ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

町で見つけたオモシロごはんbyFb…横浜駅 『八仙閣杏仁坊』の、チャーハンマーボ

2012年11月08日 | ◆町で見つけたオモシロごはん

 本場中国生まれではない中華料理。日本人が好きな中華料理は、かなりこれにあたるという。ラーメン、焼きギョウザ、冷やし中華あたりが代表的で、本場の料理を工夫して日本で作り上げたもの。世界中の文化が集まり、オリジナルにアレンジする日本ならではで、半ば国民食の域に達したこれらは、いわばジャパニーズ中華ともいえる。

 本場では焼きギョウザより水餃子が主流なように、調理法や盛り付けが日本流になった中華料理もある。丼もの飯もの類がそれで、飯におかずをのっけ食いするのは、日本特有の食文化のようだ。香ばしいウナギや卵とじの鶏を、飯とかっ込むうまさ、タレやあんがご飯に渾然一体となった幸せ。中華丼や天津丼は、まさに日本のオリジナル丼から生まれた、ジャパニーズ中華だろう。

 丼飯もの系ジャパニーズ中華の最強を議論していると、かならず上位に挙がるのがマーボー飯。さらに先日、横浜駅地下街の「八仙閣杏仁坊」でいただいたチャーハンマーボは、よりジャパニーズ中華度が高い一品だ。香ばしく仕上がった五目チャーハンに、トロトロのあんが惜しげもなく添えてある。合わせてひとさじいくと、飯粒のカリカリさとピリ辛あんが一体化した、なかなかカオスな味わい。それぞれの香辛料がケンカせず、スパイシーさも複雑極まりない。

 試しにそれぞれ別々に食べてみたところ、麻婆豆腐は舌がしびれるあの刺激はなく、かなりマイルドで食べやすかった。そういえば町の中華食堂などで食べる麻婆豆腐は、唐辛子や山椒のインパクトより、醤油味やダシが効いているような気がする。常習性のつくパンチに、常食できる穏やかさ、ともに備えているのが、日本の食文化となったジャパニーズ中華の真骨頂だろう。



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