ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

支那そば よあけの徳島丼@徳島

2020年09月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
徳島駅前に構える、徳島ラーメンの老舗。スープの濃さで3系統ある徳島ラーメンの中で、ここはあっさり目の「黄系」。ラーメンと並ぶ店の名物が徳島丼で、ラーメン風の具の下はなんとご飯になっている。徳島ラーメンの特徴を踏襲していて、豚バラと生卵は必須だ。

豚バラは甘辛く煮込んであり、メンマやモヤシやネギとともに、かき混ぜていただく。徳島ラーメンがご飯のおかずになるラーメンが原型なので、レンゲが止まらなくなる。店名の通り早朝からの営業で、朝ラーメンも楽しめるのもありがたい。

だいきちカレーの揚げ野菜カレー@徳島

2020年09月22日 | 旅で出会った食メモ
徳島駅前・ポッポ街にあるカレー店。数ある徳島名物に肩を並べるとの貼り紙があり、店名は幸運の「大吉」からとり、お客への思いが伝わる。サイズは3種類で、多彩なトッピングの中には「サバの味噌煮」も。

揚げ野菜カレーは野菜の彩りが鮮やかで、ジャガイモ、玉ネギといったカレーの基本に、パプリカやナス、ブロッコリー。揚げることで旨みが封じられ、フルーティかつスパイシーな、秘伝のルウと合う。なぞなぞでお得なサービスもあり、意外な難問にチャレンジするのも楽しい。

滝の焼餅 よねや@徳島

2020年09月22日 | 旅で出会った食メモ
春日神社境内にある焼餅の店。徳島城の築城祝いに、藩主の蜂須賀家政に献上された菓子で、藩主に使用を許された眉山の湧水・錦竜水を生地に使用。この店では年季の入った釜で、1枚ずつ手焼きで仕上げている。あんが入った丸い生地を釜に押し広げ、菊紋の押し型を押し、軽く焦げたところで、次々に返していく。餅の厚さや焼き加減は長年の勘。親父さんとおばちゃんの、熟練のコンビネーションが見事だ。

店頭の、春日神社参道に面した縁台でいただけ、外はカリッと、中はモッチリ。あんは優しい甘さ。止まらない軽さで、一人前の6つはあっという間だ。眉山山麓の境内の風が心地よく、ゆっくりしたい空間である。

徳島てくてくさんぽ9

2020年09月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
眉山山麓を通る大通りへ戻り、北へやや進み.徳島ラーメンの老舗「いのたに」の前を、新町川方面へ。仁心橋から再び、新町川沿いの遊歩道を散策します。川の向こうには徳島県郷土文化会館「あわぎんホール」。橋の欄干は、特産の藍問屋の蔵のレリーフになってます。藍場浜公園は新町橋から佐古大橋までの、新町川左岸に続く公園。藍問屋の蔵が沿岸に建ち並んだのが、藍場浜の名の由来です。

徳島特産の藍染は、吉野川流域でとれた藍の葉を乾燥・発酵させた染料「染(すくも)」で染めたもの。明治期から「ジャパンブルー」と呼ばれ、自然な風合いの多彩な色味が、着物や帯などの和装に用いられています。ボードウォーク沿いにも、蔵をイメージしたオブジェが並び、斜張橋のあいせん橋のなも「藍染」からか。

藍場町2丁目の園地は、園内には野外彫刻と阿波踊りを詠んだ、野口雨情の句碑が立ちます。ワシントンヤシの並木の広場には、阿波踊り期間には演舞場が設置されます。背の低いヤシが並ぶ前を過ぎたら新町橋通りで、徳島駅まで徒歩5分ほどです。

徳島てくてくさんぽ9

2020年09月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
阿波おどり会館から北へ、眉山の山裾沿いには白壁に山門が続く寺町が広がっています。蜂須賀家政は1585(天正13)年に阿波に入国すると、徳島城を中心に城下町を整備。城がある渭山から見て西側の眉山山麓に、寺院を集めました。防御の要衝となったほか商人や町人の檀那寺も多く、モラエスほか著名人の墓もあります。瓦塀を設けた寺も見られ、四国自然歩道「四国のみち」も通ってます

塀に囲まれた路地から様々な寺院が見え、モダンな屋根の浄智寺に東宗院の大屋根と般若院の唐破風など、塀越しの眺めも見ものです。本行寺には島原の遊女で名妓の、夕霧の墓があります。新四国曼荼羅霊場の札所の東宗院は、本尊は如意輪観音。眉山湧水群の一つ・錦竜水はミネラル分の多い硬水で、藩主の飲料水はじめ、市民の飲料水として販売もされてました。

願成寺の山門をくぐると、右手に六地蔵と、孔雀宝塔が。向かいには徳島七福神の大黒天像で、一願の不動明王も配されます。春日神社は蜂須賀家に崇敬された「徳島市中五社」のひとつで、奈良の春日大社の分社。拝殿には鳳凰や龍などの彫刻が素晴らしく、左正面には干支の大絵馬が掲げられています。善福寺は阿波西国三十三霊場の札所で、毘沙門天と弁財天の前に下がる願い数珠は回して願掛けするもの。徳島城下で最大の伽藍だった常慶院は、別名「滝薬師」と呼ばれます。