ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

おがわのチャーハン@長岡

2017年02月19日 | 旅で出会った食メモ
長岡の夜の部の締めは、前回に続いて町中華の「おがわ」へ。ここのシイタケ入りチャーハン、締めラーならぬ締めチャーとして絶妙の味付けと量なのが嬉しい。パラっとした焼き飯と対極にしっとり柔らか目の仕上がり、穏やかに胃に収まっていく。

リピートする店が出てくるほど、もうすっかり知った街。次に長岡に来るときは、帰ってきた感が感じられそうだ。

クックテールくぼた@長岡

2017年02月19日 | 旅で出会った食メモ
二軒目は、当地の夜の繁華街である殿町界隈へ。趣を変えてショットバーということで、ビル5階の「クックテールくぼた」を訪れた。長いカウンターが目を引くフロアは、テーブル席が数卓点在する広さで、さしずめホールバーとでもいえるゆったり感。ピアノなども配され、ライブを行うにも十分のスペースである。

窓から長岡の中心部の繁華街を見下ろしつつ、シングルロックとカクテルにて。

越後の蔵 和ごころづくしあさひ山@長岡駅

2017年02月19日 | 旅で出会った食メモ
長岡の夜は、先達がいるから長くなること必至。まずは駅ビルCocoroにある「越後の蔵 和ごころづくしあさひ山」へ。栃尾の油揚げ焼きやら佐渡のイカ沖漬けやらえごねりやら酒盗かけ粕漬けクリームチーズやら、ご当地の肴があふれんばかり。加えてかの朝日酒造直営だけに、「朝日山」「八海山」の品揃えは凄い。「越州」三種飲み比べの後は、庶民派普通酒「朝日山百寿杯」の連チャンに。

先達との長岡史談義に花が咲き、店変えてもう一軒行ってみましょうか。

長岡郊外てくてくさんぽ2

2017年02月19日 | てくてくさんぽ・取材紀行
市の資料館の次は県ということで、新潟県立歴史博物館へも足を延ばした。信濃川を挟んだ対岸にあり、県内全域の歴史を総合的に扱うだけに、かなりの規模。雪国関連の見せ方が特化しており、高田の雁木商店街を再現したジオラマが見ものだ。雑貨屋と駄菓子屋の前の道が2メートル以上の積雪になっており、雪をキューブに区切って屋根から雪下ろしする様子や、積雪の上に設けた道と下をくぐるトンネル通路も再現。豪雪地帯ならではの凄まじさが、リアルに分かる。ほか佐渡金山の金荷の行列模型、新潟に存在していた油田の掘削筒など、模型や復元展示は地縁のあるものが中心となっている。

関心のある食に目を向けると、サケの展示がちらほら目につく。新潟沿岸では1000年以上前の縄文期からサケ漁が行われているとあり、網の錘に使った土垂やサケ漁を示す木簡が出土した記録が残る。中世では室町期の国人領主の色部氏の食卓に塩引き鮭、鮭のいずし、はらこが季節ごとに供された模型があった。面白いのが江戸後期の「越後産物比べ」番付で、サケは関脇大関クラスかと思いきやなぜか行司扱い。村上ほか糸魚川、酒屋、横越、五反田といった産地が、番付から読み取れた。

もうひとつの特産食材の米については、信濃川河口域の低湿地帯の開発にまつまる展示が興味深い。潟だらけの土地の水の通りをよくして、「悪水」を日本海へ抜くための治水に苦労したとあり、西川の下を樋で通して新川で抜く工程が紹介されていた(今は水路橋で川をまたいでいる)。古来から米どころかと思いきや、米作に適する土地にするために、かなりの苦難があったようである。

あとこの博物館、縄文期の展示が充実しており、四季それぞれの暮らしのジオラマがリアルだ。食生活のパネル紹介では製塩や酒造が行われており、土器を使った煮込みや蒸し焼きが調理の主流。アク抜きなどきちんと下ごしらえもされており、だんごやハンバーグ、かりんとう状にして食されていたとの記録があった。サケも常食されており、塩漬けやくんせい、天日干しにされ保存食にも用いられていたという。

長岡郊外てくてくさんぽ1

2017年02月19日 | てくてくさんぽ・取材紀行
長岡では、クルマのお世話になり郊外へ。まずは市街東にある悠久山公園へやってきた。プロが試合できる野球場に国際試合規格のプール、花見の名所の広場に小動物園や、かつてはボート池にスキー場もあったなど、長岡市民の憩いの場。藩主牧野氏にゆかりがある長岡の鎮守である蒼芝神社に参拝してから、長岡城を模した郷土資料館を巡ってみた。

北越戊辰戦争のガトリング砲に戦地のパノラマ、長岡花火の三尺玉断面図と打上筒などの展示品ほか、注目は人物にまつわる解説。長岡は連合艦隊司令官の山本五十六、北越戊辰戦争の指揮をとった河井継之助はじめ、角界に輩出した著名人が多い。そのひとりひとりの偉業をコーナー別に分かりやすく紹介している。

挙げていくと、藩政に尽力して江戸幕府老中を歴任し、藩校崇徳館を立ち上げた牧野家九代忠精。人材育成の「米百俵」の精神で知られる小林虎太郎。小林と河井とともに「維新三傑」に挙げられ、長岡市の復興に尽力した三島億二郎。日本石油に並ぶ石油会社・宝田石油の創業者である山田又七。北越製紙の創業者である田村文吉。日本初の育英団体・長岡社を立ち上げた小林雄七郎。図書館「互尊文庫」を設立した野本恭八郎。夏目漱石と縁のある文人の松岡譲などなど。