ドル安もドル安だが、なんといっても金・銀が強い。そのわりに原油がさほどでもないというところを見ても、金・銀に集中して投機されていることがわかる。白金はチャートは見ていないが、おそらく銀と似た動きなのだろう。雑誌などでは、ドル不安から金投資などという記事もあるが、現時点では正鵠を射てはいないだろう。本当のドル不安なら、米国債が崩れるはずだが、そんなきざしはまったく見えていない。あくまでも、漠然としたドル不安に乗じた単なる投機活動であると認識している。ドル安と連動したものであって、豪ドルを買う動きとほぼ同等のものである。
しかし、この程度のドルへの漠然とした不安でこの金価格であるから、将来、数年後と予測される米国債の本格的な下落時期の金価格はすさまじいものになるだろう。長期的には金を一定以上持っておくことは必須であると考えている。今回明らかになったように、金価格の上昇はインフレとは無関係に起きることが可能である。数年後に起きる金の暴騰も、インフレとは関係なく、ドル不安によって投機的なものとして起きると考えている。
なお、短期的には、既述のごとくこのドル安・金高は遠からず(場合によっては今週中に)調整を迎えると考えているが、中期的には、まだこの先があるだろう。コメント欄にも書かせていただいたが、春までに1300ドルとかがあっても不思議ではないと考えている。ドル安はかなり根深いものがあることがだんだんと明らかになっているのである。
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