ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

ローカルミートでスタミナごはん…川崎・セメント通り 『東天閣』の、ひとり焼肉

2019年06月11日 | ◆ローカルミートでスタミナごはん
テレビ版の松重五郎のファンは、焼肉の回といえば八丁畷のひとり焼肉を挙げる。「俺の肉が、泣いている」は、「孤独のグルメ」名台詞ランキングに間違いなく入る、秀逸な焼肉食レポだ。一方、谷口ジロー先生のコミック版では、焼肉の回といえば川崎セメント通りの焼肉にて異論は受け付けない。かのキャッチーな食マトペは後述として、「うんうまい肉だ、いかにも肉って肉だ」なるニヒル五郎さんの繰り出す謎食コメ、これまたマンガならではの世界観の真骨頂といえる。

SPA!の兄弟誌・月刊PANJAに連載の初回から本作は知ってるぜ、と意味のない自負のある自分からすれば、川崎セメント通り最奥の「東天閣」は、コミック版の聖地中の聖地。これまでも何度も訪れているが、おひとり様、仕事の狭間、中途半端な時間、改めて思い出した空腹と、今日は作品のシチュエーションと奇しくも似通っている。ここはひとつ五郎さんばりで、「一発焼肉でもいれていくか」と、扉をくぐってみようか。

テーブルにつきコンロに単身対峙したら、作品のノリでハラミ、豚トロと一皿をまるごと、独り占めで焼き始める。仲間や家族と焼肉店に来ると、全体の流れや同席者への気配りに翻弄されるが、今日はとことんマイペースだ。一種一枚ずつとスペースを贅沢に使い、好みの加減に時間を費やし、好みのチューニングで焼いて好きなタイミングで味わう。製鉄所の溶鉱炉のごとくかっ込んでいた五郎さんと対照的に、ゆったり優雅な焼肉タイムもまた、ひとり焼肉の利点だろう。飲めない五郎さんが「きたきた来ましたよ」と待ち受けていたご飯、飲んでる自分にしても焼肉の相方として勝るものなしだ。

怒涛のオーダーを重ねていた五郎さんのチョイスの中で、チャプチェはストーリーをたどる上で外せない。エイヤで頼んでおきながら「昨日のすき焼きを温めたような」との微妙な評、かつ量の多さに難渋していたが、春雨とニラなど野菜を濃いめの味付けで煮てあり、なかなか食が進む。キムチは白菜でなく、桜本商店街の店で見かけたラッキョウのキムチに。コチュジャンの甘さとラッキョウの香味がコントラストあり、シャリシャリの歯ごたえがいかにもラッキョウって味…ってレポでは作品と大差ないか。

カルビ、ミノ、上ロースに上カルビをライス2杯とともに平らげた五郎さんには及ばないが、こちらも久々にリミッターを外して食欲のままに存分に肉を喰らった。こどグルナンバーワンの食マトペ「うおォン」、万感を込めて発したら、聖地巡礼の満足感もひとしおである。

川崎てくてくさんぽ4

2019年06月11日 | てくてくさんぽ・取材紀行
桜本のコリア街を経てやってきました、セメント通り。焼肉ホルモンの韓国料理ストリートはこちらがメインだが、やはり観光色はなくむしろ場末感が漂う。どんつきの産業道路を渡れば工場街だし、うらぶれ感というかちょっと怪しさがいいね。

仕事上がり、ひとり、焼肉、そして聖地。では五郎さんの世界に浸りに参ります。

川崎てくてくさんぽ3

2019年06月11日 | てくてくさんぽ・取材紀行
桜本商店街は川崎のコリア街として知られる。臨海部の工業地帯に近く、そこで働く韓国人労働者が界隈に多かったことから形成されたという。

入り口にあり店頭でホットクやパジョンを店頭売りする麻布商店、中程にありコリアンインスタント麺の品揃えがものすごいカネダ食品、路地に入ったところにあり調味料の品揃えが豊富な安本商店が、主な物販スポット。ほかは普通の国内ローカル商店街なたたずまいで、コリアンストリートというにはちょっとまばらかも。その分地域密着感があり、観光地的な感じがしないのがいい。

夕食には頃合いの時間、かの「聖地」も近いし、あの名台詞とともにガッツリしましょうか。

銭湯…かまぶろ温泉@川崎

2019年06月11日 | 宿&銭湯・立ち寄り湯
川崎てくてくさんぽ、さらに東へ市街地をぶらぶら行くと、待ってましたの銭湯遭遇。名前に惹かれて一浴したが、かまぶろはなぜかなかった代わりに様々な温浴施設が充実している。ヒマラヤ岩塩を加えた天然温泉、保温効果の高いゲルマニウム浴槽、ジェットバス、さらに韓国のよもぎ蒸しやアカスリまであり、スパかエステがリラクゼーション施設かとの充実ぶりである。

小一時間使ってリフレッシュしたら、もう少し歩いてみましょう。

※浴室の画像は、公式から借用しました

川崎てくてくさんぽ2

2019年06月11日 | てくてくさんぽ・取材紀行
初めて見たプロ野球の試合は、川崎球場の大洋vs阪神戦で、ロッテ時代にもガラガラのスタンドに通った思い出のある場所だ。今は解体され球技場になっており、訪れてみたら照明灯と外野スタンドの一部が、メモリアル的に残してあるのが懐かしい。

そしてここをホームにするアメフトチーム・富士通フロンティアーズのオフィスにあるメモリアルコーナーが、オールドプロ野球ファンにはたまらないお宝だらけ! 大洋とロッテのグッズや写真や記事など、これは時間を忘れてしまう。FMWの電流爆破マッチの記録もあったら、言うことなしだけれど。

変則系だったライトスタンドの外周を回り、さらに東へ歩いてみましょう。