円の月足であるが(目盛りは100倍で見て下さい)、2001年から2008年までの値動きと2009年から今までの値動きとを見比べると、そろそろ2008年のサブプライム、リーマンショックが再現してもおかしくないと思えてくる。2001年から7年目が2008年だったが、2008年から7年目は今年になる。今年の後半から来年は、豪ドル円を始め、クロス円には厳重注意が必要な期間であると思っている。豪ドル円などは、この月足を見ればわかるように、たった3か月で100円から60円まで落ちた前歴がある。あの時は、まだ初心者で、それがわからず、買いで失敗したこともあるが、今回はもし起きればその二の舞にならないよう、しっかりと売りで対処していきたい。個人的には、ギリシャがやや落ち着き、上海株の調整が終わったと見せかけて、そこからダウ暴落、クロス円暴落、というような線で心づもりをしている次第である。






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IMFへの返済はできなかったようだが、その後の情勢は不透明だ。最終的にはギリシャはユーロをやめて、ドラクマに戻すしかないと思われるが、そこまでにはまだ二転三転、さらに長いプロセスがありそうだ。そこまでの道筋の予測はつかないので、当面、それを考えるのはやめておいて、トレードとしては、また今日も、オセアニア通貨の売りを行っている。今日もすこし戻したところをキウイドルの売りで、0.675までで回収した(このあたりが当面のサポートか)。
 
オセアニア通貨の下落は、ドル高(先行きさらにドル高見込み)での売りもさることながら、やはり上海株の大下落との相関が高いものと思う。単に、高金利・資源通貨ということなら、南アのランドなどもそうだが、ランドの下げはさほどではない。
 
対中国への輸出額割合で見ると、オーストラリアは第1位(2位は日本)、ニュージーランドでは2位(1位は豪)ということで、両国の中国への依存度はきわめて高い。そういうことで上海株の調整が続く限りは、オセアニア通貨、特に、チャートの弱いキウイは安心して売っていいと思う。

今週は米国市場が金曜から独立記念日のお休みになることもあり、NYタイムの動きはたいしたことがないだろう。明日2日の雇用統計と、週末のギリシャ情勢がわかるまではぐだぐだ状態が続くものと思われる。


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