ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

日々是好食…トロロの精

2013年05月07日 | ◆日々是好食

 太田和彦氏の著作「ニッポン居酒屋放浪記」の東北の居酒屋巡りの項で、中年になると『精がつく』とある料理に弱くなる、とあった。言われてみれば自分も、いつからか旅先の晩飯でその手の名物を、よく頼むようになった気がする。

 静岡での締めごはんのトロロ汁は、精がつく料理の代表のひとつ。郊外の東海道丸子宿で眼前にはだかる宇津谷峠を前に、旅人がパワーを充填したのがルーツという。あのネバネバのもとであるルチンは、疲労回復に効果があり、理にかなった旅の食だったようだ。

 自然薯をすり鉢でていねいにすりおろし、カツオだしに味噌を加えてできあがり。ぶっかけるのは白米より、麦飯のほうが相性よく、ダハダバにかけて茶漬けのようにザクザクかっ込むのが、地元静岡流とか。旅先で疲れの抜けがイマイチな時は、健康ドリンクよりもこんなスタミナ系ローカルごはんが、案外効くことがある。

 ちなみに太田氏、件の項を「居酒屋のカウンターにて、あてのない精をつけ続けるのだった」と締めていたが、う〜むこれも微妙に共感?



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