ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

極楽!築地で朝ごはん12食目・コーヒースタンドシープ…休市日の築地は、お魚よりも洋食がオイシイ

2005年10月26日 | 極楽!築地で朝ごはん
 今日は久々に、日曜祝日ほか平日に月2回ある休市日にぶつかってしまった。はじめて築地を訪れた日もたまたま休市日で、9時頃に訪れたら築地は何て空いているんだろう、と勘違いしたものだった。場外市場は普段の賑わいがうそのように閑散としていて、開いている商店や飲食店もまばら。間が悪くこの日に訪れてしまった観光客は、最近場外でよく見かけるようになったチェーン系の寿司屋に収まっている様子である。こういった店は市場の動向に関係なく営業、中には24時間年中無休なんて店まであるが、市場が休みなのに一体どこからネタを仕入れ、どんなものを客に出しているのだろうか。

 市場が閉まっている日にわざわざ魚料理を食べることもなく、こうした賑わう店を素通りしてこの日も新大橋通りへ。喫茶と軽食の「コーヒースタンドシープ」で、洋食で朝ごはんとした。ほとんどの店が休みのこの通りに観光客の姿はなく、この店も市場関係者がやってきてはスパゲティなどをテイクアウトしている程度。そんな客がいないカウンターに腰掛け、メニューをひと通り眺めてオムハヤシを頼むことにする。この店の人気メニューで、日本橋などの名店で本格的に修行したという御主人自慢のハヤシルーが、市場で働く人たちに好評を博しているという。

 市場のオムライスとは果たしてどんなものだろうか、と期待しながら待っていると、ハヤシルーの真ん中にふんわりと卵に包まれたオムライスがのった皿が出された。ハヤシルーはかなりゆるく、具のタマネギと肉がほとんど溶けてしまっている。その中には卵を2つ使った大きめのオムライス。まるでスープの中にポッカリ浮かんでいるようだ。オムライスを崩してたっぷりのルーに混ぜて頂くと、半熟卵がトロリ、ルーがもったり甘くなかなかいける。卵の中は白飯で、数十種類の香辛料を使ったルーがよく合い、甘い中に後からピリッとした辛さが刺激的。付け合わせの福神漬けとピクルスの酸味が、口直しにありがたい。

 後からやってきた同席の外国人客も同じものを注文、店の人にスプーンを勧められたが、箸で上手に食べている。箸の使い方がうまいことはもちろん、築地にやってきて寿司でなくあえて洋食を選ぶとは、この人たち実はかなりの日本通、そして築地通?(2004年6月9日食記)

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