ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

食事処ながもり@二条市場

2020年10月03日 | 旅で出会った食メモ
観光客向けに呼び込みが激しいこの市場街の中で、街の食堂的な雰囲気のある一軒。鮮魚店通りからやや入ったところ、間口が狭く見つけづらい店で、ガラリと戸をくぐると地元客用の市場食堂風情。周辺の店舗で働く人や魚を届けた業者らが、早めの晩酌を楽しんでいる。数種ある焼き魚から、サーモンハラス焼き定食をオーダー。カウンターのすぐ前にある焼き台で、ハラスやサンマやホッケなど、前の客のがすでに焼かれている。うちわで仰がれ煙が漂い、食欲が沸くこと。

たっぷり脂ののったハラスはジュクジュク音を立てながら出され、表面はトロトロに光っている。バッツリ離れる身の旨味が詰まりきっており、食べ進めるにつれて骨や皮に近い、味が濃く脂が濃厚な部分へと進み、箸の進みが促進。食欲にさらに火がつき、箸でグッとつかみ口に放っては飯をガバッ、骨についたカリカリの身をペリッとはがし、小骨のほぐれ身もしゃぶりまくり、ただただかっ込み続ける。

鮭でいちばんうまい部位である、皮までザクザクきれいに平らげ、中骨だけ残る食べ尽くしっぷり。久々に焼き魚を、脇目もふらずガツガツむさぼり食った。原色カラフルな豪華海鮮丼もいいが、こうした映えない大衆魚こそ、市場食堂の地力が感じられるものだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿