ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

町で見つけたオモシロごはんbyFb…横浜中華街 『福満園』の、陳麻婆豆腐

2012年09月22日 | ◆町で見つけたオモシロごはん

 タイ料理、メキシコ料理、韓国料理。辛さが特徴の料理には暑い国寒い国それぞれ、体のためになる理由がある。暑さ負けを防ぐため、発汗代謝を良くして代謝を良くする。体の芯から体温を上げて厳しい底冷えに備える。いわば医食同源のローカル食で、猛暑も厳寒もある日本では、季節ごとにそれぞれの効能の辛さを、体が求めているのだろう。

 相変わらず蒸し暑い日々が続き、体が激辛料理を欲したので、昨晩は中華街の「福満園」でいただいたコースのメインに、本場四川の陳麻婆豆腐をチョイスした。赤黒いほどの濃さの唐辛子とラー油に加え、粉山椒が表面に積もるほどかかり、見た目は辛味がかなり挑発的だ。

 戦々恐々で大振りに切った豆腐に、あんをたっぷりからめてひと口。すると唐辛子の丸みある辛味、ラー油のとんがって厚い辛味に、舌がビシッと殴られたよう。仕上げに山椒が舌をビリビリに麻痺させ、三者三様の刺激が体じゅうを突き抜けていく。

 食べ進めるともはや、辛さというより痛みとしびれに近い刺激だが、舌が収まると辛味に隠れていた旨味、挽肉の脂甘さがじわり。辛旨さもちゃんと楽しめるのがいい。本家四川省の成都は寒冷地だが、これは日本の猛暑の暑気払いにも、もってこいのインパクトだ。

 一説では辛味の正体は痛覚と温覚で、味覚とは異なるという。唐辛子は温覚にホットに訴え、体も熱くしてくれる。一方で、温覚をクールに刺激する辛味が、日本のワサビ。麻婆豆腐で汗をガンガンかいた翌日のランチは、ワサビの効いた大ザルで、日本流の辛味でさっぱりと涼をとってみようか。



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