ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

熱海てくてくさんぽ4

2018年08月15日 | てくてくさんぽ・取材紀行
熱海てくてくさんぽ、来宮駅から熱海銀座商店街までは、大旅館が並ぶサンビーチらへんと違い、ひなびた温泉街風情が残る雰囲気のいい道だ。「宮坂」は石垣の急坂で、坂に面した石垣の上に木造家屋、古い屋号の電気屋などが並ぶ。川沿いには古い家屋がせり出すように軒を連ね、坂の温泉街らしさを形成している。

下ったところを折れたあたりは「湯汲坂」と呼ばれ、日帰り温泉の日航亭や湯前神社が建つ。坂の途中のみどころは、なんと間欠泉。大湯間欠泉はもと世界三大間欠泉に数えられ、かつて昼夜6回地面が揺れるほどの勢いで噴き上がったそうだ。関東大震災で止まってしまい、昭和37年に人工泉で復活して現在の姿となっている。4分ごとに3分噴き、大掛かりな岩組の割には噴出する高さは微妙ながらも、温泉街のアイコンとして頑張っている。

ここを下れば熱海銀座、喫茶でひと息ついて、さんぽを締めましょう。

熱海てくてくさんぽ3

2018年08月15日 | てくてくさんぽ・取材紀行
熱海てくてくさんぽ、丹那トンネル上から新幹線沿いに回り込んで下ると、来宮神社の鳥居が見えてくる。新幹線からもよく見える社で、境内から見返ると鳥居の直上を高架でゴーッと通過していくのが迫力ものだ。

今やパワスポとして有名になり、お盆の最終日でもあり境内はかなりの人。観光神社化している印象で、社務所は黒い煉瓦積みの外観のしゃれた建物となり、併設されたテラス付きカフェでは橙ジンジャービール、静岡抹茶ビールなどがうまそうだ。アロマが香る細道を登ると、長寿祈願の大クスの前へ。周回する小道の上には茶寮「五色の社」が設けられ、野点とところてんが味わえるなど、物販飲食が増えたように思える。

再びJRのガードをくぐり、いよいよ温泉街へと下っていきましょう。

熱海てくてくさんぽ2

2018年08月15日 | てくてくさんぽ・取材紀行
熱海てくてくさんぽ、梅園から徒歩すぐのところに、JR東海道線の丹那トンネル入り口がある。三島方面へ抜ける短絡路として、難工事の上開通したトンネルで、直上部に掲げられた銘板の裏が殉職碑になっている。案内板によると、工事の死者67名、大事故6回、重傷者610名を数えたとか。裏手にある丹那神社の参道の高台から、鉄道を見下ろして眺められる。

そばには「救命石」という丸石が供えられ、崩壊の直前にこれが漏斗に引っかかり、外すための足止めで作業員が助かった所以がある。ほか入り口には水力発電所跡の碑もあり、熱海の産業史跡的な一角といえる。

産業史の次はパワスポへ、例の銘木の神社へ行きましょう。

熱海てくてくさんぽ1

2018年08月15日 | てくてくさんぽ・取材紀行
熱海のローカルな温泉街風情を楽しむなら、来宮駅からの散策がおすすめ。5年ほど前に歩いたルートを再訪しに、灼熱の熱海てくてくさんぽ、行ってみましょう。

まずは来宮駅から徒歩10分ほど登ったところの、名所熱海梅園から。超時期外れの夏は入園無料どころか、事務所も閉まり園内にも人っ子一人見かけない。響き渡る蝉の声、照りつける日差しのもと、梅の葉の青々とした緑がまぶしい、というかそこに着目するほか、見ものはないのは当然といえば当然。梅の木は枝に種類の札がかかり、八重寒紅、唐梅、冬至梅など勉強になるが、花がなければなんとも、な感じ。梅見の滝は涼しげだがこちらも背景は緑で、中央の橋と赤い太鼓橋周りに、季節外れの紅葉がややあるのが、いくらか季節寄りの絵柄か。

この時期は、入り口の梅園の碑と夫婦松を見れば充分かも。あとは最奥の韓国庭園にある、家屋や食糧貯蔵甕なども、梅園縛りでない見どころである。では、先へ参りましょうか。

日々是好食…敵地のキッチンにて旅心に浸る

2018年08月14日 | ◆日々是好食

宿命のライバル社の直営と捉えると、訪店にちと躊躇する。でももはやこちらが比肩できない差がついたと思えば、ふらりとカウンターに留まるのになんの抵抗もない。月4万個売れる甘香ばしい煮卵は弘前、青魚好き垂涎のムロアジメンチは八丈島、そしてシメジもマツタケも凌駕する芳香のシイタケどっさりのライスグラタンは南会津。地酒と日本ワインで味わいの旅路を先達されるに連れて、この店と料理が旅の媒体なのに気づかされる。

気分よくなったところで、もうちょいとページをめくってみるか。